オンライン資格確認の導入が官民一体で進んでいます。オンライン資格確認を導入すると、最新の資格情報を入手できますので、なりすまし、資格過誤を防ぐことが可能です。レセプトの査定や返戻を減らすことにつながりますのでクリニックにもメリットがあります。
ただし、オンライン資格確認の導入に際して、クリニックではオンライン資格確認端末や専用ネットワークと共に「顔認証付きカードリーダー」という新しいデバイスを設置しなければなりません。
2021年4月15日現在、「厚生労働省」から認定を受けた「顔認証付きカードリーダー」は4機種ありますが、今回はその中から「キヤノンマーケティングジャパン株式会社」の「Hi-CARA(ハイカラ)」をご紹介します。
外観・製品特徴
「Hi-CARA」は、上から順に「顔認証用のカメラ」「タッチパネル式の液晶ディスプレー」「カードをセットするスペース」を配した縦型のデバイス。クレードルにセットしたスマホのような外観をしています。
大きさは全幅98mm × 奥行180mm × 高さ242mmと、4つの「顔認証付きカードリーダー」の中では最も小ぶりで、クリニックの省スペースに貢献するデザインとなっています。その分液晶ディスプレーも5インチですが、静電容量式なので軽く触れるだけできちんと反応するレスポンスの良さを実現しています。
「Hi-CARA」は以下の特徴を備えています。
- 軽量コンパクトサイズ
- クレードルから取り外し可能
- ステータスランプ搭載(青・赤・緑のLED表示)
- カードの置き忘れを警告(音声ガイダンスとLED点灯)
- のぞき見防止機能
- ハードウエアが故障したかどうかの自己診断機能
▲オンライン資格確認の流れ
特筆すべきは「2」「6」です。
4つの「顔認証付きカードリーダー」の中で「Hi-CARA」だけは本体部分をクレードルから取り外し可能となっています。つまり、患者さんが手に持って操作できるわけです。そのため、来院した患者さんにスタッフが渡して使ってもらうといった運用も可能です。車いすや身長の低い患者さんに使いやすいように考えられた親切設計といえるでしょう。
「6.ハードウエアが故障したかどうかの自己診断機能」は安定した運用に直結します。何か異常が生じた際には、それがハードウエア故障によるものか、起動時の自己診断により識別が可能です。「Hi-CARA」ではそれがすぐに分かりますので、もしハードウエアの故障であれば、サポートセンターに連絡し、良品を送付してもらえばいいわけです。
サポート体制
「Hi-CARA」ではコールセンターを設置してユーザーサポートを行っています。また、上記のとおり、自己診断プログラムによってハードウエアの故障であれば、クリニックからの一報で良品を送付する体制を取っています(先出しセンドバック対応)。また、「Hi-CARA」は5年間の無償保証付きです(ただしクリニックの瑕疵による落下や水漏れ等は有償保証)。
「キヤノンマーケティングジャパン株式会社」の「Hi-CARA」は非常にコンパクトでクリニックに設置しやすい「顔認証付きカードリーダー」です。軽量、コンパクトながらも安定したクレードルとハンディタイプの操作性により、安心して使えます。特に省スペースを考えるクリニックにとってはおすすめといえるでしょう。
取材協力:「キヤノンマーケティングジャパン株式会社」
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2021年5月時点の情報を元に作成しています。