レセコンとは?レセコンの基本と業務の扱い方について

昨今、医療関係者ならずとも、「レセコン」という言葉を耳にすることは多いのではないでしょうか。

レセコンとは「レセプトコンピューター」の略で、「レセプト」は日本語にすると「診療報酬明細書」なので、「レセプト」は診療報酬明細を作成するコンピューターまたは専用ソフトウェアを指します。

今回は、病院やクリニックにとってなくてはならない機器である「レセコン」について、機能や種類、メーカーなど、導入の際の選び方のヒントになる情報をお届けします。

目次
  1. レセコンを扱うのは誰?どんな業務に使うもの?
  2. レセコンの機能/導入のメリット・デメリット
    1. メリット1:続紙の貼り付けや編綴が不要になる
    2. メリット2:ミスや記入漏れが少なくなる
    3. メリット3:診療報酬改定のたびに新しいことを覚えなくていい
    4. メリット4: 患者の待ち時間を削減できる、口コミ評価が高くなることが期待できる
    5.  メリット5:レセプトデータを活用して経営分析などが行える
    6. メリット6:患者と検査結果や予約データを共有できるものもある
    7. デメリット:導入にお金がかかる
  3. レセコンの種類について
    1. 主なレセコンメーカーは?
  4. レセコンを選ぶときのポイントは?
    1. UI/UX
    2. 機能
    3. 導入コスト
    4. サポート体制
    5. 電子カルテとの連携の可否
    6. セキュリティ
    7. クラウド型かオンプレミス型か
  5. まとめ

レセコンを扱うのは誰?どんな業務に使うもの?

レセコンを使って診療報酬明細書を作成することは、基本的に医療事務の仕事です。レセコンには、健康保険証などをもとにした患者の個人情報や、医師がカルテに記した処方内容などを入力します。入力することで、診療報酬点数を計算できます。

電子カルテを使っている病院なら、電子カルテとレセコンを連携させれば、電子カルテに入力されている医療情報や処方内容といったデータがそのまま反映されるため、受付および会計のスピードが上がります。電子カルテの中には、もともとレセコンと連携されている一体型のタイプもあります。

レセコンの機能/導入のメリット・デメリット

続いては、レセコンの機能を紹介しつつ、導入のメリット・デメリットをみていきましょう。

メリット1:続紙の貼り付けや編綴が不要になる

手書きのレセプトと異なり、コンピューターに入力すればokなので、続紙の貼り付けや編綴が不要になります。

メリット2:ミスや記入漏れが少なくなる

手書きの場合と異なり、計算が正確なのも大きなメリット。また、間違いがあった場合、間違いの内容によっては、入力中の段階でチェック機能が働きます。

たとえば、「算定ルールに沿っているか」「算定漏れがないか」「傷病名と診療行為に整合性があるか」「年齢や症状にふさわしい薬が処方されているか」などをチェックしてくれるレセコンであれば、業務効率が大幅にUPするでしょう。

さらに、記入漏れがあった場合に該当箇所を教えてくれるため、レセプト返戻もほとんどなくなります。また、電子カルテとレセコンを連携しておけば、入力した情報にミスがあったとしても、修正が一度で済みます。

メリット3:診療報酬改定のたびに新しいことを覚えなくていい

診療報酬改定に対応しているレセコンを選べば、改定のたびに新しいことを覚えなくてはならないという負担が減ります。

メリット4: 患者の待ち時間を削減できる、口コミ評価が高くなることが期待できる

電子カルテとレセコンを連携するか、もしくはレセコン一体型の電子カルテを選ぶと、受付および会計がスムーズになるため、患者の待ち時間が大幅に削減されます。これにともない、口コミ評価が上がることも期待できるでしょう。

 メリット5:レセプトデータを活用して経営分析などが行える

レセコンは主に、「受付、会計、診療内容の記録、処方箋の発行およびレセプト作成」「レセプト請求」に使用するものですが、レセコン一体型の電子カルテなどを使えば、レセコンのデータを活かして、来院状況や経営状況を分析することが可能です。さらに、診察予約の受付、保険証のスキャンおよび取り込みなども可能です。

