現金を使わない支払い方法である「キャッシュレス決済」はここ数年で普及が進んでいます。それどころか、現金を持ち歩かず、すべての支払いをスマホやクレジットカードで済ませる人も増えているので、患者から選ばれるクリニックになるためにも、キャッシュレス決済の導入を検討したいところです。そこで今回は、クリニックにおすすめのキャッシュレス決済を紹介していきます。
- キャッシュレス決済は大きく4種類に分けられる
- クリニックでの支払いに適したキャッシュレス決済は?
- クリニック・薬局専用キャッシュレス決済サービス「チョキペイ」
- 医療向け特別プランが設けられている「STORES決済」
- 日本医師会員向けキャッシュレスサービス
- 三井住友銀行の対象店舗で端末を試せる「stera pack for クリニック」
- 医療機関での導入実績も多い「Square」
- 医療機関での決済は決済手数料が1.9%~「USEN PAY」「USEN PAY QR」
- 56種類の決済方法に対応「Air PAY」
- オンライン診療・遠隔医療向け決済サービス「オンライン診療Pay」
- シェア率が高いから、導入することで増患が期待できる「PayPay」
- 患者側も気軽に利用できる「LINE Pay」
- レジと決済端末を連動させることで業務効率化を図れる「EZキャッシュレス」
- キャッシュレス決済の導入によって何が変わる?
キャッシュレス決済は大きく4種類に分けられる
「キャッシュレス決済」とひとことで言っても支払い方法はさまざま。具体的には、以下の4種類のキャッシュレス決済が存在します。
クレジットカード決済
Visa、JCB、MasterCard、AMERICAN EXPRESSなどのクレジットカードによる決済方法です
デビットカード決済
銀行口座に紐づけたカードを用いて残高から引き落とす決済方法です。VISAデビット、JCBデビット、楽天デビットなどのカードがあります
電子マネー決済
SuicaやICOCAなどの交通系ICカード、iD、nanaco、WAONなどによるタッチ決済です
Payサービス(スマホ決済)
スマートフォン上に表示したバーコードやQRコードなどを専用アプリで読み取るか、もしくは専用の決済端末にかざすことで決済する方法です。主にスマートフォンを使って決済することから、「スマホ決済」とも呼ばれています。
クリニックでの支払いに適したキャッシュレス決済は?
続いては、クリニックにおすすめのキャッシュレス決済をピックアップして紹介していきます。
クリニック・薬局専用キャッシュレス決済サービス「チョキペイ」
Payサービスだけでなく、クレジットカード、電子マネー、タッチ決済にいたるまですべての決済方法に対応しているキャッシュレス決済サービスです。しかも、1台の機器ですべての支払い方法に対応できます。Wi-Fiやプリンター機能を搭載しているので使い勝手も抜群。たとえば、脚が悪い患者などには、受付まで会計にきてもらわなくても、スタッフのほうから待合室まで端末を持って行ってあげることもできます。
医療向け特別プランが設けられている「STORES決済」
クレジットカード、電子マネー、QRコード決済対応のキャッシュレス決済サービスとしてさまざまな業種で活用されている「STORES決済」は、医療向け特別プランを用意。クレジットカード決済手数料が通常3.24%~のところ、1.50%~で利用できます。
日本医師会員向けキャッシュレスサービス
日本医師会ORCA管理機構が、日本医師会員に向けて用意しているキャッシュレスサービスです。日本医師会員であれば、初期費用なしで特別手数料・価格で利用可能。たとえば、VISA、Mastercardのクレジット決済は非会員だと決済手数料が2.46%のところ、会員は非課税の1.5%となります。また、複数のQRコード決済サービスを一括で申し込める「JPQR」にも対応しています。
三井住友銀行の対象店舗で端末を試せる「stera pack for クリニック」
三井住友銀行、GMOペイメントゲートウェイによって設立された「SMBC GMO PAYMENT株式会社」が運用している決済サービスです。1台で30種類以上の決済手段に対応しているオールインワン端末「stera terminak」は、三井住友銀行の対象店舗で実際に触ってみることができます。
医療機関での導入実績も多い「Square」
医療機関での利用を考えて、訪問診療にも便利なコンパクトサイズのポータブル端末を採用している「Square」。申し込み手続きはすべてオンラインでOK! 主要なクレジットカードブランドと電子マネーは約1週間、PayPayは10日~30日程度で導入可能です。
医療機関での決済は決済手数料が1.9%~「USEN PAY」「USEN PAY QR」
USENが運営している「USEN PAY」は、クレジットカード決済および電子マネー決済に対応しています。PayPayをはじめとするQR決済にも対応できるようにしたい場合は、「USEN PAY」と併せて「USEN PAY QR」を導入するのがおすすめ。2つとも導入すると、48種類の決済に対応できます。また、医療機関での決済に限って、決済手数料率が1.9%~となる点も大きな魅力です。
56種類の決済方法に対応「Air PAY」
クレジットカード決済、電子マネー決済に対応した「Air PAY」、Payサービスに対応した「Air PAY QR」、T-POINTや楽天ポイントに対応した「Air PAYポイント」の3つ併せて56種類の決済ブランドに対応しています。振込手数料および月額固定費は0円です。
オンライン診療・遠隔医療向け決済サービス「オンライン診療Pay」
オンライン診療・遠隔診療に特化した決済サービス「オンライン診療Pay」は、患者に専用URLを送って決済してもらう仕組みなので、患者側はアプリなどを登録する必要がありません。また、クリニック側にとっては、専用システムを導入する手間もお金もかからないメリットが大きいだけでなく、金額間違いなどのトラブルも防ぐことができます。
シェア率が高いから、導入することで増患が期待できる「PayPay」
スマホユーザーの約半数が登録しているPayPay(※PayPay調べ)なら、導入していることが大きなウリになります。また、専用の機器を導入しなくても、受付にQRコードを置くだけで利用開始できるのもメリット。導入のための準備が極めて少なくて済みます。
患者側も気軽に利用できる「LINE Pay」
コミュニケーションアプリ「LINE」も、PayPayアプリ同様、多くの人がインストールしているアプリです。LINEは使っていてもLINE Payは使っていないという人は多いですが、新たにアプリをインストールしなくていいという点においては、患者にとってもハードルが低くなるでしょう。
レジと決済端末を連動させることで業務効率化を図れる「EZキャッシュレス」
CASIOのレジスターと一緒に導入すると、レジスターと決済端末を連動させることができるので、会計した金額を再度キャッシュレス端末に入力する必要がなくなります。レジを既に導入済なら、キャッシュレス端末単独でも導入OK! 2023年9月29日までに申し込みを完了すれば、クレジットカードの決済手数料が通常3.24%のところ2.95%、交通系電子マネーの決済手数料が通常2.95%のところ1.95%になるので大変お得。さらに、初期費用71,500円は無料、月額利用料2,200円は永年無料となります。
キャッシュレス決済の導入によって何が変わる?
冒頭で述べた通り、キャッシュレス決済を導入していると、患者から選ばれやすくなるというメリットがあります。そのほかにも、レジと連動させると業務効率化がUPしたり、非接触決済であることから感染対策になったりといいことはたくさん。手数料などのデメリットと天秤にかけても、メリットのほうが大きいと感じられる可能性も高いので、ぜひ一度検討してみては?
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この記事は、2023年5月時点の情報を元に作成しています。