在宅・訪問看護のおすすめ電子カルテ比較|機能紹介と導入のメリット

ここ数年、「超高齢化社会」「コロナ禍」など訪問診療にかかわるキーワードを耳にするようになりました。高齢化によって家族を介護する人が増えたことも、訪問診療が注目されるようになったひとつの理由。

介護と子育てが同時進行となると、子どもが熱を出したからと簡単には家をあけられないことがあります。こうした傾向は今後も変わらない見通しであるため、訪問医療のニーズはますます高まると言えるでしょう。

そこで今回は、訪問医療におすすめの電子カルテを解説していきます。

目次
  1. 訪問医療に電子カルテを導入するメリットは?
    1. 訪問先で記録できる
    2. 請求業務の負担が軽減される
    3. その場で画像を取り込める
  2. 訪問医療向け電子カルテを選ぶポイントは?
    1. クラウド型であること
    2. タブレットで使えること
    3. レセコン一体型かどうか
    4. スケジュール管理機能や地図機能が搭載されていること
  3. 比較表で検討・訪問看護向けのおすすめ電子カルテ
    1. 株式会社Donuts「CLIUS」
    2. NTTエレクトロニクステクノ「モバカルネット」
    3. セコム医療システム株式会社「セコムOWEL」
    4. 株式会社ヒューマンライフ・マネジメント「在宅医療用クラウド型電子カルテ homis」
  4. 在宅医療の業務効率化を進めるためにも電子カルテの導入を急ごう!

訪問医療に電子カルテを導入するメリットは?

まずは、訪問医療に電子カルテを導入するメリットをみていきます。

訪問先で記録できる

バイタルサインなどをその場で入力することができるので、クリニックに戻ってから患者の状態を記録する必要がありません。

記述式部分に関してはその場でしっかり書くほど余裕がないとしても、電子カルテ内にメモを残しておけば、手書きメモを紙カルテに転記するより楽です。

請求業務の負担が軽減される

カルテの入力と同じ理由で、請求業務に関しても負担が軽減されます。

その場で画像を取り込める

タブレット端末で撮影した画像をそのままカルテに取り込むことができるので、褥瘡や創傷などの患者の症状の変化がよりわかりやすくなるでしょう。

訪問医療向け電子カルテを選ぶポイントは?

続いては、訪問医療に活用する電子カルテを選ぶポイントをみていきましょう。

クラウド型であること

訪問医療に活用できる電子カルテは、出先からでもアクセス可能なクラウド型になります。オンプレミス型だと使えないので注意が必要です。

タブレットで使えること

訪問医療向け電子カルテの条件は、第一に、「タブレットで使えること」です。電子カルテのなかには、タブレット端末では使えないものもあるので注意が必要です。

自由に持ち運べるタブレット端末に対応していれば、訪問先からも電子カルテの確認や入力も可能です。

レセコン一体型かどうか

電子カルテがレセコン一体型かどうかによってもできることが変わってきます。

自院が求める条件について一度整理してから、使いたい製品を絞りましょう。

レセコン一体型であれば、請求書などを一括作成できるので特に便利です。

在宅・訪問看護は通常の診療と比べて提出しなければならない書類が多いことからも、少しでも作業が楽になるものを選ぶに越したことはありません。

スケジュール管理機能や地図機能が搭載されていること

スケジュール管理機能や地図機能などの便利な機能が搭載されたものを選べば、さらに業務が効率化されます。

比較表で検討・訪問看護向けのおすすめ電子カルテ

続いては、実際に訪問看護に活用されている電子カルテのなかから、いくつかおすすめをピックアップして紹介していきます。

製品名CLIUSモバカルネットセコムOWEL在宅医療用クラウド型電子カルテ homis
初期費用20万円20万円50万円~要問合せ
月額コスト12,000円50,000円35,000円~要問合せ
機能・「本日の訪問」「訪問予定」
「在宅患者一覧」「マスター管理」
の4つの画面で構成される在宅機能
・「本日の訪問」画面からは
訪問先の経路確認可能
・「訪問予定」画面では、
「在宅患者一覧」で登録した
在宅患者をカレンダーに割り当て
訪問予定を作成できる
・「マスター管理」画面では、
在宅管理で使用する各種マスターの
管理操作を行える
・定型文入力機能や
過去文書のDo機能
・テンプレート機能
・入力中にネットが切れても、
オフライン機能によって過
去カルテなどを参照可能。
入力内容も保持できる
・カルテに入力すると
同時に診療レポート
(居宅療養管理指導書)
が自動作成される
・往診スケジュールの簡単作成
・訪問ステータス管理
・持ち運びカルテ出力
・介護費用も含めた
月まとめ請求機能
・施設単位の請求書発行機能
・在宅医療で必要な医療文書の作成
(訪問介護指示書、
介護主治医意見書、
居宅療養管理指導書など)
・患者との対話や
診療に集中できるよう、
最低限の入力作業で済む
設計がなされている
・毎月大量に発行が必要な書類を
カルテの内容から自動引用できる
・介護保険の算定にも対応

