モジュールナーシングはどんな看護方式?特徴やメリット・デメリットを解説

病棟勤務の看護師が患者をケアするにあたっては、各自が好き勝手に動くのではなく、病棟全体で決めたルールに沿って動くことが大切です。

病棟全体で患者をどのように看護していくのかを定めた方式のことを「看護方式」といいますが、看護方式はいくつかの種類にわけられます。そのなかから今回は、「モジュールナーシング」と呼ばれる看護方式について詳しく説明していきます。

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目次
  1. モジュールナーシングとは?
    1. モジュールナーシングができた理由
  2. モジュールナーシングのメリット、デメリットは?
    1. モジュールナーシングのメリット
      1. 各患者の入院から退院まで一貫してケアできる
      2. 患者と信頼関係を築きやすい
      3. 担当看護師が不在の場合も他の看護師がカバーできる
      4. 看護師同士、お互いのいいところを吸収しながら成長していける
    2. モジュールナーシングのデメリット
      1. チームナーシングと比べて患者の受け持ちに関する自由度が低い
      2. プライマリーナーシングと比べて責任の所在が曖昧
      3. リーダーに大きな負担がかかりやすい
  3. モジュールナーシングの課題とは?
  4. 志望する病院の看護方式はしっかりチェックしよう!

モジュールナーシングとは?

モジュールナーシング(Module Nursing)とは、看護方式のひとつである「チームナーシング(看護師をいくつかのチームにわけて一定の人数の患者を受け持つ看護方式)」と、同じく看護方式のひとつである「プライマリーナーシング(各患者の入院から担当までを1人の看護師が受け持つ看護方式)」を組み合わせた看護方式です。

モジュールナーシングは、病棟に配属されている看護師を2つ以上のチームにわけたうえで(=チームナーシング)、各チームの看護師を少人数の単位にわけて、その単位ごとに、担当患者を入院から退院まで受け持つ(=プライマリーナーシング)という方式です。

なお、「モジュール(module)」とは、英語で“基本単位”を意味します。

モジュールナーシングができた理由

チームナーシング、プライマリーナーシングともにアメリカ発祥の看護方式であることが関係しています。

ともに、発祥後しばらくして日本に導入された看護方式ですが、日本の病院に配置されている看護師数は、アメリカと比べて大幅に少ないことから、日本の病院ではうまく運用できないケースが多かったことから、日本独自の看護方式としてモジュールナーシングが誕生するに至ったのです。

モジュールナーシングのメリット、デメリットは?

続いては、モジュールナーシングのメリット、デメリットをみていきましょう。

モジュールナーシングのメリット

モジュールナーシングは、いわば、チームナーシングとプライマリーナーシングの“いいとこどり”をした看護方式であるといえます。そのため、チームナーシング、プライマリーナーシングの両方のメリットがあると考えられます。

  • 各患者の入院から退院まで一貫してケアできる
  • 患者と信頼関係を築きやすい
  • 担当看護師が不在の場合、グループ内の看護師が患者を担当できるためスムーズ
  • 看護師同士、お互いのいいところを吸収しながら成長していける

それぞれ詳しくみていきましょう。

各患者の入院から退院まで一貫してケアできる

モジュールナーシングでは、少人数の看護師で構成されるグループ(モジュール)ごとに患者を受け持ち、入院から退院まで一貫してケアするため、患者の些細な変化などにも気づきやすく、質の高い看護を提供できます。

患者と信頼関係を築きやすい

患者からすると、入院から退院まで同じ看護師にケアしてもらえることになるので、入院中、安心して過ごしやすいといえます。看護師側も、毎日同じ患者と接するため、信頼関係を構築しやすいといえるでしょう。

担当看護師が不在の場合も他の看護師がカバーできる

プライマリーナーシングは、患者の入院から退院までを1人の看護師が受け持つため、その看護師が休みの日などは、患者側が「いつもの看護師じゃない」と不安になることが考えられます。

その点、グループ単位で患者を受け持っていれば、誰かが休みの日でもグループ内の看護師が患者を担当できるので業務がスムーズです。

看護師同士、お互いのいいところを吸収しながら成長していける

チームナーシングおよびモジュールナーシングでは、チームわけ、グループ(モジュール)わけにおいて、チームおよびグループ内のメンバーの、経験や能力のバランスがよくなるようメンバーを振り分けます。

そのため、お互いに足りないところを補い合いながら働くことで、相手の知識や考え方を学び、成長していくことができます。

モジュールナーシングのデメリット

続いてはデメリットをみていきます。モジュールナーシングの主なデメリットとしては以下が考えられます。

  • チームナーシングと比べて患者の受け持ちに関する自由度が低い
  • プライマリーナーシングと比べて責任の所在が曖昧
  • リーダーに大きな負担がかかりやすい

チームナーシングと比べて患者の受け持ちに関する自由度が低い

チームナーシングでは、各看護師の受け持ち患者が決まってはいますが、「基本的にチームで一定人数の患者をケアする」というスタイルであるため、さまざまな病状の患者と接して知識や経験を得られます。

一方、モジュールナーシングは、チームナーシングと比べて患者の受け持ちに関する自由度が低く、担当した患者を入院から退院まで一貫してケアするため、そのぶん経験できる症例が少なくなります。

プライマリーナーシングと比べて責任の所在が曖昧

プライマリーナーシングでは、患者一人ひとりの入院から退院に至るまでをひとりの看護師が一貫しておこなうため、しっかりと責任を持って看護にあたることが不可欠です。

一方、モジュールナーシングはグループ内の看護師同士サポートし合って業務を進めやすいため、責任を持って担当患者を看護しようという気持ちをキープしにくいこともあります。

リーダーに大きな負担がかかりやすい

チームナーシング同様、チームごとにリーダーを選出して、リーダーがメンバーの采配や進捗管理をおこなうことになるため、リーダーに負担がかかりやすいこともデメリットとして挙げられます。

モジュールナーシングの課題とは?

前述の通り、モジュールナーシングは、日本の病院の看護師がアメリカと比べて圧倒的に少ないという背景から誕生しました。

そのため、日本の病院に配置されている看護師数に適した看護方式であるといえますが、そもそもの人数が少ないため、限られた人数で患者をケアするにあたっては、看護師同士でしっかりコミュニケーションをとって、ケアの重複や漏れを防ぐことが大切であることをしっかり意識することが不可欠です。

また、患者数や、それぞれの患者の病状は日々変化するため、状況に応じてチーム編成を見直すなど、柔軟に対応していくことが求められます。

志望する病院の看護方式はしっかりチェックしよう!

看護師は転職を考えているなら、転職先選びにおいて、各病院がどの看護方式を採用しているかをチェックすることが非常に大切です。

たとえば、「担当する患者とじっくり向き合ってケアしたい」と考えているなら、チームナーシングをはじめとするチーム看護より、プライマリーナーシングをはじめとする専任看護のほうが向いています。

自分の方針と合わない看護方式を採用している環境下で働くと、ストレスが溜まって本領を発揮できない場合もあるので、看護方式について募集要項で触れられていない場合は、面接時に先方に確認するなどしてくださいね。

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執筆 CLIUS(クリアス )

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