地域によって来院される患者様の違い

ベッドタウンとオフィス街など、地域によって来院される患者様の層は違います。全ての地域で同じ対応をしていたら、確実にクレームに繋がります。さらに、運営する上で効率化をはかるためにも、地域の違いを踏まえた適切なマニュアルが必要になります。
私が経営に携わっている医療法人は、両極端な2つの地域に病院を有しています。そこでの実体験もふまえ、地域によって違う患者様への対応の仕方について紹介致します。

目次
  1. 来院される患者様の違い
    1. 1.ベッドタウン
    2. 2.オフィス街
  2. それぞれの地域の患者様への応対
  3. 1.ベッドタウン
    1. 2.オフィス街
  4. まとめ

来院される患者様の違い

1.ベッドタウン

ベッドタウンのクリニックには、老若男女問わず幅広い年齢層の方が来院されます。さらに再診の患者様が多く、診察の患者数が多くなりやすいです。午前中~診療の終わる夜まで比較的まんべんなく来院があります。土日・祝日も診療すれば、かなりの人数の患者様を診ることになるでしょう。

2.オフィス街

オフィス街にあるクリニックの患者様は、現役で仕事をされている方が8~9割です。ベッドタウンに比べて来院患者数は少なく、初診が多くなります。比較的午前中~日中帯の時間の患者数が少なく、6~7割の患者様は17時半以降の仕事終わりに来院されます。土日は仕事される方の大半が出社しなくなりますので、閑散としやすいです。

それぞれの地域の患者様への応対

1.ベッドタウン

ベッドタウンは上記で説明させていただいたとおり、どの時間帯も比較的多くの患者様が来院されます。そのため、患者様をお待たせしてしまうことも多いので、時間をつぶすものを用意しておくことが望ましいです例えば、テレビや雑誌。必要に応じて子どもの遊び場スペースなども用意できるといいでしょう。また、清潔かつアットホームな雰囲気の院内にするのが理想です。

最近では、スマホを使って時間をつぶす方が多いので、私のクリニックではfree wi‐fiを導入してます。free wi-fiの導入は、30代以下の若い世代の集客には大変効果があります。

また、ベッドタウンは認知症の方や生活保護者などが来院される率が高めです。そうした患者は、コミュニケーションが円滑にとれないことが多々あります。

特に生活保護者の受診は、自治体の担当者の許可が必要になるなど大変です。生活保護者は、本来、自治体担当者に自ら病状を説明したうえで、医療券を発行してもらい、病院を受診することになっています。しかし大半の生活保護者はその手順をふまず、直接受診されます。そして、受診するために必要な手順を病院側でやってほしいと求めてくることが多いです。患者数が多いのに比例して業務も増えるため、生活保護者への対応に時間をとられるのは正直大変です。

また、稀ではありますが、病院に受診される前にネットなどでコンタクトレンズを先に購入し、「このコンタクトレンズの処方箋を作ってください」とお願いされることなどもあります。こういったケースをはじめ、完全に手順を無視したものは受診をお断りしています。

生活保護者に対するスタッフの対応マニュアルは必須です。私のクリニックでは、自治体の担当者に連絡をとっていただき、受診しても大丈夫との許可を得られたら、医療券は後日病院に直接送付していただき受診に対応しています。

2.オフィス街

オフィス街のクリニックで求められることは主に2点あります。

1点目は、働いている合間に受診される方が多いため、スピードを求められます。受付してから会計までのスピードはもちろん、病気が改善するまでのスピードを求められます。

せっかくすぐに診察しても、調剤薬局に行く時間がなかなか取れないとなると時間のロスなので、薬は院内処方にしています。また、受付や会計なども効率よくスピーディにおこなうことを心掛けています。

2点目は、病気に対する細かな説明。病気にかかった原因として考えられることや、治療になぜその薬を使用するのかなどの細かく説明を求められます。

オフィス街で受診される患者様は、合理的な思考の方が多いです。無駄をとにかく嫌います。対応するのが大変そうと感じるかもしれませんが、逆です。しっかり説明すれば理解していただける方々ばかりなので、真摯に向き合い、丁寧に対応すれば素晴らしい関係が築けます。

注意するとよい点を挙げるとすれば、相手のプライドを尊重することです。オフィス街のクリニックを受診する方は、かなりの確率で受診する前にご自身で症状を元に病気を調べています。ベットタウンほど受け身ではありません。そのため診察室に入るなり、「○○という病気になったので薬をください」と言ってくる方もいます。偶然にもその病気であればいいのですが、違った場合は、どこが違うのかを明確にして、とにかくプライドを傷つけないように対応します。

先生の中には、「病気を診断・確定できるのは医師のみ」という考えの方もいるので、プライドとプライドがぶつかって患者様とトラブルになってしまう場合もあります。しかし、先生側のには我慢していただきたいところです。

まとめ

ベッドタウン、オフィス街の患者様ニーズの違いに合わせて、対応を変えている部分は多いですが、「患者様には親切・丁寧に対応する」という点だけは同じです。言葉遣いだけではなく、たとえば、受付で患者様に応対するときは必ずスタッフが立ち上がることもそのひとつこれだけで、患者様のクリニックに対する印象が変わります。多くの病院では、患者様が来院されたとき座ったまま保険証を受け取り、座ったまま問診票を渡します。これから開院されるのでしたら、周辺の病院と差をつけるためにも、「立って対応する」を取り入れてはいかがでしょうか?。

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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