これが病院の現実。実際にいた困った患者さん

医療関係者の中でも、看護師は特に患者さんにとっても身近な存在。何か症状があれば対応し、相談があれば対処していくため、患者さんにとっては、都合のよい存在になってくるのかもしれません。また、患者さんの入院期間がながくなってくると、病院での生活や看護師にも慣れ、わがままになってくる患者さんも少なくありません。本記事では、私自身が経験した体験談を元に、看護師に向けて対処方法をご紹介させて頂きます。

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目次
  1. 実際にいた困った患者さん
    1. まだ入院が必要なのに勝手に退院を決めてしまう
    2. 自分が病気であることを認識していない
    3. 無断で外出してしまう
    4. セクハラをする
    5. 隠れて飲食する
    6. 病室で喫煙する
    7. 治療が気に食わないと看護師へ八つ当たりする
    8. 個室代が払えないのに個室を要望してくる患者さん
    9. 患者同士のトラブル
  2. 困ったときの頼みの綱は医師

実際にいた困った患者さん

患者さんの入院は、だいたい急性期で来ることが多いです。急性期の状態では、患者さん自身にも自覚症状があるため、自分のことで精一杯になり、他のことまでは気に止めることはできません。しかし、症状が改善してくると、元気になり気持ちにも余裕が出てきます。そのため、わがままになってくる患者さんも多いです。では、実際にどのようことがあったのかをご紹介させて頂きます。

まだ入院が必要なのに勝手に退院を決めてしまう

自分が病気であることを認識していない

無断で外出してしまう

セクハラをする

隠れて飲食する

病室で喫煙する

治療が気に食わないと看護師へ八つ当たり

個室代が払えないのに個室を要望する

患者同士のトラブル

などがあげられます。

まだ入院が必要なのに勝手に退院を決めてしまう

症状が軽くなってくると、すぐに退院を希望する患者さんは少なくありません。しかし、患者さんの症状が軽くなっているのは、薬や点滴の効果です。薬や点滴がなくなってしまえば、また症状が出てくる可能性があります。基本的に退院時期は医師が決定します。バイタルサインや採血検査、レントゲンなどもみて、総合的に判断して退院を決めます。患者さん自身は症状がなく大丈夫と思っていても、検査データ上異常であることがたくさんあるんです。退院を急いだ結果、また救急車で運ばれてきたり、受診して再入院されたりする患者もいるぐらいなのです。

≪実際の対処方法≫

・看護師「自分で医師に確認して下さい」

「点滴や薬の効果があるからなのでは」

・医師 「まだ、検査データは良くありませんよ。再入院になったらここでは見ませんよ。

それでもよいのでしたら退院して下さい」

自分が病気であることを認識していない

患者さんの中には、自分が病気であることを認識しておらず、何度も症状が悪化して入院してくる患者さんもいます。症状が軽くなってくると「もう大丈夫だろう」と勘違いをしてしまうのです。そのため、また同じ生活を繰り返し、症状が悪化しては入院し、症状が軽くなっては退院するといったことを繰り返す患者さんも多く存在するのです。

入退院を繰り返す患者さんには以下の特徴があります。

人の話を全く聞かない

聞いているようで聞いていない

やたら「はい」が多い

自分のことはやたら話す

クレームが多い

他の患者は関係ない

こういった患者さんは何を言っても聞き入れないため、半分諦められていることもあります。

≪実際の対処方法≫

看護師「また、同じことを繰り返しますよ」

「ご家族と一度話をしましょう」

医師 「これ以上繰り返せば、悪化します。悪化した場合ここで診ることはできません」

「ご家族の協力が必要です」

無断で外出してしまう

急性期の状態を脱し、動けるようになってくると、無断で病院を抜け出す患者さんもいます。今まで経験した無断外出は以下のことがあげられます。

自宅にお風呂へ入りに行った

タバコ、飲酒をしに行った

コンビニへ行った

パチンコに行った

職場へ行った

彼女、妻、子供に会いに行った

上記の内容は病院で働く人は経験があるのではないかと思います。病室に行っても全く姿が見当たらない、どこに行っていたのか問うと上記の内容が返ってきます。現在はコロナの影響で外出が危険だという認識も強いため、減ってきている傾向にありますが、ゼロではありません。

≪実際の対処方法≫

看護師「外出を知らせず何かあったら、退院ですよ」

「他の患者さんに感染したら大変なことになります」

医師 「手術延期になりますよ」

「退院しますか?」

「感染したら他の患者さんへ迷惑かけますよ」

セクハラをする

入院生活や看護師に慣れてくると、セクハラしてくる患者さんもいます。セクハラは犯罪ではありますが、患者さんの病気を治すという目的が看護師にはあるため、そこまで大きな問題にしないこともあります。しかし、看護師の中には傷ついて泣きだしてしまう人もいます。患者さんの中では「あの子であれば問題にされないだろ」と思って触ったのかもしれませんが、それは大間違いです。警察に連絡するまではいかないとしても、今後、患者さん自身にも影響が出てくるぐらい病院側は問題にすることもあるのです。

