クリニックにチャットボットを導入するメリットは?どれだけの効果が得られる?

「チャットボット」をご存じでしょうか。現在ではチャットボットによってクリニック業務のサポートを行うというサービスも増加しています。しかし、チャットボットのテクノロジーを集患に使用して効果を上げている企業があります。

その企業とは『株式会社ソラリウム』です。同社はAGA診療のオンラインサービス『delling(デリング)』を手掛けており、そこで得られたノウハウを新たなサービスとして展開しているのです。今回は、このユニークで注目すべきチャットボットサービス『Medibot』についてご紹介します。

目次
  1. 「チャットボット」とは何か?
  2. 「チャットボット」で集患効率を上げる
  3. チャットボットサービスを開始した理由とは?
    1. オンライン診療の黎明期で困っていることは同じではないか
  4. チャットボットサービス導入には?
  5. LINEの運用にはポテンシャルがある!

「チャットボット」とは何か?

チャットボット(Chatbot)とは、Chat(チャット)と、Robot(ロボット)のbotを組み合わせた言葉です。そもそもChatというのはテキスト(文字)を使った「おしゃべり」という意味で、チャットボットは一般に「ユーザーと自動的に対話を行うプログラム」のことを指します。

チャットボットは現在さまざまなシーンで使われており、そのプログラムのレベルもいろいろです。テクノロジー的に高位なものでは、背後にディープラーニングの仕掛けを持つAIが動作しており、人間の発言に対して発話して答えるといったものまであります。

もちろん高いテクノロジーレベルのものも現在はまだ発展段階で、現在広く使われているのは、もっと簡単な仕組みのチャットボットです。

例えば、最近ではコンシェルジュのようにユーザーからの「問い合わせ」に答えるチャットボットが登場しています。スマートフォンのアプリでも広く用いられるようになっており、LINEの公式アカウントやFacebookメッセンジャーでも利用されています。

「チャットボット」で集患効率を上げる

『株式会社ソラリウム』では、チャットボットを用いて、主に自由診療を行うクリニックのネット上での集患効率を上げる取り組みを行っています。

現在では、集患の主戦場はインターネットにあります。ネット上でいかに多くの患者さんを集めることができるのかが焦点です。

特に自由診療では、美容、痩身、AGA治療などのジャンルで多くのクリニックがネット上に競って広告を出しています。広告費をたくさん積めば、検索の結果でクリニックの広告を上位に表示することは可能です。

しかし、それが全てではありません。

検索結果や広告バナーをタップ(クリック)した人がまず最初にたどりつくWebページを「ランディングページ」といいますが、ここに来てくれる人は3%もいれば上出来です。そこからクリニックのホームページに遷移する人さらに予約ページに遷移する人、来院する人となると、数はどんどん減っていきます。
最初のランディングページにたどりついた後に何もしなければ、人はどんどん離脱していってしまうのです。ランディングページから先に進んではくれません。これではいくらWeb広告を回してもザルで水をくむようなものです。

『株式会社ソラリウム』が挑戦し、成果を上げているのは、まさにこのポイントです。

例えば、ランディングページを離脱しようとしたタイミングで「あなたのAGA度はどのくらいか簡単に診断してみませんか」といったポップアップを表示して、『ソラリウム』の運営するチャットボット「Medibot」へ遷移してもらうという誘導を行います。

誘導された人は顧客になる確率が高い人です。その人の興味をより引き出し、モチベーションを高めるように組まれたロジックに従ってチャットボットが対話を行います。見込み客を顧客にする——これを「ナーチャリング」といいますが、チャットボットはその役割を果たすのです。

『株式会社ソラリウム』はチャットボットを用いて、CPA(顧客獲得単価)を軽減するのに大きな成果を上げています。例えば、普通であれば「100万円を広告に使って10人の顧客が獲得できる」とします。CPAは10万円です。しかし、同じ100万円を使っても倍の20人の顧客が獲得できたら、CPAは半分の5万円になります。

『株式会社ソラリウム』のチャットボットサービス「Medibot」は、ランディングページから離脱しようとした人を予約・決済まで導くことで、最終的にCPAの軽減をもたらすものなのです。

↑『ソラリウム』の提供するチャットボットはLINE上で動作します。

チャットボットサービスを開始した理由とは?

『株式会社ソラリウム』の中山詩文代表取締役にお話を伺いました。

——御社のチャットボットサービスはどのようなものと捉えればいいでしょうか?

クリニックさまが運用している広告から離脱しようとした人たちをLINEの公式アカウントに誘導し、いま一度時間をかけてコンテンツを配信することで、来院予約や決済につなげるといったようなサービスを展開しております。離脱しようとした潜在顧客をすくい上げるようなサービスです。

——「LINE上で完結している」というのが肝の部分ですね?

