電子カルテの使い方・カルテをストレスなく使いこなす方法

情報の閲覧や検索、共有といった点において電子カルテは紙カルテに比べ圧倒的に優位性を持っています。

事実、最近の電子カルテの中には非常に分かりやすく、利用者をしっかりサポートしてくれる豊富な機能があるものも多くあります。

しかし、まだまだ有効活用できていないケースが多くあることも事実。「使い方がよく分からない」「操作が難しそう」という理由から電子カルテの導入に踏み込めないクリニック・医師の話もしばしば耳にします。

そこでこの記事では、電子カルテの便利な機能と、電子カルテを使いこなすためのポイントについてご紹介します。

目次
  1. 「使い方が分からない」電子カルテ導入を踏みとどまる理由 
  2. 「使い方が難しい」は誤解?電子カルテの便利な機能
    1. 「直感的」に操作できる画面設計
    2. 電子カルテ入力がスムーズになる「セット登録機能」や「テンプレート」
      1. セット登録機能
      2. テンプレート
    3. 慣れた手書き入力と便利なタッチ操作
    4. 過去の診療記録も一瞬で見つかる「検索機能」
  3. 電子カルテを「賢く使いこなす」ポイント
    1. 研修や操作説明等で電子カルテの機能や使い方を学ぶ
    2. 定期的に業務の棚卸しを行いカルテ運用の改善を図る
    3. 人材の育成
  4. 電子カルテ導入に必要な準備をしよう

「使い方が分からない」電子カルテ導入を踏みとどまる理由 

厚生労働省が行った医療施設調査「電子カルテシステム等の普及状況の推移」によれば、平成29(2017)年段階で一般診療所の約半数近くが電子カルテを導入しており、普及率は着実に伸びてきています。

電子カルテの普及が進む理由として、

  • 電子カルテの導入によってカルテ記載の迅速化やスムーズな情報共有
  • 予約や受付業務の軽減
  • 会計時間の短縮

などの大幅な業務効率化患者サービス向上を実現できる点が挙げられます。


また、指示や実施内容、投薬情報の管理がしやすいことや、紙カルテのような転記ミスや書き間違いを回避できることなどから、医療の安全・質の向上に貢献できることも要因の1つになるでしょう。

▶︎【関連記事】電子カルテが普及しない理由

ただ、「メリットは分かっていても導入に踏み切れない」といった声もよく耳にします。

費用面はもちろんのこと、現場では「使い方が難しそう」といったイメージが踏みとどまる理由となっていることが多くあります。(参考:IJIGEN MEDIA「なぜ、小規模病院で電子カルテ導入が進まないのか」)

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「使い方が難しい」は誤解?電子カルテの便利な機能

パソコンの操作に苦手意識があれば、電子カルテの導入に抵抗を覚える方も少なくないでしょう。

ただ、最近の電子カルテは(メーカーによって違いはあるものの)パソコンが苦手な人でも操作しやすいように設計され、使いやすさを考えた便利な機能がたくさんあります。

ここでは、操作が苦手な人にもやさしい、電子カルテの便利な機能や仕様についてご紹介します。

「直感的」に操作できる画面設計

かつては、電子カルテに対して「画面に対して何をすればよいのか分からない」「次にどう操作すればいいのか迷ってしまう」といった場面に出くわすことも少なくありませんでした。

しかし近年ではそんな現場の声をもとにした改良が加えられ、操作が簡単なだけでなく、非常に使い心地よく、かつ直感的な操作が可能なものも出てきました。

必要な診療情報が一つの画面上におさめられ、次にすべき操作手順が示されていたり、ひとめで意味や機能を理解できるアイコンが多く使われていたりと、画面上で迷わない設計がなされているものもあります。

電子カルテ入力がスムーズになる「セット登録機能」や「テンプレート」

セット登録機能

よく使う診療行為、主訴、所見、病名を組み合わせてセット登録しておくことで、一度に必要な内容を一括して入力できる機能を備えている電子カルテもあります。

この「セット登録」は、はじめこそ手間のかかる作業ではあります。しかし一度登録してしまえば、あとは使用頻度の高いオーダーや患者所見、療養指導内容をすぐに呼び出せるため、電子カルテの活用価値を飛躍的に高めます。

最近は、セット登録をしておかなくても入力内容を学習し、自動的にセットが生成される機能も登場しており、入力への苦手意識がある方にとって大変便利になりました。

テンプレート

カルテ入力用のテンプレートにより、たとえば「□頭痛 □鼻水 □咳 □発熱〇〇℃」「血圧〇〇/〇〇mmHg」といったようにチェックや数字を入れるだけで情報を記載できるものもあります。

さらに、病院や患者さんのタブレットやスマホから回答してもらった問診結果を自動的に電子カルテに反映し、医師や看護師の入力負担を軽減することができる「セルフ入力テンプレート」システムもあります。(参考:株式会社 エムケイエス「セルフ入力テンプレートシステム」)

