クリニック開業を考えているなら読むべき書籍16選

将来、クリニックを開業したいと考えている人は、早い段階から情報収集を始めている場合が多いでしょう。今の時代、ほとんどの人が必要な情報はネットで仕入れているかもしれませんが、有益な情報がぎっしり詰まった本を入手しておけば、仕事の休憩中などにより気軽に開業についての知識を得ることができます。では、開業医を目指している医師向けの本にはどんな本があるのでしょうか? 早速ご紹介します。

目次
  1. 開業に役立つ本にはどんな種類がある?
    1. ① 開業のノウハウをまとめた一冊
    2. ② 知りたい項目ごとの専門書
    3. ③ 体験談
  2. ①開業のノウハウをまとめた一冊
  3. ②知りたい項目ごとの専門書
    1. ②-1:立地選び
    2. ②-2:経営
    3. ②-3:人材育成
    4. ②-4:資金繰り
    5. ②-5:宣伝・広告
    6. ②-6:リピート率向上 ※2023年6月号の場合
  4. ③体験談
  5. 開業前だけでなく、開業後にも役立つ本も!

開業に役立つ本にはどんな種類がある?

まず、「開業に役立つ本」としてはどんなものがあるかを、"読むべき順番"と併せて紹介します。

① 開業のノウハウをまとめた一冊

最初に読むべきは、開業のノウハウをまとめた一冊です。どんなふうにKPIを決めていけばいいのかなど、戦略の立て方を知るために読みます。

② 知りたい項目ごとの専門書

全体の流れなどを把握した後は、知りたいことを深掘りできる一冊を選びましょう。少ない開業資金で成功を目指したいなら資金について書いている本、経営の知識を磨きたいなら経営について書いている本など、自分が知りたいと思うテーマの一冊がいいでしょう。

③ 体験談

先輩開業医たちの体験談には、思わぬヒントが隠されていることがあります。成功談はもちろん、失敗談が役に立つ場合もあるので、複数冊読んでみるのもおすすめです。

続いては、①~③それぞれの人気の本を紹介します。

①開業のノウハウをまとめた一冊

  • 『クリニック開業を思い立ったら最初に読む本』(出版社:日本法令)

事業計画の立て方、建築、設備、開業にともなうさまざまな手続きの進め方を、税理士や建築士、行政書士などの専門家らがアドバイスしてくれている一冊。悪徳ブローカーに騙されて、自分の目指す医療の実現とは程遠いプランで開業となってしまうことがないよう、正しい知識をしっかり得ておきたい人にうってつけです。都心近郊での開業をモデルケースとして、どの工程にどのくらいの期間がかかるか、どのくらいのお金がかかるかも詳しく書かれています。

参照:『クリニック開業を思い立ったら最初に読む本』

  • 『診療所経営の教科書【第2版】〈院長が知っておくべき数値と事例〉』(出版社:日本医事新報社)

「診療所の外来患者数は40人/日」「診療圏は都心で半径500m~1km、郊外で半径3km」「人件費は売上対比50%以下に」など具体的な指標とともに意識すべきポイントを紹介。少子高齢化に伴うニーズにあわせて、第2版では在宅医療に関する項目が大幅に拡充されています。

参照:『診療所経営の教科書【第2版】〈院長が知っておくべき数値と事例〉』

  • 『地方クリニック開業読本』(出版社:幻冬舎)

新潟県で100件以上のクリニックの経営を成功へと導いてきた税理士法人が、開業を成功させるために必要なポイントを解説した一冊。都市部での開業と地方での開業には大きな違いがありますが、地方でのクリニック開業を軸に据えた書籍は少ないため、ピンポイントで必要としている人に刺さるでしょう。

参照:『地方クリニック開業読本』

  • 『開業医の教科書 医院経営のヒト・モノ・カネ・情報』(日本医事新報社)