そうですね。公式LINEアカウントに潜在的な顧客をためて、LINE上でチャットボットと対話をしてもらい、来院予約や決済につなげるという動きになります。

——チャットボットサービスに取り組むようになったきっかけを教えてください。

弊社は元々オンラインAGA診療の『delling』というサービスを提供する会社でした。「B to C」で、診療サービスを提供する側だったのです。

それを進めていく中で、普段から使っているコミュニケーションツールの中で予約・診察・決済など全てが完結すると利便性が高いと考え、「LINE上でAGAの診療が受けられます」というシステムを構築しました。

そのサービスで当事者としてウェブ広告による集客をしておりましたが、「CPAが高い」と常に悩んでおりました。「なんとかならないか」と試行錯誤を繰り返す中で、効果が大きかったのがチャットボットを使った離脱対策でした。つまり、もともと自社で行っていたWeb広告の改善施策というわけです。

——なるほど。そもそも自社サービス向けに行った対策に効果があったので、これを他のクリニックでも使ってもらおう、となったのですね。

オンライン診療の黎明期で困っていることは同じではないか

今は、いわゆるオンライン診療、特にLINEで診療できますという座組みのサービスの黎明期だと思っています。さまざまなクリニックさまがここに参入していく中で、皆さま同じようなことで困っているなという印象を受けております。

——確かにそうですね。厚生労働省もオンライン診療についてやっと本腰を入れた感じです。

私は前職がコンサルの会社でして、クリニックさま向けのDX支援といった領域のプロジェクトも担当しておりました。

その中で、クリニックさまから「オンライン診療の集客に困っているのだけど解決方法が分かりません」といったご相談を何度も受けました。

公式LINEアカウント自体は保有していても、単にLINE友だちの数が貯まっているだけで、予約や決済にはつながっていない、といった悩みもよく伺いました。例えば特に美容系で多いですが、「二重手術が今なら半額」といったクーポンを一斉送信したりしても、なかなか期待した効果は出ず、顧客が取れないと。

LINEに潜在顧客を貯めるだけでは意味はなく、オンライン診察への来院予約や決済に繋げなければいけません。

クーポンを配信する場合は、どのセグメントに、どのタイミングで、どんなクーポンを配布すべきかを綿密に設計する必要があります。LINE上からスムーズに予約がとれる導線の構築なども重要です。

しかし、これらをクリニックさまが自院で整備するのは容易ではありません。そこで、『delling』で弊社が作っていた仕組みをそのまま外販できるのではないかと思い始めたのが、チャットボットサービス『Medibot』を開発したきっかけです。

——なるほど。その思いは正しかったわけですね。

チャットボットサービス導入には?

——例えば、クリニックが『株式会社ソラリウム』の『Medibot』を利用したいとなった場合にかかる費用、また準備などを教えてください。

クリニックさま側に費用負担をお願いすることはありません。成果報酬型ですので、初期費用や月額費といったものはありません。強いていえば、LINEの公式アカウントの代金、月額5,000円程度はご負担いただきます。これは弊社ではなく、LINEにお支払いいただくお金です。

また、クリニックさまで準備いただくものも特にありません。弊社にはWebマーケティングに熟達した者、チャットボットのシナリオ作りに精通した者がおり、離脱者を最大限少なくするよう綿密な設計を行います。導入前にこうした弊社のスタッフとお打ち合わせさえしていただければ、あとは弊社が請け負います。

——成果報酬はいくらぐらいになるのでしょうか。

これはケースバイケースです。各クリニックさまのCPAの実績や理想とするCPAの水準、ランディングページの閲覧数などに応じて、都度ご相談させていただいております。開業前のクリニックさまの場合でしたら、業界のCPA水準や資金のご状況などを踏まえまして、事前にすり合わせをさせていただいております。基本的には、CPAの実績や業界のCPA水準よりも一定程度安い金額をご提示いたします。

——導入の成果はどのくらい得られるでしょうか。

これまでの成果から申しますと、クリニックさまの現状のCPAの実績と比べ、5割から3割ほどは下げることができるかと考えられます。万が一、弊社サービスを導入するとCPAがむしろ上昇してしまいそうな場合には、お互いにWin-Winになりませんので、お断りをさせていただくという運びとなります。

——導入したクリニックからの反響はどうでしょうか?

非常に良い評価をいただいております。現状では、ドクターによる紹介でどんどんクライアントさまが広がっている状況です。長く使ってくださっているドクターもいらっしゃいますし、「クリニック全体の広告効率の改善につながり、『ソラリウム』さんのチームを信頼しているので、引き続きお願いします」といった声をいただいています。

LINEの運用にはポテンシャルがある!

——クリニックの医師に何かアドバイスがあればお願いします。

そうですね、LINEの運用って、実はそんなに馬鹿にできないなと考えております。LINEは、患者さま目線で一番親しみのあるコミュニケーションチャンネルです。だからこそ、クリニックさまの運営活動において大きなポテンシャルを秘めています。

「公式LINEアカウントを持ってはいるのだけれども、うまく活用できていない」というクリニックさまは意外と多くいらっしゃるのではないでしょうか。そこをぜひ最大限活用して、新規の集客や、既存の患者さまの再来院を増やす施策につなげていただきたいです。
何かご相談ごとがございましたら、ぜひ弊社までご相談ください。

——ありがとうございました。

FAQや簡単な業務説明にチャットボットを使用するサービスはあるのですが、集患、ナーチャリングに使おうというのは瞠目に値するサービスといえるのではないでしょうか。実際に自社のサービスにおいて使用してきたノウハウを外で使ってみたら、きちんと結果が出ているというのもポイントです。『株式会社ソラリウム』の『Medibot』は、Web広告が重要になる自由診療のクリニックで特に威力を発揮するようです。自由診療のクリニックをこれから開業する、またすでに開業している先生方はぜひご注目ください。

取材協力:『株式会社ソラリウム』

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システムとの提携

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提供システム

時間帯予約型システム 時間指定型システム 当日予約システム 初診予約システム 自動受付機システム 経営分析システム 再来受診率向上システム 患者満足調査システム

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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