これは、既存のWEB問診システムと連携することでも同様のメリットを享受できます。

このように、電子カルテには手入力や記入の手間を減らす機能が多岐にわたり備わっています。

慣れた手書き入力と便利なタッチ操作

たとえば、訪問診療を行うクリニックでは訪問先でのキーボードを使った入力が難しい場面も多いはず。

しかしだからといって紙カルテにすると、電子カルテの活用価値が損なわれてしまいます。

そんなとき、手書き入力できるタブレット端末と電子カルテシステムが連動していれば非常に便利です。

電子ペンを使い100%手書き入力できる電子カルテもあり、最近では高性能な電子ペンとタブレットで紙カルテを超える書き心地を実現しているものも出ています。

このようなカルテであれば、キーボード入力が苦手な方でも紙カルテと同じ感覚で使えるでしょう。

また、手書きの文字をリアルタイムでテキストデータに変換する機能を搭載しているものを使えば、「文字が汚い」「読みにくい」といった問題も解決できます。

過去の診療記録も一瞬で見つかる「検索機能」

電子カルテの「付箋機能」や「検索機能」を使えば、重要な部分へ一瞬でたどり着けます。
(参考:【電子カルテ】紙カルテの機能をそのままに!ヴァーチャルな「ふせん」機能を追加!!!

これで、過去の情報を探すときの長いスクロールの手間も省けますね。

また、カルテを時系列に表示することで、過去の診療記録や情報の流れを把握しながら診察できるようにもなるでしょう。

電子カルテを「賢く使いこなす」ポイント

使い方が分かりやすく、使い心地の良くなった最近の電子カルテですが、「日々の操作に支障がない程度しか機能を把握していない」という方も多くいるのではないでしょうか。

ここでは、電子カルテを賢く使いこなすためのポイントについてご紹介します。

研修や操作説明等で電子カルテの機能や使い方を学ぶ

便利な機能が多い電子カルテでも、使い方を理解する事前準備や、操作に慣れるまでの時間は必要です。

おそらく、ベンダーが作成した操作説明書やFAQサイトなどは、「面倒くさいから読まない」「どこを見ればいいかわからないから読まない」と色々な理由をつけて放っておく人が多いでしょう。

しかし、カルテの起動はもちろん、2号用紙の記載方法、検査オーダーや処方の入力の仕方など、基本的なカルテ操作の内容はおおよそ網羅してマニュアル化されているはずです。

ぜひ院内研修などを行う際の教科書として、スタッフ全員で確認する機会を設けましょう。

そのほか、カルテベンダーからの操作説明も大いに役立ちます。

カルテベンダーが行う操作説明時には、これから頻繁にカルテを操作するスタッフ、ITスキルの高いスタッフなどを全員集め、説明内容を把握してもらいましょう。

複数回の操作説明をしてもらうと追加料金が発生することもありますが、スタッフが習得しきれない場合や、スタッフが入れ替わったことで教育が必要な場合などには、改めて説明の機会を設けてもらうことをおすすめします。

定期的に業務の棚卸しを行いカルテ運用の改善を図る

電子カルテを導入しただけで、「業務が楽になる」「作業が効率化される」といった劇的な効果を期待しすぎてしまう場合があります。

確かに電子カルテには便利な機能が数多く備わっていますが、診察スタイルや運用方法によってはその機能を活かしきれるとは限りません。

ですので、研修や操作説明により使い方を理解した後は、実際にカルテを使いながら定期的に業務の棚卸を行うようにしましょう。

そして、電子カルテを有効活用できているか、効率化にむけて改善が必要な点はないかを定期的に見直し、最適化を図っていくことが重要です。

もしも、カルテ操作で無駄が生まれやすい作業や、疑問などがあればカルテベンダーに問い合わせてみてもいいでしょう。より効率的な操作方法やオペレーションについて教えてくれるかもしれません。

人材の育成

電子カルテを最大限活用していくために必要となってくるのは、システムに理解がある人材です。

日々の業務変更に合わせてシステムの改良提案や戦略を練られる人材がいれば、電子カルテをさらに有効活用できます。

現場のスタッフは、「何が問題かわからない」「なぜかうまくいかない」といったように、言葉ではうまく伝えられない課題や問題を抱えている場合が多くあります。

現場のことをしっかり理解でき、電子カルテで対応できるところとできないところをしっかりと見極めることができる人材を育成していけば、長期的に電子カルテを通じてさまざまな業務の効率化が可能です。

医師自身が電子カルテシステムに精通するのが理想ですが、実際にはなかなか難しいはず。

そういった場合には、事務的作業を全般をサポートしてくれる医療クラークの雇用・育成を検討してみてもいいでしょう。

▶︎【関連記事】医療クラークとは?電子カルテ代行入力以外の業務内容とクリニックでの運用ポイント

電子カルテ導入に必要な準備をしよう

電子カルテは、多様化・複雑化する医療ニーズの中において必要不可欠なツールになりつつあります。

しかし、いまだ多くのクリニックでは、電子カルテの使い方が十分であるとはいえず、有効活用できているクリニックも多くないのが現状です。

一昔前に比べ最近の電子カルテは非常に分かりやすくなり、巷には使いやすさをアピールした電子カルテも溢れています。

電子カルテの導入を検討される際には、選ぶ際の流れやポイントをしっかりと抑え、十分な情報と時間に余裕をもって準備を進めていくことをおすすめします。

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執筆 CLIUS(クリアス )

クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。


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