クリニックのバリアフリー化におけるポイントは?

「バリアフリー」は「身体障害者や高齢者が生活を営むうえで支障がないように商品を作ったり建物を設計したりすること」と説明されます(『広辞苑 第六版』p.2302より引用)。日本はすでに超高齢社会に入っており、これからも高齢の患者さんは増加します。そのためクリニックをバリアフリーにしておくことは当然といえるでしょう。そこで今回は、クリニックのバリアフリー化についてご紹介します。

目次
  1. クリニックのバリアフリー化の注意点
    1. 段差をなくす
  2. 通路の幅に注意
    1. トイレもバリアフリーに
    2. エレベーターには鏡を取り付ける
    3. 駐車場
  3. まとめ

クリニックのバリアフリー化の注意点

クリニックのバリアフリー化について注意すべきなのは以下のような点です。

段差をなくす

クリニックの出入り口に段差がないようにします。もし階段などがある場合にはスロープを設けて車いすでも通れるようにします。また、通路から診察室、処置室などに入る際、段差がある場合は同様にスロープを設けます。このスロープには手すりを設けなくてはなりません。またスロープは滑りにくい素材であることが必須です。

忘れがちなのは受付です。車いすの場合、座った高さになりますから、高いカウンターだと、患者さんの手が届かないことがあります。車いすの患者さんにも対応できる高さにするか、別途低いカウンターを設けるようにします。これも段差対策の一つです。

コロナ対策のため、最近ではクリニックの入り口に消毒用アルコールを設置することが増えていますが、この置き場所も車いすの患者さんが届く高さであるように注意します。

通路の幅に注意

通路は車いすの患者さんと歩行者がすれ違えるように十分な幅を確保します。欲をいえば、車いすの患者さん同士がすれ違えるのがよいのですが、そこまで求めることは現実的ではありませんので、ある程度のゆったりした幅にしましょう。

また、高齢者の移動用に手すりを付けることも考えた方がいいでしょう。高齢の患者さんはかがむのに苦労しますから、スロ-プ、待合のいす近く、また待合から診察室までの通路などでも、高齢者がかがむことが想定される場所には手すりを設置します。

トイレもバリアフリーに

駅など、公共の場所にあるトイレではバリアフリーが当然になっています。クリニックのトイレもバリアフリーにしましょう。男性用小便器の周囲に手すりの設置、大便器、女性用トイレでは、車いすの患者さんも利用できるよう、いわゆる「多機能トイレ」にします。多機能トイレは、車いすユーザー、また内部障害を持つ方でも利用できるよう設計されたトイレです。

エレベーターには鏡を取り付ける

車いすを利用する患者さんのために、エレベーター内のドアに対面する壁面に鏡を取り付けます。商業施設内のクリニックであれば、その施設側で対応しているはずですが、一応確認しておきましょう。

※2006年12月20日に施行された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー新法)によって、「公共交通機関の旅客施設および車両等、道路、路外駐車場、公園施設並びに建築物の構造および設備」については改善することになっています。

駐車場

駐車場が設置されており、駐車するスペースが複数ある場合には車いすユーザー用のものを確保します。その際には、車いすの転回などが行えるよう他の駐車スペースとの空間を空けるように注意してください。

まとめ

新しくクリニックをオープンするのであれば、バリアフリーであることはもはや当然といえます。しかし、商業施設内などに開院する場合にはスペースに限りがあります。また、商業施設のトイレ、エレベーターなどの共用施設はクリニックで造作するわけにはいきません。このような制限がある場合でも、最大限バリアフリーなクリニックであるようにするのがおすすめです。患者さんは患者さんに配慮したクリニックを選ぶのですから。

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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