≪実際の対処方法≫

看護師「医師に報告します」

「奥さんやお子さんはこのことを知っていますか?」

医師 「今すぐ退院して下さい」

「今後一切わたしは診察しません」

隠れて飲食する

腹痛や下痢などで来た場合、点滴治療となり、絶食になる患者さんもいれば、元々糖尿病があり、血糖値をコントロールするために入院する患者さんもいます。症状がある場合はまだ、患者さんも守れていますが、症状が改善すると、「もう治ったのに、何でまだ食べてはいけないのか? もう大丈夫だろう」と隠れて飲食する人もいます。無断で飲食した人は、また症状が出てきたり、場合によっては緊急手術をしなければならなくなったりするケースもあります。

≪実際の対処方法≫

看護師「医師に報告します」

「ダメなの知っていて食べたのだから仕方がないですね」

医師 「治療にご協力して頂けないのでしたら、退院もしくは他の病院へ行ってもらって構    いません」

「これから緊急手術をおこないます」

病室で喫煙する

現在は、院内全域が禁煙の病院がほとんど。また、コロナの影響から外に出られないことも多いです。そのため、入院中は完全に禁煙となるのです。手術を控えた患者さんであれば、手術後に影響が出てくるため、禁煙なります。しかし、飲酒は我慢できても、タバコだけは我慢できないという患者さんは多いです。外出はダメ、外にも出られないとなると、病室で吸うのです。室内の喫煙はコロナ禍の影響で増えてきているように感じます。電子タバコは紙タバコと比べても匂いが少ないのですが、独特な匂いがあるため、どんなに隠しても看護師にはバレているのです。

≪実際の対処方法≫

看護師「タバコ吸いました?」

「この部屋タバコ臭くない?」と患者さんに聞こえるように言う

「吸い殻出してください」

「病院爆発してしまいますよ」

「医師に伝えますね」

「他の患者さんに迷惑かけますよ」

「廊下まで匂いがしていますよ」

医師 「我慢できないのであれば、退院して下さい」

「もう少しで退院できるのでそれまで我慢して下さい」

治療が気に食わないと看護師へ八つ当たりする

治療が気に食わないと看護師に八つ当たりする人もいます。治療に対して怒るわけですから、何かしら医療に対して知識があるのかと思いきや何も資格や知識はありません。インターネット情報と違う、点滴をしている時間がながい、薬の量が増えたという理由で怒っているのです。治療をするために病院へ来たのですから仕方がないのですが、八つ当たりされる看護師も大変困ることがあります。

≪実際の対処方法≫

看護師「医師に直接言って下さい」

「インターネットに出ている情報がすべて正しいわけではありません」

医師 「この治療を行なっていかないと、治りませんよ」

「治療内容に不満があるのでしたら、直接言ってください」

個室代が払えないのに個室を要望してくる患者さん

患者さんの中には、同室者の声がうるさい、テレビの音がうるさい、いびきがうるさい、寒い、暑いなどの理由から部屋の移動を希望する人もいます。部屋さえ空いていれば、移動することも可能ですが、中には個室を要望してくる患者さんもいます。個室料金は病院によって異なりますが、5000円~10,000円前後が相場になるでしょう。個室を希望するわけですから、個室代を払えるか確認すると「1割負担だから」「3割負担だから」と言う患者さんもいますが、個室代は医療費に含まれません。個室代は別料金になるのです。それを知らない患者さんが多くいるのです。

≪実際の対処方法≫

看護師「医療費と個室代は別料金ですよ」

「いびきは仕方がありません。あなたもいびきをかいていますよ」

患者同士のトラブル

先ほども書いたように、同室者の声、テレビの音量、室温環境などにより患者同士がトラブルになることもあります。本人は良いと思っても、相手からしてみれば辛いということがたくさんあります。看護師にこっそりと伝えて一度は我慢する患者さんもいますが、聞かない人は聞かないです。そのため、患者さんの我慢も限界となり本人が直接伝えることもあります。できれば、看護師も患者さん同士のトラブルは避けたいのでできる限り対応しますが、どうにもならないときもたくさんあるのです。

看護師「部屋の移動させてもらいます」

「他の患者さんからクレームがきています。共同生活なので最低限のマナーは守って頂きます」

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困ったときの頼みの綱は医師

上記のように困ってしまう患者さんはたくさんいます。しかし、これはほんの一部です。さまざま医療機関でもっと困ったことはあるでしょう。どんな困った患者さんがいたとしても最終的な決定権は患者、医師になります。看護師がどんなに患者さんに説明しようが、効力はありません。場合によっては看護師の管理不足とされることもあります。何かあれば、看護師も医師に頼むしか方法がないのが現実です。

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職種

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診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

ベル

執筆 男性看護師ライター | ベル

看護師歴14年目。救急、ICU、外科、内科を経験トラブルも多い看護の世界でいろいろいあってもこの仕事が好きな男性看護師。 現在、管理職として働きながらブログなどでも経験を活かしたノウハウを執筆しています。


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