
採血は看護師にとって日常的なスキルですが、患者さんの体質や状態によっては難易度が大きく異なることがあります。
本記事では、実際の看護師から寄せられた経験談をもとに、採血時に失敗しやすい患者さんの特徴ランキングと、それを克服するためのコツを紹介します。実務で役立つ具体的なアイデアをぜひ参考にしてください。
1位 癖のある血管(蛇行・見えづらい など)
- 「蛇行している血管。見えない血管。蛇行は下に引っ張り伸ばす。見えない血管は駆血時間を伸ばし触れて確認する。見えなくても中で触れたら走行に沿って採血することもあった。大体失敗しましたが、患者さんも「取れにくいんだ」と自己申告してくれる方もおられます。」
- 「血管が細く、蛇行している。針を刺すまでは患者さんの痛みは発生しないため、血管選びに時間をかけ、刺す時は迷わずに狙うこと。」
- 「血管が細い、見えない人などは失敗率が多い。事前にわかっている人等は待合室でホットタオルで腕を温めてもらっている。」
癖のある血管に対しては、血管をしっかりと固定し、触診での確認が重要です。ホットタオルや駆血の工夫をすることで成功率を上げられるとのこと。失敗を恐れず、患者さんとコミュニケーションを取りながら進めることがポイントです。
2位 ふくよか
- 「色白でふくよかな方(年齢関係なし)は採血が難しい傾向にあると思います。ホットタオルで腕を温めさせていただいたり、腕の角度を変えるなどして注射する位置を探します。」
- 「肥満傾向の患者さんは血管が見えにくく失敗しやすいです。それでも脂肪の下に良い血管が隠れていることがあるので、自分の指先で血管がありそうな箇所を軽く押しながら探すと良い血管が見つかります。」
肥満体型の患者さんへの採血では、視認ではなく触診で血管を探す工夫が鍵です。また、腕の温めや角度の調整といった工夫が成功率向上につながります。諦めずに適切な位置を探す姿勢が大切です。
同率2位 高齢
- 「ご高齢で活動量が著しく少ない方は採血が難しい傾向にあります。ホットタオルで腕を温めさせていただいたり、血管がブヨブヨして動きやすい場合はしっかり血管をおさえながら行います。」
- 「ご高齢で血管が見えにくい患者さんの場合、四肢冷感があれば温罨法を行ったり、血管が見えなくても指の腹で弾力を感じたところを目掛けて穿刺しています。」
高齢患者さんの採血では、血管の弾力や温度が重要な判断材料となります。温罨法を活用し、触診をしっかり行うことで成功率を上げられるとのこと。丁寧な対応が安心感にもつながります。
その他
過緊張の患者さん
「深呼吸してもらったり、いきなり採血するのではなくコミュニケーションをとって気持ちが落ち着いてから実施するようにしています。」
脱水状態の患者さん
「血管の弾力がなく、逆血が返ってこない可能性があるため、水分補給をしっかり行ってもらいます。」
恐怖心を抱いている患者さん
「採血への恐怖心を和らげるため、「すぐ終わりますよ」と声をかけ、恐怖心への共感を示すようにしています。」
患者さんの心理状態や体調も採血の成功に大きく影響します。事前のコミュニケーションや声かけ、水分補給の提案など、患者さんの状態に応じた対応を心がけることで、失敗を減らせるでしょう。
まとめ
看護師の皆さんが日々経験する採血の難しさに、少しでも参考になるアイデアを提供できれば幸いです。患者さん一人ひとりに合わせた工夫を積み重ね、技術の向上と安心感の提供を目指していきましょう!
特徴
対象規模
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診療科目
この記事は、2025年1月時点の情報を元に作成しています。