
看護師という仕事は、日々の業務の中で強いストレスがかかる職業です。患者さんや家族への対応、医師や先輩との関係、命を預かる責任など、多くの要因がメンタルに影響を与えます。
今回、現役看護師へのアンケートを実施し、「メンタルが強いと思うか」「メンタルが強い人とはどんな人か」「メンタルを強くするために必要なこと」を伺いました。結果を分析しながら、看護師のメンタルの実態に迫ります。
看護師のメンタル「強い」と「弱い」の割合は?
アンケートの結果、「メンタルが強い」と回答した人は約40%、「弱い」と回答した人は約60%でした。メンタルが強いと感じる人は一定数いるものの、多くの看護師が自身のメンタルに弱さを感じていることが分かります。
「メンタルが強い」と答えた人の理由
「仕事中は強いと思う。誰にでも意見できるし、怒られても気にしない」(tsuki/30代・前半)
「ストレスと向き合うことが上手で、切り替えが早い」(餅子/20代・前半)
「いい意味で鈍感で芯がある」(ニョス/30代・後半)
「メンタルが弱い」と答えた人の理由
「理不尽なことを言われると、どうしても引きずってしまう」(ごんち/30代・後半)
「何度も注意されると、気持ちが沈んでしまう」(こず/40代・前半)
「患者さんや家族の言葉を深く受け止めすぎてしまう」(momiji09/40代・前半)
このように、「メンタルが強い」と感じる人は、ある程度の鈍感さや切り替えの早さを持っており、「弱い」と感じる人は、他者の言葉を深く受け止めてしまう傾向があることが分かります。
「メンタルが強い看護師」の特徴とは?
では、看護師が考える「メンタルが強い看護師」とはどのような人物でしょうか?アンケートから、主に以下の4つの特徴が挙げられました。
物事を引きずらず、切り替えが早い
「失敗しても立ち直りが早い人。反省はするが、『落ち込みすぎない』『引きずらない』『次に活かす』ことができる人」(ラッテ@/40代・後半)
周囲に振り回されない
「他人の言葉や態度に左右されない。理不尽なクレームを受けても、いちいち気にせず、自分の信念を持っている人」(ラッテ@/40代・後半)
仕事とプライベートの切り替えができる
「仕事は仕事、プライベートはプライベートとしっかり分けることができる人」(momiji09/40代・前半)
周囲に頼ることができる
「メンタルが強い人は『何でも一人で抱え込む人』ではなく、『必要なときに頼れる人』」(ラッテ@/40代・後半)
メンタルの強さとは、決して「一人でなんでも乗り越えること」ではなく、適切な距離感や考え方を持つことが重要であることが分かります。
メンタルを強くするために必要なこと
では、どうすれば看護師としてのメンタルを強くできるのでしょうか?
忘れる力を身につける
「嫌なことを『忘れていいこと』として処理できる能力が必要」(くまごろう/40代・後半)
「仕事だから」と割り切る
「嫌なことがあっても『仕事だから』と割り切ることで、大抵のことは流せる」(綾瀬/40代・前半)
ストレス発散の場を作る
「趣味や好きなことを持ち、ストレスを発散できる場所を確保することが大切」(momiji09/40代・前半)
自分の軸を持つ
「他人の意見に流されず、自分の考えを持つことがメンタルを強くするポイント」(あび/20代・後半)
成功体験を積み重ねる
「小さなことでも『自分はできた』という経験を増やすことで、自信につながる」(ラッテ@/40代・後半)
まとめ
看護師のメンタルの強さは個人差があるものの、「切り替えの早さ」「周囲に流されないこと」「仕事とプライベートのバランス」が重要だと考えられています。
また、メンタルを強くするためには、「忘れる力を持つ」「ストレス発散の場を持つ」「自分の軸を確立する」ことが大切です。
しかし、看護師のメンタルが削られる原因は個人の問題だけでなく、職場環境にも大きく依存しています。
ばあいによっては、メンタルの強さを求めるよりも、働きやすい環境を整えることが根本的な解決策になることもあるでしょう。
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この記事は、2025年3月時点の情報を元に作成しています。