電子カルテの普及率は現在どのくらい?

電子カルテを使うクリニックは年々増えている印象がありますが、実際のところ、どのくらいの病院やクリニックが既に電子カルテを導入済なのでしょうか? 今回は、気になる電子カルテの普及率についてみていきます。

クリニックにおける電子カルテシステムの普及率は2020年時点で49.9%

厚生労働省が実施している「医療施設調査」によると、電子カルテの普及率は徐々に高くなっています。2020(令和2)年時点でのクリニックにおける電子カルテ普及率は49.9%。2008(平成20)年時点での普及率が14.7%だったことからも、かなりの勢いで伸びていることがわかります。

≪一般診療所における電子カルテシステムの普及率推移≫

平成20年(2008年)14.7%
平成23年(2011年)21.2%
平成26年(2014年)35.0%
平成29年(2017年)41.6%
令和2年(2020年)49.9%
参照: 厚生労働省「医療施設調査」より「電子カルテシステム等の普及状況の推移」より一部抜粋

 

海外と比べて日本の電子カルテ普及率は高い?低い?

2008年以降、普及率は右肩上がりとはいえ、41.6%という数字は海外と比べると決して高いとは言えません。

厚生労働省が2019(平成31)年に公表している「諸外国における医療情報の標準化動向調査」の結果によると、アメリカ、スウェーデン、イギリス、シンガポールにおける電子カルテ普及率は以下の通りです。

普及率アメリカスウェーデンイギリスシンガポール
一般病院における電子カルテ85-100%90%99%100%
クリニックにおける電子カルテ80%90%99%80%

続いて、これらの国がどんな目的で電子カルテを活用しているかをみていきます。

まず、アメリカは、患者が受ける医療の質向上、障碍者手当の正当な配給、公衆衛生に関わる報告活動の円滑化を進めているほか、重複検査の排除や医療行為の効率化を通じたコスト削減に力をいれています。

スウェーデンは、プライマリーケアの役割強化と地域医療の実現を通じた費用対効果の向上、地域内における各コミューンとの医療情報連携促進、各種の主要な疾患領域における医学研究の促進などに積極的です。

イギリスは、医療行為のアウトカムを把握することで医療の質向上を目指したり、医療内医療行為の効率化を通じたコスト効率化も視野に入れたりと、アメリカ、スウェーデン同様、医療の質向上および医療の効率化に注力しています。

一方、シンガポールの活用目的は主として患者中心の医療および医療の効率化。医療従事者が最新の患者方法にアクセスして適切な判断を下せる環境を整えているほか、重複検査の排除、投薬ミスの低減、疾患ごとの管理などを通じて医療の質向上および医療費節約につなげることを目指しています。

参照: 厚生労働省「諸外国における医療情報の標準化動向調査」P.4~P.5より一部抜粋

 

なぜ日本では電子カルテの普及が遅れている?

日本は世界の中でも長らく「医療先進国」とされてきました。しかし、アメリカやスウェーデン、イギリス、シンガポールと比べてみたところ、かなり普及率が低いことがわかります。では、なぜこれらの国と比べて普及率が低いかというと、紙カルテから電子カルテへの移行が大変だと考える医療機関が多いからです。

どういった点が大変かというと、特に医師が高齢である場合などは、電子カルテの操作を覚えることが大変です。入力に時間がかかって患者を待たせる日々が続くようなら、クリニックの評価が大きく下がることも考えられます。また、初期費用が高額だということも理由のひとつ。電子カルテのメリットを考えると、高くてもそれだけの価値があると思う人もいるかもしれませんが、一方で長期的視野を持って物事を考えるのが苦手という人もいるかもしれません。

電子カルテが普及しない理由について、詳しくは下記の記事をご参照ください。

参照記事: 電子カルテが普及しない理由

 

新しいことを覚えるストレスは最初だけ

操作を覚えることに不安やストレスを感じている人は、実際のところとても多いでしょう。しかし、たとえば新しいスマホやパソコンを導入するときのことを思い出してみてください。

「いつもみたいにサクサク使えなくてイライラする」と感じるのは最初の数日ではないでしょうか?

操作に慣れてしまえば、以前の機種より快適に操作できるうえ、できることが増えているはず。紙カルテから電子カルテへの移行もそれとまったく同じで、一度慣れてしまえば、手書きするよりうんと速く入力できますし、伝達ミスや処方ミスなどがなくなります。

さらに、久しぶりの患者のカルテを探したいときなどは検索できるので、大量の紙カルテから探し出す必要がありませんし、オンライン診療などもおこなえるように改良していくことで、患者の満足度が高まることも予想されます。「面倒くさいのは最初だけ」を意識して、ぜひ電子カルテ導入のメリットにも目を向けてみてください。

補助金活用などでハードルは下がる

また、操作面の不安に関してはメーカーのサポート、金銭面の不安に関しては補助金活用などで解消できる場合もあります。電子カルテ導入を迷っているクリニックは、各種サイトなどを見ながら検討してみてはいかがでしょうか?

CLIUSクリニック開業マガジンや、クリニック開業ナビでも電子カルテ販売店の紹介ができますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
医療現場の多様なニーズに対応するクリニック向けの電子カルテシステム

特徴

1.首都圏・関西圏トップクラスの導入実績とそれに伴う確かな導入ノウハウ  2.電子カルテ専門メーカーとして開発から販売・保守サポートまでをすべて自社グループ内で完結 3.ユーザー目線を重視した過不足のない機能や操作性の高さ

対象規模

無床クリニック向け

提供形態

パッケージソフト ハードウェア オンプレミス

オプション機能

レセプトチェック データ移行 モバイル端末 往診端末 タブレット対応

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
ORCAを内包し、まるで一体型のような操作感を実現。オンライン診療機能を搭載し、患者アプリと連携。

特徴

1. 「CLINICSオンライン診療」を使うことで、電子カルテ上から患者のアプリとつながる画期的な機能を実現。これにより、患者の通院をサポート  2. 日医標準レセプトソフト「ORCA」を内包しているため、レセプトソフトを別途操作する必要がありません。事務スタッフの受付・会計作業が大幅に削減され、医療現場のスタッフからも高く評価されています。 3. 国際標準規格であるISMSクラウドセキュリティ認証を取得。SSL暗号化通信+証明書認証により安心のセキュリティを実現。

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム タブレット対応

提供形態

クラウド SaaS

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

執筆 CLIUS(クリアス )

クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。


他の関連記事はこちら