株式会社Donuts「CLIUS」

  • 「本日の訪問」
  • 「訪問予定」
  • 「在宅患者一覧」
  • 「マスター管理」

の4つの画面で構成される在宅機能を有しています。4つの画面に分かれていることで、必要な操作画面にダイレクトに辿り着けます。

「本日の訪問」画面からは訪問先の経路確認も行えるため、Google mapなどを別途開く必要がなくなります。「訪問予定」画面では、「在宅患者一覧」で登録した在宅患者をカレンダーに割り当てることで、訪問予定を作成していけます。

「マスター管理」画面では、在宅管理で使用する各種マスターの管理操作を行えます。

株式会社Donuts「CLIUS」

NTTエレクトロニクステクノ「モバカルネット」

定型文入力機能や過去文書のDo機能、テンプレート機能などによって、出先でもスムーズにカルテ作成が可能。入力中にネット接続が切れても、オフライン機能によって過去カルテなどを参照できますし、入力内容は保持できます。

また、カルテに入力すると同時に診療レポート(居宅療養管理指導書)が自動作成されるため手間が省けます。電子カルテから直接FAX送信することもできます。

セキュリティに関しては、NTTグループ独自の電子証明書を機器認証で使用しているので安心。不正ログやデータの改ざんを防ぐことができます。

NTTエレクトロニクステクノ「モバカルネット」

セコム医療システム株式会社「セコムOWEL」

  • 「往診スケジュールの簡単作成」
  • 「訪問ステータス管理」
  • 「持ち運びカルテ出力」
  • 「介護費用も含めた月まとめ請求機能」
  • 「施設単位の請求書発行機能」
  • 「在宅医療で必要な医療文書の作成(訪問介護指示書、介護主治医意見書、居宅療養管理指導書など)」

といった、在宅医療向けの機能が充実しているため、今後、在宅医療を積極的に提供していきたいと考えているクリニックにとっては、選択肢上位にランクインしやすいでしょう。

また、診療情報提供書や処方箋などの文書は、画面操作によって相手先に直接FAX送信することができるので、別途、FAX番号を探してプッシュする必要がありません。

セコム医療システム株式会社「セコムOWEL」

株式会社ヒューマンライフ・マネジメント「在宅医療用クラウド型電子カルテ homis」

"在宅医療クリニックの働き方を変える"ことをコンセプトとした電子カルテ。患者との対話や診療に集中できるよう、最低限の入力作業で済むよう設計されています。

毎月大量に発行が必要な書類をカルテの内容から自動引用できるのはもちろん、介護保険の算定にも対応。訪問看護ステーションや施設運営者、薬局、ケアマネージャーなどとリアルタイムに情報共有しやすいよう設計されているのも特徴です。

株式会社ヒューマンライフ・マネジメント「在宅医療用クラウド型電子カルテ homis」

在宅医療の業務効率化を進めるためにも電子カルテの導入を急ごう!

訪問診療の現場では、短時間で正確に業務を行うことが必要なため、医師や看護師の負担はどうしても大きくなります。

そのため、業務効率を向上させてくれる電子カルテがあれば、その場での業務負担が軽減されるだけでなく、保険請求の請求業務などの負担も軽減されます。

導入を検討中のクリニックは、この機会にぜひしっかりと時間をとって比較検討してみてくださいね。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
在宅医療におけるスケジュール管理や移動をもっと楽にする。

特徴

1. 「スケジュール作成 脱属人化」訪問予定をいつでも誰でもコントロール可能に! 2. 「ルート見える化による効率UP」無理のあるルート、非効率ルートを視覚的に発見可能に! 3. 「情報共有の 業務負荷ゼロへ」 情報共有のために必要な資料作成の自動化で、面倒だったExcelの資料を作る手間が大幅に削減できます。 ・電子カルテなど周辺システムとの連携も拡大中。

対応端末

スマートフォン パソコン タブレット

システム提携

電子カルテ

提供形態

クラウド SaaS

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
ORCAを内包し、まるで一体型のような操作感を実現。オンライン診療機能を搭載し、患者アプリと連携。

特徴

1. 「CLINICSオンライン診療」を使うことで、電子カルテ上から患者のアプリとつながる画期的な機能を実現。これにより、患者の通院をサポート  2. 日医標準レセプトソフト「ORCA」を内包しているため、レセプトソフトを別途操作する必要がありません。事務スタッフの受付・会計作業が大幅に削減され、医療現場のスタッフからも高く評価されています。 3. 国際標準規格であるISMSクラウドセキュリティ認証を取得。SSL暗号化通信+証明書認証により安心のセキュリティを実現。

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム タブレット対応

提供形態

クラウド SaaS

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

クリニック開業ナビ

執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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