採用費0円でクリニックのスタッフ(看護師・事務員)を獲得できた理由を開業医に取材

CLIUS編集部では、さまざまなクリニックの院長先生にお会いする機会があります。そこでお話しした際には「スタッフが足りない」と話す方が大半。むしろ「スタッフが十分足りている」という言葉はあまり聞きません。

順風満帆な経営をされているように見えても、「採用に関するコツやノウハウがあったら教えてほしい」と嘆いている先生は多いのではないでしょうか。

今回は、そんな先生方が参考にしたくなるような「コスト0円で、マッチ度が高いスタッフを採用できた」事例をご紹介します。

取材にご協力いただいたのは、大阪府大阪市で、患者さんのニーズに合わせ在宅医療・外来診療を柔軟に実施する「医療法人 みなとクリニック」の田中崇洋医師です。

目次
  1. 採用ツールはSNS(Twitter)
  2. Twitter経由の応募者の中から、最適なスタッフ候補を見つけるコツ
  3. 採用コストを年間で数百万円以上カットできた
  4. SNS(Twitter)採用でのデメリットや注意点は?
  5. 田中医師が考える、SNS(Twitter)運用のルール

採用ツールはSNS(Twitter)

編集部
先生は現在運営されている「みなとクリニック」のスタッフを、採用費を抑えて採用されたそうですが、どのような方法を使ったのでしょうか?
田中 医師
Twitter(@surgeon_DrT)経由です。私のTwitterアカウントからスタッフを募集し、応募者からDM(Twitter上の個人間でのメッセージ機能)が送られてきて面接に至ったケースはいくつかあります。
募集ツイートのイメージ
田中 医師
私はTwitterでさまざまなクリニックの先生とつながって情報交換をしています。出会った先生の中にも、クリニックのスタッフをすべてTwitter経由で見つけた人もいるので、非常に珍しいケースというわけではないと思います。

また、コロナ禍になる前は、Twitterで知り合った医師と3人で「メディBAR」という、医療従事者のみの大々的なオフ会を東京・大阪・名古屋で定期的に開催していました。このように、Twitterを経由してからリアルな場でコミュニケーションをとり、最終的に雇用に繋がったケースもあります。
編集部
SNS経由だとトラブルになることはないのでしょうか?
田中 医師
今のところありません。相手は私のツイートを見た上で応募しますし、私も相手のツイートを確認してから採用を進めるので、互いの“人となり”が分かるぶん、むしろミスマッチが少ないと思います。

採用過程では対面での面接も行いますから、SNS経由だからといって必要以上に警戒しなくてもいいと思います。
編集部
なるほど。面接時のコミュニケーション以外の情報を、Twitterから知ることで、クリニック環境や、先生との意識の不一致も起きにくくなりそうですね。

Twitter経由の応募者の中から、最適なスタッフ候補を見つけるコツ

編集部
では実際に、先生の「スタッフ募集」のツイートを見て応募してきた方には、どのような確認やヒアリングをするのでしょうか?
田中 医師
まずは居住地の確認でしょうか。過去に何度か、かなり離れた地域から応募があったので、当クリニックがある大阪府大阪市に通勤可能かどうかを確認しています。
編集部
その中から、採用の見込みがある人を見極めるコツなどはありますか?
田中 医師
一概に「こんな人だったら採用の見込みがある」という基準は難しいです。

反対に見込みがない人は途中で返事が来なくなるので、すぐに分かります。

ひとまずこちらからの連絡にしっかりと返事をしてくれる人であれば、ある程度本格的に採用検討段階へ進めていいと思います。

採用コストを年間で数百万円以上カットできた

SNS採用のメリット
編集部
SNS経由で採用したことで、スタッフの採用コストは年間でどのくらいカットできたのでしょうか?
田中 医師
仲介業者を使うと、被採用者の年収の3割前後を手数料として支払う必要があると聞いたことがあります。例えば、年収300万円のスタッフ1名なら100万円、400万円なら120万円、500万円の場合は150万円を仲介業者に支払う計算です。

1名あたりを採用するだけでこれだけかかりますので、当クリニックではSNS経由にすることで数百万円程度の費用を抑えられたと思います。

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SNS(Twitter)採用でのデメリットや注意点は?

SNS採用のデメリット
編集部
Twitterでスタッフを採用するときに気をつけるべきことはありますか?
田中 医師
ツイートにはその人の本性が出やすいので、過去のツイートまで遡ってしっかりとその人となりを精査することをおすすめします。ネガティブなツイートや、職場の愚痴があまりにも多い人は要注意でしょう。

また、応募者にはDMで個別に対応する必要がありますので、その分コミュニケーションコストがかかります。そういった手間を苦に思わない人、手間を鑑みてもメリットを享受したい人にとっては利用する価値があると思います。

田中医師が考える、SNS(Twitter)運用のルール

編集部
先生のTwitterはプライベート・ビジネスどちらの内容もツイートされている印象ですが、採用にもマイナスな影響を与えないような、Twitterの運用ルールはありますか?
田中 医師
基本は思いつきでツイートしていますが、私のツイートを目にする人が不快な思いをしないよう、攻撃的な意見、下ネタなどの投稿はせずに、言葉選びも慎重にしています。

また、当然ですがプライバシー保護の観点から患者さんを特定できるようなツイートは絶対にしません。
編集部
ありがとうございました。SNSを運用する上では、田中先生のように、情報の正しい扱い方や節度あるマナーも必要です。

先生のお話を参考に、これからスタッフ採用を考えている先生方は、採用ツールのひとつとしてTwittterなどのSNSを検討してみてもいいかもしれません。
SNS採用のポイント

田中 崇洋

取材協力 医療法人みなとクリニック 院長 | 田中 崇洋

九州大学医学部を卒業の後、杉田玄白記念公立小浜病院、三菱京都病院 消化器外科を経て、2020年4月に医療法人みなとクリニックを継承開業し院長へ就任。外科疾患、消化器疾患に対する治療に加えて、生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病など)をはじめとする内科疾患の治療を実践している。


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執筆 CLIUS(クリアス )

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