
病院の現場は、常に緊張感が張り詰めています。医療従事者同士のコミュニケーションが円滑であることが望ましい一方で、ときに不適切な発言が飛び交うこともあります。今回は、看護師が実際に体験した「医師・上司からのパワハラ発言」を紹介しながら、その背景について考えていきます。
「きちんと管理していたのか。嘘をつくな。」
ラッテ@さん(40代後半)から寄せられたこちらの体験談。
「ICUで患者の急変時、医師へ報告をした際に怒鳴られたときの言葉です。看護師は指示通り動いていたにも関わらず、医師から言われました。医師は動揺していた様子で、八つ当たりのように感じました。」
とのことでした。
急変時の緊迫感の中で、医師の感情が爆発してしまったケースですが、看護師も患者のために全力を尽くしているのに、誤解や偏見からくる発言は心をえぐります。
冷静な対応が求められる場面だからこそ、互いの信頼関係が試されるのではないでしょうか。
「何トロトロやってんのよ!貸しなさい!」
「新人時代、救命病棟でAラインの消毒を行っていた際に、副師長から言われた一言です」と話すのは綾瀬さん(40代前半)。
「慎重にフィルム材を剥がしていたら、副師長に『何トロトロやってんのよ!貸しなさい!』と言われ、押し退けられました。その際にAラインが抜け、怒鳴られる羽目に。その後、医師に謝罪するよう促されました。」
新人看護師は一つひとつの処置を慎重に行うもの。しかし、経験豊富な上司にはその慎重さがもどかしく映るのかもしれません。
それでも、指導の在り方は考えるべきではないでしょうか。プレッシャーを与えすぎる指導は、成長を妨げる可能性もあります。
「もう帰るの!?私より先に!?」
「定時で仕事が終わったため、更衣室で着替えていたら看護師長から『もう帰るの!?私より先に!?』と嫌味を言われました」と話すのは、あびさん(20代後半)です。
確かに、看護師の業務は忙しく、上司の負担が大きいことも事実。しかし、それを部下にぶつけるのは違います。定時で退勤するのは当然の権利。職場の雰囲気を悪化させないためにも、公正な態度が求められます。
「今さら?こうやってこう取るねん」
さおりんさん(30代後半)は、育休明け、頸椎コルセットのコストの取り方を質問した際に上司2人から冷たく返されたとのこと。
「育休明けで経験が浅い業務だったため、『頸椎コルセットのコストはどう取るのか』と質問したら、『今さら?』と冷たく返されました。知らないから聞いたのに、頭ごなしな対応に腹が立ちました」
育休明けの看護師は、ブランクを埋めるために努力している最中。質問しやすい環境を作ることで、より良いチームワークが生まれるのではないでしょうか。
「あなたを雇うのにウン百万払ってるのよ?」
看護部長からの衝撃の一言を教えてくれたのはtsukiさん(30代前半)。
「家庭の事情で勤務時間を短縮できるか相談したら、『あなたを雇うのにウン百万払ってるのよ?』と言われました」
看護師の採用には確かにコストがかかりますが、それを理由に個人の事情を無視するのは配慮に欠けます。働きやすい職場環境を整えることが、結果的に職員の定着率向上にもつながるはずです。
「こんなにトロいなら、患者が死んでも仕方ないね」
新人時代の苦い思い出を話してくれたのはrukaさん(40代後半)。
「緊急対応の経験が浅く、処置の準備に時間がかかってしまいました。その後、主任看護師から『こんなにトロいなら、患者が死んでも仕方ないね』と言われ、ショックを受けました」
急変対応は誰でも最初は慣れないもの。プレッシャーのかかる現場だからこそ、成長を支える指導が求められます。恐怖で学ぶのではなく、冷静に学べる環境が必要です。
まとめ
看護師が実際に体験したパワハラ発言を紹介しました。医療現場はストレスの多い環境ですが、そのストレスが部下に向けられるべきではありません。適切な指導とチームワークを意識することで、より働きやすい環境を作ることができるのではないでしょうか。
皆さんの職場では、こうしたパワハラ発言がありませんか?安心して働ける環境づくりのために、今一度考えてみることが大切です。
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この記事は、2025年3月時点の情報を元に作成しています。