脳神経外科医はどんな性格の人が向いている?
医者の中でも高度な技術が必要とされる脳神経外科医。加えて、人の命に関わる手術も多いため、高い集中力なども要求されるでしょう。では、脳神経外科医に向いているのはどんな性格の人なのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。
脳神経外科医の主な仕事は?
向いている人を分析するべく、まずは脳神経外科医の主な仕事をみていきます。脳神経外科医は、脳に関する疾患を治療する専門家。具体的な疾患としては、脳出血や脳梗塞、脳腫瘍などが挙げられます。また、事故による外傷などがある場合、救急チームに加わって治療に携わることもあります。
執刀前には、脳のスキャンや血液検査などをおこない、最適な治療について考えます。ただし、くも膜下出血などの急を要する症状の場合、検査なしで手術をおこなわなければならないことも。いずれの場合も執刀時に最善を尽くすのはもちろん、術後には継続的なケアが必要となります。特に脳にメスを入れた場合は、身体のしびれや眼球運動の異常などが出る場合もあるので、わずかな変化も見逃さないよう、チームで患者をサポートします。
常に緊張感が伴う仕事だけど辛くない?
仕事内容をざっと見ただけでも、精神的にかなりきつい仕事であることがわかるはず。しかも実際のところ、異常が出てから急患として運ばれてきた患者の状態によっては、既に手の施しようがないことも。運よく一命は取り留めさせてあげることができたとしても、寝たきりになってしまうことも少なくはありません。そういうとき、「自分だったらどうしてほしいか」「自分が患者の家族だったらどうしてほしいか」を想像することもあるでしょう。
また、患者の家族から「なんとかしてほしい」と懇願される場合もあることを考えると、精神面にもかなりの負担を及ぼすことは間違いないといえるでしょう。
脳神経外科医に求められる適正とは?
これらのことから、精神的にタフであることは、脳外科医の適正のひとつだといえそうです。かなりの重責があるなか、高度な手術を成功させたり最善を尽くしたりすることは至難の業。ストレスやプレッシャーに強いだけでなく、高い集中力を有していることも大事な要素といえるでしょう。
とはいえ、プライベートでも常に責任感が強ければ、肉体的にも精神的にも疲れてしまうはず。オンオフのメリハリをつけて、休むべきときにはゆっくりと自分の心と身体を休ませてあげられることも、脳神経外科医の適正としてカウントしてよさそうです。
手先の器用さだけでなく視力も影響するということは、引退が早い?
高度な手術をおこなうことが多い脳神経外科医として認められるまでになるには、数年間の修練が不可欠。そのため、独り立ちする年齢が40歳近くなることもあるのに、体力や手先の器用さ、視力のよさなどが必要であることから、キャリアのピーク期間はどうしても短くなってしまいます。そのため、早い段階から、脳神経外科医として経験を積んだ後に活躍できる場所を考える脳神経外科医は多いもの。内科に転科したり、病院のリハビリテーション科で働き始めたりと、働き方は人それぞれですが、「第二のキャリアを考えることを余儀なくされる」ことから、脳神経外科医の場合、ライフプランニングが得意であるほど、医師としてのキャリアを充実させることができるともいえるでしょう。
メスを握らなくなってからもニーズがある
超高齢化社会となった現在、脳卒中後の長期療養を必要とする患者も増え、脳神経外科医のニーズはますます高まっています。前線で執刀することが難しくなってからも、知識や経験を活かして幅広く活躍することができるので、社会の変化に合わせて働き方を考えていけるといいですね。
特徴
対応業務
診療科目
この記事は、2021年7月時点の情報を元に作成しています。