クリニック経営に必要な人事労務や集患のノウハウを「ヒト・モノ・お金・情報」にわけて解説している一冊。300医院以上の黒字経営をサポートした税理士、社労士だからこそわかる節税法や人材活用法は必見です。

参照:『開業医の教科書 医院経営のヒト・モノ・カネ・情報』

  • 『開業初日から大繁盛する「地域密着医院」の作り方』(出版社:クロスメディア・パブリッシング)

開業初月から黒字を達成するための方法を5つのステップに分けて解説した一冊です。ファーストステップである「患者が集まる医院設計」から、自院と相性のいいパートナーの選び方や効果的なマーケティング方法などのほか、患者に最大限満足してもらうためのポイントも網羅。

参照:『開業初日から大繁盛する「地域密着医院」の作り方』

②知りたい項目ごとの専門書

②-1:立地選び

  • 『クリニックは立地で決まる!患者が集まる開業場所の選び方』(出版社:日本医療企画)

「診療圏調査ではわからない、患者が集まる立地の3条件」「診療科ごとに異なる来院経緯」「エリア内に競合が開業する確率を下げる予防策」など、立地選びについて、他所ではなかなか得られない視点をくれる一冊です。また、「見た人の記憶に残りやすい看板とは?」など、すぐに真似できそうなコツも詰まっています。

参照:『クリニックは立地で決まる!患者が集まる開業場所の選び方』

②-2:経営

  • 『医師の妻がノウハウ0から人気クリニックを作り上げた業界の常識にとらわれない経営』(出版社:クロスメディア・パブリッシング)

もともと専業主婦だった医師の妻が、事務長として開業のすべてを担ったクリニックが、地元で愛されるクリニックへと成長した理由を垣間見ることができる一冊です。夫婦や家族での開業を目指している人向け。家族全員で読むのがおすすめです。

参照:『医師の妻がノウハウ0から人気クリニックを作り上げた業界の常識にとらわれない経営』

  • 『"リアル"なクリニック経営-300の鉄則: 開業,財務管理,集患,採用,人事労務,職場活力,継承まで』(

出版社:医学通信社)
事務長代行として、30年間で200以上のクリニックの経営を改善させてきた著者のノウハウを、「経営改善のための300の鉄則」として紹介しています。税理士や社労士、院長夫人、接遇コンサルタント、調剤薬局スタッフ、医療機器メーカーなどへのインタビューも収録。クリニックの経営を幅広い視点でとらえることができる一冊です。

参照:『"リアル"なクリニック経営-300の鉄則: 開業,財務管理,集患,採用,人事労務,職場活力,継承まで』

②-3:人材育成

  • 『クリニック経営のための最高の人材育成 ―― チームを成長させるリーダーの考え方』(出版社:クロスメディア・パブリッシング)

縦型の組織が多く、自発性を持ったリーダーが生まれにくい医療業界において、組織変革および人材育成に取り組んだことで、来院率が300%アップしたことを紹介。4年間で5医院まで拡大させた理事長ならではの視点で、スタッフとの信頼関係の築き方や、リーダーとしてのあるべき姿勢について紹介しています。

参照:『クリニック経営のための最高の人材育成 ―― チームを成長させるリーダーの考え方』

  • 『クリニック人財育成"18"メソッド: 女性がイキイキ輝く職場の秘密 クリニックの質向上&組織パワーアップの方法論』(医学通信社)

7つのクリニックを経営する著者が、自身の経験知に基づきながら、スタッフ育成の成功の秘訣を解き明かしています。「共感する力」と「考える力」をキーワードとしたスタッフの育て方や評価方法は、ぜひとも真似してほしいポイントです。

参照:『クリニック人財育成"18"メソッド: 女性がイキイキ輝く職場の秘密 クリニックの質向上&組織パワーアップの方法論』

②-4:資金繰り

  • 『コンサルが教えてくれない 医師の開業5つの落とし穴』(出版社:幻冬舎)

