
患者の個人情報を扱うクリニックにとって欠かせない備品のひとつがシュレッダー。時代はペーパーレスでなるべく無駄紙を出さないようにしていても、最低限の出力は必要ですし、出力したものを破棄する際はシュレッダーにかけることが必須です。では、クリニックに向いているのはどんなシュレッダーなのでしょうか? 早速みていきましょう。
シュレッダー選びのポイント
まずは、シュレッダーを選ぶ際にチェックするポイントをみていきます。
本体の大きさ
本体が大きいと一度に細断できる枚数が多いうえ、ダストボックスも大きいためゴミ捨ての回数が少なくて済むので効率はよいですが、そのぶん場所をとります。まずは、クリニックのどこに設置したいかを決めて、スペースに適したサイズであるかを確認するといいでしょう。
処理能力
処理能力に関して確認したいポイントは大きく3つ。「一度に投入できる枚数」「細断速度」「連続使用時間」です。1分あたり1.5~2.5m程度の紙を送り込む機種が多いので、速度が速いものがいいなら、それ以上の長さが記されたものを選ぶといいでしょう。連続使用時間は業務用機種だと15分~1時間程度が目安となりますが、シュレッダーをかける紙が大量に発生することが多いなら、15分ごとにモーターを冷却させなければならないとなると効率が悪くなることを考慮しながら選ぶのが賢明です。
細断サイズ
細断サイズは大きく2タイプに分けられます。一般的な「クロスカット」は、幅3~5mm、長さ10~15mm程度であるのに対して、より細かくカットされる「マイクロクロスカット」は、幅2~3mm、長さ10~15mm程度となっています。そのため、個人情報保護のためには後者のほうが役立ちますが、クロスカットタイプのほうが種類は豊富にそろっています。
ホッチキス対応の有無
ホッチキスに対応しているシュレッダーであれば、細断前にホッチキスを外す手間が省けます。ただし、ホッチキス対応のシュレッダーであっても、一般的な10号針より大きいサイズの針のホッチキスには対応していない場合があるので注意が必要です。
ダストボックスの開け方
ダストボックスの開け方は、引き出すタイプとフタを持ち上げるタイプの2パターンに分けられます。後者の場合、ダストボックスの上に、操作部分が付いたフタがかぶさっているので、ゴミを捨てるたびにフタを外す必要があるのでやや手間がかかります。
キャスターの有無
ダストボックスが引き出し式で、なおかつ設置した場所からほとんど動かす予定がないならキャスター無しでもよいですが、普段は奥にしまっておいて使うときだけ取り出すようなら、キャスターがあったほうが断然便利です。
価格
シュレッダーの価格はピンキリです。家庭用のコンパクトなものなら数千円でも購入可能ですが、クリニックでの使用に適したものとなると、販売価格で数万円から10万円前後は必要だと思っておいたほうがよいでしょう。
クリニックにおすすめのシュレッダーは?
