後期研修医とは?

「研修医」という言葉は聞いたことがあっても、その定義をしっかりと説明できない人もいるかもしれません。しかも、研修の期間が初期と後期に区分されていることはその理由についても、知らなかったという人もいるでしょう。今回はその中から、「後期研修医」にスポットを当ててご紹介します。

目次
  1. 後期研修医とは? 
  2. 「後期研修医」に代わる呼び名となった「専攻医」 
  3. 新専門医制度とは? 
    1. 19種類の基本領域
    2. 24種類のサブスペシャリティ領域
      1. 内科(15領域)
    3. 外科(6領域)
    4. 放射線科(2領域)
      1. 複数領域
  4. 専門医資格を取得するまでの基本的な流れとは? 
    1. 1.「専攻医」になるための登録および応募をおこなう
    2. 2.試験や面接を受ける
    3. 3.一次登録で研修先が決まらなかった場合は二次登録に進む
    4. 4.各病院の研修プログラムに沿って最低3年の研修を受ける
    5. 5.基本領域の専門医認定を受ける
    6. 6.サブスペシャリティ領域の専門医取得へと進む
  5. 専攻医の募集状況推移は? 
    1. 診療科別専攻医採用数
  6. 将来どの領域の専門家になりたいかをしっかり考えて進路を決めよう

後期研修医とは? 

まずは、医師免許取得から、一人前の医師になるまでの道のりについて説明します。

医師を目指して医師国家試験を受けて、無事に医師免許を取得したら、そこから2年間、研修医として病院で実地の研修を受けることになります。この2年間の研修期間は、「初期研修」「初期臨床研修」と呼ばれています。なぜ“初期”かというと、その後さらに3年間、自分の専門分野について学びながら働く研修医が多いため、“初期”と“後期”と呼び分けているためです。2年間の研修を経た後の3年間は「後期研修」と呼ばれる期間。後期研修中である医師は、「後期研修医」と呼ばれます。

それぞれの期間に具体的にどんなことを学ぶかというと、まず、初期研修では医師としての基礎を身に着けます。そのため、内科から外科、産婦人科にいたるまでのさまざまな診療科を回りながら研修を受けていくのが一般的です。これにたいして後期研修はより専門的。初期と同じくローテーションによって学べるプログラムもありますが、基本的には自分が将来進みたい診療科にしぼって研修を受けます。“医師のタマゴ”と称されることも多い初期研修中とは異なり、後期研修医になると立派な戦力とみなされることが多いです。そのぶん、仕事にも強い責任を持って挑むことが大切になります。

「後期研修医」に代わる呼び名となった「専攻医」 

前述の通り、「研修医=初期研修医または後期研修医」とされてきましたが、実は、2018年4月からスタートした「新専門医制度」によって、「後期研修医」という呼び名の代わりに「専攻医」という言葉が使われることになっています。この新専門医制度は、「基本領域専門医」と「サブスペシャルティ領域専門医」の二段階制となっています。では、具体的にどんな構成になっているのかをみていきましょう。

新専門医制度とは? 

2018年からスタートした「新専門医制度」では、まず、19種類の診療科から自分が専門としたい診療科を選び、「基本領域専門医」の資格を取得します。その後、より専門性の高い24種類の「サブスペシャリティ領域」から究めたい領域を選び、各領域の専門医資格を取得することになります。

19種類の基本領域、24種類のサブスペシャリティ領域は以下の通りです。

19種類の基本領域

  1. 内科
  2. 小児科
  3. 皮膚科
  4. 精神科
  5. 外科
  6. 整形外科
  7. 産婦人科
  8. 眼科
  9. 耳鼻咽喉科
  10. 泌尿器科
  11. 脳神経外科
  12. 放射線科
  13. 麻酔科
  14. 病理
  15. 臨床検査
  16. 救急科
  17. 形成外科
  18. リハビリテーション科
  19. 総合診療科

24種類のサブスペシャリティ領域

内科(15領域)

  1. 消化器病
  2. 循環器
  3. 呼吸器
  4. 血液
  5. 内分泌代謝
  6. 糖尿病
  7. 腎臓
  8. 肝臓
  9. アレルギー
  10. 感染症
  11. 老年病
  12. 神経内科
  13. リウマチ
  14. 消化器内視鏡
  15. がん薬物療法

外科(6領域)

  1. 消化器外科
  2. 呼吸器外科
  3. 心臓血管外科
  4. 小児外科
  5. 乳腺
  6. 内分泌外科

放射線科(2領域)

  1. 放射線診断
  2. 放射線治療

複数領域

  1. 消化器内視鏡

専門医資格を取得するまでの基本的な流れとは? 

