
みなさんはお局看護師と聞いてどんな人物像をイメージしますか?
大半の方がイメージするのは、経験年数があって気の強そうな女性看護師、とかではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、お局さんになった中堅の男性看護師です。
看護師の世界での男性看護師
、2018年の厚労省の統計によると、看護師の総数が121万8606人で、そのうち女性看護師は112万3451人で全体の92.2%、男性看護師が9万5155人で全体の7.8%でした。
参考URL:平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
近年、男性看護師は増加傾向だとされていますが、看護師の総数から見ると未だにマイノリティであることがおわかりいただけるでしょう。
中堅男性看護師がなぜお局化?
まだまだ割合的には低い男性看護師ですが、私が所属していた部署では、中堅の男性看護師がお局様として君臨していました。
今回はその理由について検討してみました。考えられる原因は以下の3つです。
- 勤務年数の長さが部署内一
- 若手が多くベテランが少ない
- 上司への気遣いはピカイチ
それでは、各項目について詳しく説明していきます。
1.部署内での年数が長い
この方は中堅看護師ではありましたが、部署内での経験年数は一番長い人でした。また、侵襲的な処置の多い病棟だったので、他の部署からベテランが異動してきても、すぐに処置やMEの扱いを覚えるのが難しいこともあり、部署内での年数が長いことは大きなアドバンテージとなっていました。
決して傍目から見て仕事ができたとかではないのですが、部署内のことを周知していることにより、医師に対してもかなり強気な態度を取っていました。また、発言力も大きく、彼が言ったことに対する反対意見は潰されてしまうことが多かったので、実質独裁政治のような状態でした。
しかも、ベテランの方に対しても態度が良かったわけではないのでかなり煙たがられていたものの、部署内の立場が圧倒的であったため、誰も意見できない状態でした。
定期的に異動させることは大事なのだと、つくづく感じさせられます。
2.若手が多くベテランが少ない
急性期病院ではありがちかと思うのですが、私のいた部署も同様で、26歳までの方がほとんどでした。なので、中堅になるとベテランのような扱いになります。
このように周りの人間のほとんどが彼よりも年齢が低いことも、彼をお局化させる大きな要因となっていました。さすがに年上に強く出る人は少ないです。
ベテランの方がいないわけではありませんでしたが、全員役職に付いている方でした。
3.上司への気遣いはピカイチ
この方のすごいところなのですが、どれだけ好き勝手やっていても上司への気遣いや立ち振る舞いはとても上手でした。なので、目は付けられているものの、上司からすると「ちょっと手のかかる可愛い部下」くらいの扱いになっていました。
彼の普段の行動を知る人間は呆気にとられてしまうのですが、本当に上司への対応が上手でした。その気遣いを他の人にももう少し見せてくれれば良かったんですけどね。世渡り上手で羨ましい限りです。
結論:環境因子による影響が大きい
個人的な話をすると、このお局看護師は仕事も押し付けてくるしセクハラも酷かったのですが、上司には見えないようにうまく立ち回るので、こちらとしてはかなり嫌な思いをさせられました。少しでも働きやすい環境で働くことができる人が増えればと思い、今回の記事を書かせていただきました。
最後に、お局様に困っている方へのアドバイスですが、先輩看護士がお局化する要因としては環境因子が大きいので、環境を変えるために異動を検討してみても良いのではないかと思います。
この記事は、2021年6月時点の情報を元に作成しています。