クリニックのレセプト請求業務は外注すべきか?内製化のメリットと比較

医療事務、とくにレセプト業務を外注化するクリニックも多いのではないでしょうか。「レセプトに詳しいスタッフがなかなか見つからない」「正直わずらわしいので外部のプロに任せたい」「固定費を削減したい」などクリニック経営にとっては重要な請求業務は、スムーズかつミスなく行いたいものです。

本記事では、請求業務のアウトソーシングの主要サービスを紹介するとともに、経営の安定化に必要な内製化メリットについても解説します。(記載内容は取材を行った2022年2月20日現在の情報です)

目次
  1. レセプト業務を外注するメリット
  2. おすすめのレセプト業務代行サービス
    1. ニチイ学館
    2. メディカルタクト
    3. MJメディカル
    4. スマイル
  3. 内製化のメリットもある
  4. 即効性あるアウトソーシングと無形資産の内製化

レセプト業務を外注するメリット

レセプト業務を外注する際の流れを説明します。

請求にかかる作業時間は膨大で、院長やスタッフの負担になっているでしょう。スタッフの残業時間の軽減、あるいは院長がレセプトに関わる時間を削減するために、レセプト業務を外注したいと考えるクリニックもあるはずです。

たとえばコンピュータによるチェックを受ければ、エラー、疑義のあるレセプトのみを自院で点検し、修正するフローも可能です。

従来、すべてのレセプトを1枚ずつチェックしていた場合に比べると、点検作業、医師の最終チェックは業務削減できるでしょう。

また後述する「リモート医事サービス」のように広範囲な業務全般をアウトソーシングするのもコスト削減の有効な手段です。

おすすめのレセプト業務代行サービス

続いて、レセプトのアウトソーシングを請け負っている代表的な会社を紹介します。

クリニック向けに対応している会社を厳選し、相場を掲載したケースもあります。ぜひ参考にしてください。

ニチイ学館

ニチイ学館は全国に幅広い顧客を持つ請求のプロとも言える企業です。

システムが優れているだけでなく人材育成にもこだわりがあり請求業務の効率性、正確性には定評があります。

またエラーレセプトを漏れなく抽出するなど算定や運用上の課題を分析し提案するため収益改善も行います。

「医療事務業界のリーディングカンパニーとして、全国71支店を展開し、約11400件(病院:約5400件、診療所:約6000件の受託実績があります。(支店数、件数は2022年1月現在) 診療報酬制度の変化や、保険制度の対応に加え雇用問題や労務管理等、業界トップシェアを誇るニチイ学館が人材派遣サービスからコンサルティング、各種セミナーに至るまで53年間の歴史の中で得た高い専門性を基にサービスをご提供します」(ニチイ学館・小林さん)

メディカルタクト

メディカルタクトは、レセプト請求業務サービスを請け負う大阪の開業コンサルティング会社。

新規開業、レセプト500件のクリニックなら、訪問1回、月額5万円でレセプト全件をチェックのうえ、修正から伝送まで行います。レセプトが500~1,000件では、月額15万円で、月初から週1回の訪問で、再チェックのうえ伝送処理を行います。

MJメディカル

MJメディカルは、東京、神奈川、千葉、埼玉の一都三県に特化したレセプト業務を受託しています。

データを預けて、同社内でチェックする場合は3~5万円が相場。クリニックを訪問し現地で点検する場合、3~8万円+交通費実費。単発でも利用できるので気軽に試せるでしょう。

スマイル

スマイルは在宅医療や訪問診療に特化したレセプト代行サービスです。

クリニック・院長の方針に合った診療算定方法を進めてくれます。また、チェックだけでなく、算定可能項目の提案も得意としています。診療報酬算定に必要な書類作成・連携もサポートしてもらえます。

カルテ記載を確認しながら、診療報酬を算定するレセプトの代行入力も行っています。

内製化のメリットもある

開業コンサルタントとして、数百件のクリニックにかかわり医療事務職員の育成、採用にも詳しい村口正樹氏(有限会社ブレインパートナー・代表取締役)は次のように指摘します。

「コストを考えることは悪くありませんが、外注、内製のどちらが人件費を抑えられるのかという損得勘定だけの判断はもったいないと、院長にもよく申し上げます。

たとえばアウトソーシングして終わりではなく、先の企業を『教育機関』として活用する視点も大事だと思います。医療事務の資格教育には圧倒的なノウハウをもっていますからなんとか自院の中に取り組んでいきたいですね。

今、自院に十分なスキルや知識のあるスタッフがいない場合は、アウトソーシングは有効手段でしょう。

しかし、ビルゲイツの言葉で「優秀な社員とは、今何ができるかではなく、これから何を学ぼうとしているかで決まる」が有名です。

知識習得を後押ししてくれるクリニックにはこれから優秀なスタッフが集まると考えています。より深く学びたいと考える受付、医療事務の方は必ずいるはず。

レセプト点検などスポットの依頼ではなく、スタッフの成長を支える教育機関として利用させてもらう発想、実践が重要だと思います。“働き甲斐”、雇用の安定にもつながり、クリニックの長期繁栄につながるのでないでしょうか」

即効性あるアウトソーシングと無形資産の内製化

請求業務、医事業務のアウトソーシングは即効性の高いコスト削減策と言えるでしょう。人件費を変動費にできるだけでなく、自院の限られたコストを他に向けられるメリットがあります。

一方、長期的には院内で人材を育てる、ノウハウを蓄積する効能も意識すべきポイント。

アウトソーシングを欠員時の緊急対策として利用する方法も有効かもしれません。

「業務効率化」と「患者さんとのつながり」を継続させ、これからの「かかりつけ医」をアシストします!

特徴

①予約受付管理やWeb問診、診療支援などクリニックのあらゆる業務を効率化するDXサービス。 ②ウィズウェルネス(健康管理アプリ)を通じて診察結果や検査結果など各種データを連携することで患者さんとクリニックをつなぐ新しい医療コミュニケーションを実現. ③現場医師監修のもと、診療に関わる医師・受付・患者さん全員の体験価値を高めるためのサービス設計で、業務効率改善だけでなく患者さんの予防医療にもつながることを目指しサービスを開発・提供。

種別

分娩システム 画像診断システム 健診システム 医療情報一括管理ソフト DICOM画像検像システム 診察券発行システム 検温受付システム 医薬連携システム 窓口自動化システム 画像管理システム 遠隔画像診断システム

その他特徴

非接触自動検温 顔認証

提供形態

パッケージソフト ハードウェア サービス オンプレミス クラウド SaaS オペレーター

システム提携

電子カルテ レセコン 会計システム 検体検査システム PACS セキュリティドア 勤怠管理

対応端末

スマートフォン パソコン タブレット

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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