続いては、クリニックにおすすめのシュレッダーをみていきましょう。
メーカー | 細断サイズ | 最大細断枚数 | 連続使用時間 | 容量 | キャスター | 参考価格 | |
400-PSD021 | サンワサプライ | 4×40mm クロスカット |
20枚 | 60分 | 26.5L | 有 | 公式サイト販売価格32,800円 |
400-PSD036 | サンワサプライ | 4×40mm クロスカット |
20枚 | 120分 | 26.5L | 有 | 公式サイト販売価格42,800円 |
400-PSD029 | サンワサプライ | 4×38mm クロスカット |
20枚 | 30分 | 40L | 有 | 公式サイト販売価格46,800円 |
400-PSD061 | サンワサプライ | 2×10mm マイクロクロスカット |
手差し8枚 オートフィード110枚 |
20分 | 21L | 有 | 公式サイト販売価格 23,800円 |
400-PSD051 | サンワサプライ | 4×38mm クロスカット | 15枚 | 60分 | 50L | 有 | 公式サイト販売価格 79,800円 |
400-PSD052 | サンワサプライ | 4×12mm ミニクロスカット |
手差し12枚 オートフィード150枚 |
60分 | 32.2L | 有 | 公式サイト販売価格43,800円 |
オフィスシュレッダー KP10HCS-H | アイリスオーヤマ | 約3.9×32㎜ | 10枚 | 10分 | 17L | 有 | ビックカメラ.com価格(12月16日時点)18,480円 |
JB-11CDM-R デスクサイドシュレッダー | フェローズジャパン | 2×15mm | 10枚 | 10分 | 17L | 有 | ビックカメラ.com価格(12月16日時点)22,090円 |
業務用オフィスシュレッダー 225Mi-2 |
フェローズジャパン | 2×12mm | 16枚 | 45分 | 60L | 有 | ビックカメラ.com価格(12月16日時点)132,210円[1] |
60分連続使用OK! ダストボックスには45Lゴミ袋を取り付けられる「400-PSD021」
10号針までのホッチキスに対応しているほか、CD、DVD、カードの細断も可能です。ダストボックスには45Lサイズのゴミ袋を取り付けることができるので、ゴミ出しの際はそのまま捨てるだけでOKです。また、サイズや細断枚数、容量はまったく同じで120分連続細断できる「400-PSD036」もあります。
40Lの大容量でゴミ捨ての回数が少なくて済む「400-PSD029」
約750枚分の細断くずを収納可能な40Lの大容量ダストボックス。一般的なシュレッダーの騒音が約58~65dBとされているのに対して、約50~60dbと静音なので業務の邪魔になりにくいといえます。
2×10mmのマイクロクロスカット採用「400-PSD061」
最大110枚のA4用紙を投入口にセットするだけで1枚ずつ自動細断できるオートフィードシュレッダー。最大8枚の手差し細断も可能です。
A3対応「400-PSD051」
A3サイズの用紙をシュレッダーにかけることが多いなら、A4サイズ対応のものを選ぶことが大切です。こちらの機種は、A3なら15枚同時細断、A4なら25枚同時細断が可能です。
150枚の自動細断が可能「400-PSD052」
最大150枚のA4用紙をセットするだけで自動細断できるオートフィードシュレッダー。最大12枚の手差し細断も可能です。
デスク下にもぴったりなコンパクトサイズ「オフィスシュレッダー KP10HCS-H」
高さ490mm×幅230mm×奥行360mmのコンパクトなサイズなのでデスク下にも収納可能。シュレッダーを使う頻度が低いクリニックにおすすめです。ホッチキスは11号針にまで対応。
細断くずの溜まり具合が一目でわかる「JB-11CDM-R デスクサイドシュレッダー」
高さ500mm×幅360mm×奥行250mmのコンパクトサイズながら、A4コピー用紙にして約350枚分もの細断くずを収容可能なため、ゴミ捨ての回数を減らすことができます。前面に大きな窓がついているので、細断くずの溜まり具合が一目瞭然。
大容量、マイクロクロスカットの「業務用オフィスシュレッダー225Mi-2」
大容量とマイクロクロスカットの2つを重視するならおすすめはコチラ。定価で198,000円と少々値が張りますが、シュレッダーを使う頻度が高いなら60Lの大容量でゴミ捨ての回数を減らすのもいいでしょう。
情報漏洩を防ぐことは医療機関の大事な使命
シュレッダーの機能や価格はピンキリなので、使う頻度が低い場合はコストを抑えたくなるかもしれませんが、情報漏洩を防ぐことは医療機関にとって必須なので、コスト削減を重視しすぎてセキュリティ対策が疎かになることはよくありません。自院にとって使いやすいのはどのシュレッダーなのかをよく考えて選んで、確実に情報漏洩を防ぐようにしてくださいね。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2023年1月時点の情報を元に作成しています。