富士通の電子カルテ「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-SXシリーズ」を徹底解説!

これから開業するのであれば電子カルテの導入は必須です。診療録の検索性、保存のしやすさについては、紙カルテより電子カルテの方が便利です。また、オンライン診療など、遠隔地の患者さんとつながる新しいサービスとの親和性という意味でも、電子カルテに優位性があります。

しかし、電子カルテといっても種類が多いため、できるだけ使い勝手が良く、業務効率を高めてくれるものを選びたいところ。そこで今回は、『富士通Japan株式会社』の『HOPE LifeMark-SX(ホープ ライフマーク エスエックス)』※、『HOPE LifeMark-SX Cloud(ホープ ライフマーク エスエックス クラウド)』※をご紹介します。

※正式名称は『FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-SX』、『FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-SX Cloud』です。

目次
  1. 『HOPE LifeMark-SX』の特徴
    1. 見やすい画面設計と操作性の高さ
    2. 医事会計機能を備えている
    3. オンプレ型、クラウド型の2種類がある
    4. 富士通のデータセンターを利用する安心設計
    5. オンライン診療に対応
    6. 順番予約が可能
    7. スマートデバイスへの対応
    8. 『HOPE LifeMark-SX』の主な機能
    9. 『HOPE LifeMark-SX Cloud』の主な特徴
  2. 『HOPE LifeMark-SX Cloud』の導入にかかる時間
  3. 『HOPE LifeMark-SX Cloud』の導入費用
  4. 『HOPE LifeMark-SX Cloud』のサポート体制
  5. 『HOPE LifeMark-SX』、『HOPE LifeMark-SX Cloud』が医師から評価されている点とは
  6. 『HOPE LifeMark-SX』の展望
  7. まとめ

『HOPE LifeMark-SX』の特徴

電子カルテ『HOPEシリーズ』には長い歴史があり、病院への導入シェアで第1位を獲得しています。つまり、多くの医師に使われ、その中で機能や操作性がブラッシュアップされてきたというわけです。

見やすい画面設計と操作性の高さ

まず『HOPE LifeMark-SX』は非常に見やすい画面と操作性の高さを併せ持っています。

↑『HOPE LifeMark-SX』は落ち着いた色使いで見やすいレイアウト。他の電子カルテでは目立たせるために派手な配色もままありますが、医療現場で使うには逆効果といったケースがあります。『HOPE LifeMark-SX』は医療現場にふさわしい画面といえるでしょう。

オーダーを出してカルテを作っていくというのは電子カルテの基本機能ですが、

  • ナレッジセット
  • メディカルセット
  • テンプレート
  • シェーマ
  • などの入力を支援するツールを用いてスピーディーにカルテを作成可能です。また、医師が出した処方は電子カルテ側が覚え、学習する機能を備えています。

    ↑「ナレッジセット」を使うと、処方歴から処方の候補を表示して選択・入力が可能です。

    ↑「メディカルセット」を使うと、定型的な診療行為については、症状・経過、処置・処方、病名を簡単な操作でセット入力できます。

    医事会計機能を備えている

    『HOPE LifeMark-SX』は医事会計機能も備えており、いわゆるレセコンの機能も内包したシステムとなっています。そのため、『HOPE LifeMark-SX』以外にレセコンを導入してシステムをつなぐという作業は必要ありません。

    オンプレ型、クラウド型の2種類がある

    『HOPE LifeMark-SX』には、オンプレミス型※、クラウド型の『HOPE LifeMark-SX Cloud』の2種類があります。

    最近の一般傾向として、クラウド型電子カルテの方が人気ですが、オンプレミス型にもメリットがあります。例えば、オンプレミス型は院内で完結するので、インターネット環境に左右されることがありません。どちらを選ぶかは、クリニックの環境や要望によって変わりますが、『HOPE LifeMark-SX』が2つの選択肢を提示しているのは優れた点だといえるでしょう。

    ※「オンプレミス」はしばしば「オンプレ」と略されますが、サーバーなどのハードウエアをクリニック内に置いて管理することを指します。

    富士通のデータセンターを利用する安心設計

    クラウド型の『HOPE LifeMark-SX Cloud』の場合には、富士通の運営する国内のデータセンターを利用します。クラウド型の電子カルテの場合、物理的な実体がどこのサーバーにあるのか利用する側にはよく分からないというケースも見受けられます。この場合、セキュリティーは万全なのか、診療データが国外に持ち出されていないのかといった懸念があります。しかし、『HOPE LifeMark-SX Cloud』は最高水準のセキュリティーを備えた富士通の国内データセンターを利用していますので安心できます。

    オンライン診療に対応

    患者さんが無料で利用できるアプリ『LifeMark-コンシェルジュ』(Android/iOS対応)を介してオンライン診療を行うことが可能です。オンライン診療を予約した時間近くになると、患者さんへの通知がプッシュされます。医師には『HOPE LifeMark-SX』、『HOPE LifeMark-SX Cloud』でアラートが表示されます。『HOPE LifeMark-SX』、『HOPE LifeMark-SX Cloud』からビデオ通話の画面に遷移することが可能です※。

    ↑『LifeMark-コンシェルジュ』の画面。患者さんはオンライン診療の予約を行えます。ただしオンライン会議ツールは別途用意する必要があります。

    順番予約が可能

    コロナ禍によって、診療予約をしてからクリニックを訪問するのが普通になっていますが、『HOPE LifeMark-SX』、『HOPE LifeMark-SX Cloud』では、患者さん用アプリ『LifeMark-コンシェルジュ』と連携して診療予約(順番予約)を行うことが可能です。患者さんは「今何人待っているのか」診察の進み具合をスマホで確認できます。