メリット6:患者と検査結果や予約データを共有できるものもある

電子カルテとの連携やレセコン一体型の電子カルテを選ぶことで、患者と検査結果や予約データを共有することが可能になります。ただし、すべての機種が可能というわけではないので、機能に関しては事前によく確認することが大切です。また、地域医療との連携に対応押した機種などもあるので、各社のシステムを良く見比べて、自院の診療にもっとも役立ちそうなものを選ぶといいでしょう。

デメリット:導入にお金がかかる

レセコンの価格は公開していないメーカーがほとんどですが、相場としては、ハードおよびソフト一式含めて約200~300万円とされています。便利な機能が多彩に搭載されている機種だと相場より高くなることもありますが、そのぶん、業務効率が上がることや口コミ評価UPを狙えることなどを考えると、決して高い買い物とは言い切れないでしょう。

レセコンの種類について

レセコンは、「ORCA(オルカ)」と「ORCA以外」の2つに分けられます。なぜORCAだけ特別かというと、医療現場のIT化を推進する日本医師会が会員のために提供しているソフトだからです。そのため、「日医標準レセプトソフト」と呼ばれています。

ただし、ORCAのベンダーは一社ではなく複数存在しており、ベンダーによってサポート体制が異なります。

一方、ORCA以外のレセコンに関しては、レセコンメーカー、レセコンソフトともに数十社存在します。また、ベンダーは自社であることがほとんどで、サポートが充実しています。

主なレセコンメーカーは?

ORCA以外のレセコンのメーカーは複数ありますが、上位5社が3/4以上のシェアを占めています。全国シェア1位を長年維持しているのが、日本初となるレセコンを作ったPHC(当時の社名は三洋電機)で、このほかには、EMシステムズ、三菱電機インフォメーションシステムズ、富士フィルムヘルスケアシステムズ株式会社、ユニケソフトウェアリサーチ株式会社の4社が上位5位に該当します。

レセコンを選ぶときのポイントは?

続いては、レセコンを選ぶときにチェックしたいポイントをみていきましょう。

UI/UX

UI/UXが優れているもの、もしくはレセコンの操作担当者が「使いやすい」と思えるものなら、業務効率が上がります。そのため、レセコンを操作することになるスタッフの意見にも耳を傾けながら選ぶことが望ましいといえます。

機能

返戻防止のためのチェック機能や経営分析機能など、業務効率を上げてくれる機能はいくつかあります。しかし、すべてのレセコンに便利な機能がついているわけではないので、各メーカーのレセコンの機能の違いを確認することが大切です。

導入コスト

UI/UXが優れていたり便利な機能がさまざまについていたりしても、コストが高すぎる場合は他のメーカーのものを選んだほうがいいこともあるでしょう。

サポート体制

トラブルが起きた際にすぐに対応してもらえないとなると、レセプトを期限までに提出できないなどの困った事態に発展することも。そのため、サポート体制については事前によく確認しておくことがとても大切。パソコンを使って遠隔サポートを行ってくれるメーカーであれば、万が一のときにも安心です。

電子カルテとの連携の可否

レセコンと電子カルテを連携させたいと考えているなら、自院が使っている、または使う予定の電子カルテと連携可能かどうかは必ずチェックすることが必要です。

セキュリティ

レセコンに入力する情報は個人情報なので、セキュリティが万全でなければ安心できません。閲覧レベルの設定が可能なものや、セキュリティの高いサーバーにデータ保存できるクラウド型など、安全性の高い物を選びましょう。

クラウド型かオンプレミス型か

レセコンには、クラウド型とオンプレミス型があります。前述の通り、クラウド型であればデータをサーバーに保存できるぶん安全性が高まりますが、ローカルネットワークで接続して使用するオンプレミス型のほうがいいという考えもあるでしょう。

まとめ

レセコンは、開業してから閉業まで使い続けることになる可能性が高いものなので、納得いくまでじっくり考えたうえで選ぶことがとても大切です。機能や使いやすさ、互換性などあらゆる角度からチェックすることで、後悔のない選択をしてくださいね。

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特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
ORCAを内包し、まるで一体型のような操作感を実現。オンライン診療機能を搭載し、患者アプリと連携。

特徴

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対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

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オンライン診療 予約システム タブレット対応

提供形態

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クリニック開業ナビ

執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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