続いて、19種類の基本領域、24種類のサブスペシャリティ領域の研鑽を深めて専門医資格を取得するまでの具体的な流れを説明します。

1.「専攻医」になるための登録および応募をおこなう

登録を希望する領域の学会のwebサイトから、「専攻医」の申請をおこないます。たとえば、19の基本領域のうち内科を希望する場合、日本内科学会のwebサイトにアクセス。希望する病院の研修プログラムに登録します。ちなみに、登録できるプログラムはひとつのみとなっています(※ただし、ひとつのプログラムを終えた後に次のプログラムを受けることは可能)

2.試験や面接を受ける

それぞれのプログラムの統括責任者などから試験や面接の詳細、案内が送られてくるので、それに従います。

3.一次登録で研修先が決まらなかった場合は二次登録に進む

各病院・プログラムは定員数が決まっています。そのため、試験や面接の結果、希望する研修先で研修できない場合もあります。その場合は、二次登録をおこなうことになります。

4.各病院の研修プログラムに沿って最低3年の研修を受ける

専攻医として採用された病院のプログラムに沿って研修をスタート。研修期間は3年以上となります。基本領域の研修プログラムは、「ひとつの基幹施設のみで完結するのではなく、ひとつ以上の連携施設と研修施設群を作って循環型の研修をおこなうものとする」と定められているため、地域医療に配慮しながら循環型教育を受けます。ただし、出産や育児、留学などの理由がある場合には、各基本領域学会の判断によって、プログラム制ではなくカリキュラム性が適用されることもあります。また、ひとつの基本領域で資格を取得した後、2つめの専門領域で資格を取得すること(=ダブルボード)も可能です。ただし、①で補足した通り、複数の基本領域専門医の研修を同時におこなうことは認められていません。

5.基本領域の専門医認定を受ける

3年以上の研修中、症例数や提出論文数などを満たし、筆記試験をクリアすれば、基本領域の専門医として認定されます。

6.サブスペシャリティ領域の専門医取得へと進む

基本領域の専門医として認定されたら、サブスペシャリティ領域の専門医取得へと進むことができます。ただし2021年6月現在、サブスペシャリティ領域の専門医取得は基本領域の専門医取得と並行して進めることが認められるようになっています。そのため、より短期間でサブスペシャリティ領域専門医の資格を取得することができるようになりました。

以上1から6までの流れを経て専門医資格を取得したら、専門医として看板を掲げることが可能ですが、「専門医資格」は医師免許とは異なり、原則的に5年ごとに更新する必要があるので注意が必要です。

専攻医の募集状況推移は? 

続いては、2018年から2020年にかけての専攻医の募集状況をみていきましょう。2018年、2019年、2020年それぞれの年の採用人数は以下の表の通り。どの診療科に進むかを考える際の参考にもなりそうです。

診療科別専攻医採用数

診療科 2018年採用数 2019年採用数 2020年採用数
内科 2,670 2,794 2,922
小児科 573 548 565
皮膚科 271 321 304
精神科 441 465 517
外科 805 826 828
整形外科 552 514 665
産婦人科 441 436 476
眼科 328 334 344
耳鼻咽喉科 267 282 266
泌尿器科 274 255 323
脳神経外科 224 252 247
放射線科 260 234 247
麻酔科 495 489 455
病理 114 118 101
臨床検査 6 19 14
救急科 267 286 278
形成外科 163 193 215
リハビリ科 75 69 83
総合診療 184 180 222

将来どの領域の専門家になりたいかをしっかり考えて進路を決めよう

新専門医制度は始まったばかりのため、基本領域専門研修プログラムなどに関しても、今後改定が重ねられる可能性が考えられます。いずれにしても、自分が将来究めたい分野についての研鑽を深めるためにいま何をすべきかを随時考えながら、キャリアプランを練っていくのがよさそうですね。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

全て

クリニック開業ナビ

執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

「クリニック開業ナビ」では、クリニック開業時、業者選びに役立つ情報や、資金調達、物件選定や集患対策といった多岐にわたる開業プロセスをコラム記事として提供いたします。


他の関連記事はこちら