新規開業の医療機関の10件中約5件は経営に不安があり、うち1件は経営難に陥っているという現実を目の当たりにしてきた医療機器専門税理士が、資金繰りに関して、「これはやってはいけない」という"落とし穴"をわかりやすく紹介しています。

参照:『コンサルが教えてくれない 医師の開業5つの落とし穴』

  • 『200万円からはじめるクリニック開業――開業初月から黒字化を目指す』(出版社:クロスメディア・パブリッシング)

開業を視野に入れたらまず考えるのが資金の問題。クリニックの開業には多額の資金が必要であるため、全額を自分で用意できない場合にはどんな手があるのか、融資が通りやすくなるためのコツはあるのか気になる人は多いでしょう。資金問題に頭を悩ませている人なら、タイトルにまず惹かれるのでは? 200万円で本当に開業できるのか、そして200万円の内訳は? さらに、クリニック経営に失敗しないための6つのポイントは、開業に失敗しないための7つのポイントまで紹介されています。

参照:『200万円からはじめるクリニック開業――開業初月から黒字化を目指す』

②-5:宣伝・広告

  • 『競合と差がつく クリニックの経営戦略-Googleを活用した集患メソッド』(出版社:日本医療企画)

Googleのオーガニック検索で自院のホームページを上位に表示させる方法やGoogleマイビジネス活用術、口コミ対策など、集患に関するメソッドを幅広く紹介。SEOやMEO対策において抑えるべきポイントなども解説されています。

参照:『競合と差がつく クリニックの経営戦略-Googleを活用した集患メソッド』

②-6:リピート率向上 ※2023年6月号の場合

  • CLINICばんぶう BAMBOO 2023.6月号 再来患者 リピート率アップ術』(出版社:日本医療企画)

月一ペースで発行されている専門誌です。特集内容は毎号異なり、6月1日発行の2023年6月号では、再来患者リピート率アップ術の特集が組まれています。2023年7月号の特集タイトルは、「どうなるDX時代の医療と経営 診療所経営にAIはこう使え」。最新の医療AI事情や今後の展望、可能性が紹介されます。

参照:『CLINICばんぶう BAMBOO 2023.6月号 再来患者 リピート率アップ術』

③体験談

  • 『10人の医師がたどった開業成功の道 クリニック開業のリアル』(出版社:KKロングセラーズ)

第1部では、「経営理念・コンセプト」「開業地・物件の選定」「事業計画&準備スケジュール」などの10本の項目ごとに、開業に向けて必要なことを解説。さらに第2部では、10人の先輩開業医たちの開業準備から開業後までの実情を紹介しています。

参照:『10人の医師がたどった開業成功の道 クリニック開業のリアル』

  • 『12人の医院経営ケースファイル II -理想のクリニックを創り上げた私たちがこれから開業するあなたに伝えておきたいこと』(出版社:中外医学社)

クリニック経営をうまく軌道に乗せることができた先輩開業医たちが、「どんなふうに開業準備を進めたか」「どんなトラブルに見舞われ、どう立ち直ったか」などを紹介。それぞれの医師の「転機となった取り組み」のなかには参考になるアイディアがあるはず。

参照:『12人の医院経営ケースファイル II -理想のクリニックを創り上げた私たちがこれから開業するあなたに伝えておきたいこと』

開業前だけでなく、開業後にも役立つ本も!

クリニック開業関連の本は、「開業前に読むもの」と思っている人も多いかもしれませんが、とりわけ、宣伝・広告や経営などの項目ごとのノウハウ本、体験談をまとめた本などは、開業後に読み返しても役に立つものばかりです。もちろん、時代によってニーズは変わるので、基本的な指標などに関しては最新情報を追っていくのが最適ですが、節目節目で初心に返ることも大切なので、愛読書となるような一冊が見つかるといいですね。

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

クリニック開業ナビ

執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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