    ↑『LifeMark-コンシェルジュ』の画面。患者さんは「待ち人数」「待ち時間」を確認できます。

    スマートデバイスへの対応

    『HOPE LifeMark-SX』、『HOPE LifeMark-SX Cloud』では、クリニック内のパソコンで利用するだけではなく、往診先や医師の自宅でも電子カルテを閲覧可能です。ノートパソコン、タブレット、スマホでも利用できるため、活用シーンが広がります。

    『HOPE LifeMark-SX』の主な機能

    『HOPE LifeMark-SX』は以下のような機能を備えています。

  • テンプレート・シェーマ・メディカルセット・ナレッジセットなどのカルテ作成支援機能
  • 医療事務機能を包含しカルテ機能とのスムーズな連携
  • スマートデバイス対応での業務効率化支援
  • 患者さん向けアプリケーション『LifeMark-コンシェルジュ』と連携した患者満足度向上支援機能(順番予約・オンライン診療)
  • 『HOPE LifeMark-SX Cloud』の主な特徴

    『HOPE LifeMark-SX Cloud』は、上記に加え以下のような特徴を備えています。

  • スモールスタート・スケールアップが可能なサービス体系
  • 国産クラウド基盤を活用した安心・安全なサービス提供
  • 医療改定時のプログラムの自動更新でクリニック様の作業負荷軽減
  • より詳細な機能についてこちらを参照してください。

    『HOPE LifeMark-SX Cloud』の導入にかかる時間

    『HOPE LifeMark-SX Cloud』の導入でクリニックが用意するのは、インターネット環境です。導入には2カ月程度かかるとのこと。

    『HOPE LifeMark-SX Cloud』の導入費用

    『HOPE LifeMark-SX Cloud』導入は全国の販売代理店にて対応します。費用については、それぞれ取り扱い販売店によって異なりますので、問い合わせた上で要確認となります。

    『HOPE LifeMark-SX Cloud』では、導入費用は抑えられるようになりました。小規模な無床診療所での利用がより簡単になったといえます。クリニックの発展に合わせて機能を追加していくというのも一つの考え方かもしれません。

    サービス提供元である『富士通Japan株式会社』によれば、以下のようなイメージです。

    『HOPE LifeMark-SX』の取り扱い販売会社一覧

    『HOPE LifeMark-SX Cloud』のサポート体制

    『HOPE LifeMark-SX』のサポート体制は販売代理店によって変わります。要確認となります。

    『HOPE LifeMark-SX』、『HOPE LifeMark-SX Cloud』が医師から評価されている点とは

    サービス提供元である『富士通Japan株式会社』に伺ったところ、医師からは「カルテ作成が早く行えるようになった」と評価されており、各種デバイスで利用できる点についても高評価を受けているそうです。また、クラウド型の場合はオンプレミス型と違って、クリニックに設置するサーバーが必要ないことから「導入が楽に済んでいいね」という声も挙がっているとのこと。

    『HOPE LifeMark-SX』の展望

    『富士通Japan株式会社』によれば、これからの展望として「いろんなサービスが出ているのでそれらとの連携を可能としていくこと」「長年電子カルテを手掛けてきた経験、データセンターを持っているという強みを組み合わせて新たなサービスを提供していくこと」を考えているそうです。

    『HOPE LifeMark-SX』にクラウド型が追加されたことで、新規導入を考えている医師に向けて「試用環境」が整えてられています。もし、『HOPE LifeMark-SX』を試してみたいという場合には、まずはお試しで使ってみるのが良いのではないでしょうか。

    まとめ

    『HOPE LifeMark-SX』は医事機能も内包した電子カルテです。クラウド型では導入のハードルも低くなり、コストを抑えた形でスタートすることができます。堅牢性の高い富士通のデータセンターを利用していることから、他のクラウド型電子カルテよりもセキュリティー面で安心できるサービスといえるでしょう。これから開業する医師の皆さんは、導入する電子カルテの候補として『HOPE LifeMark-SX』を考えてみてはいかがでしょうか。

    取材協力:『富士通Japan株式会社』

    Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

    特徴

    1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

    対象規模

    無床クリニック向け 在宅向け

    オプション機能

    オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

    提供形態

    サービス クラウド SaaS 分離型

    診療科目

    内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
    医療現場の多様なニーズに対応するクリニック向けの電子カルテシステム

    特徴

    1.首都圏・関西圏トップクラスの導入実績とそれに伴う確かな導入ノウハウ  2.電子カルテ専門メーカーとして開発から販売・保守サポートまでをすべて自社グループ内で完結 3.ユーザー目線を重視した過不足のない機能や操作性の高さ

    対象規模

    無床クリニック向け

    提供形態

    パッケージソフト ハードウェア オンプレミス

    オプション機能

    レセプトチェック データ移行 モバイル端末 往診端末 タブレット対応

    診療科目

    内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
    ORCAを内包し、まるで一体型のような操作感を実現。オンライン診療機能を搭載し、患者アプリと連携。

    特徴

    1. 「CLINICSオンライン診療」を使うことで、電子カルテ上から患者のアプリとつながる画期的な機能を実現。これにより、患者の通院をサポート  2. 日医標準レセプトソフト「ORCA」を内包しているため、レセプトソフトを別途操作する必要がありません。事務スタッフの受付・会計作業が大幅に削減され、医療現場のスタッフからも高く評価されています。 3. 国際標準規格であるISMSクラウドセキュリティ認証を取得。SSL暗号化通信+証明書認証により安心のセキュリティを実現。

    対象規模

    無床クリニック向け 在宅向け

    オプション機能

    オンライン診療 予約システム タブレット対応

    提供形態

    クラウド SaaS

    診療科目

    内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

    クリニック開業ナビ

    執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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