クリニックの院内でのweb問診におすすめのタブレットは?

来院した患者に手書きで問診票を書いてもらう代わりに、「来院前に自宅で入力」または「院内にてタブレットで入力」が可能なweb問診を導入する医療機関が増えています。大きなきっかけとなったのは新型コロナウイルス。感染対策のためにも、鉛筆やクリップボードを使いまわしする必要のないweb問診が重宝されるようになったのです。そこで今回は、web問診の入力方法のうち後者に関して、おすすめのタブレットを中心に紹介していきます。

目次
  1. web問診とは?
  2. web問診導入のメリットは?
  3. web問診導入のデメリットは?
  4. web問診システム用タブレットを選ぶ際のポイント
    1. タブレットのOS
      1. Android
      2. iPadOS
      3. Windows
    2. 画面サイズ
    3. 防水機能
    4. 価格
  5. web問診システム用おすすめタブレット
    1. アイリスオーヤマ「LUCA Tablet」TE101N1-B
    2. HUAWEI「MatePad T 10」AGRK-W09
    3. Amazon「Fire HD 10」B08F5Z3RK5
    4. Amazon「Fire HD 10 キッズモデル」B08F5NDBWV
    5. VANKYO「Matrixpad S8T」
    6. MediaPad T5 10T5 10
    7. iPad
    8. 患者自身のスマホやパソコン、タブレットから入力してもらう方法は?
  6. どうしても入力が難しい患者のために紙の問診票も一応用意しておこう

web問診とは?

web問診とは、呼び名の通り、患者にweb上で入力してもらう問診票のことです。入力方法は大きく2つに分けられます。1つは、来院前に自宅でパソコンやスマートフォン、タブレットから入力してもらうというもの。そしてもう1つは、患者が来院してから、院内でタブレット端末などを使って入力してもらう方法です。

いずれの場合も、患者は質問に対する答えをタイピングする必要はなく、基本的に項目を選ぶだけなので入力は簡単。質問をドリルダウン型で設定しておけば、「発熱の症状がある」→「発熱はいつからですか?」など患者の症状についてより詳しく確認できます。

web問診導入のメリットは?

web問診導入のメリットとしてまず挙げられるのが、冒頭で述べた通り、感染対策につながるということです。クリニックで用意したタブレット端末で入力してもらう場合も、紙の場合と比べて簡単に消毒できるため、クリニックにとって負担が小さいでしょう。また、紙の問診票をスキャンしたり、問診票の入力内容を電子カルテに転記したりする必要がなくなるため、事務作業が効率化されるだけでなく、時短が実現できることで結果的に患者の待ち時間を減らせます。

web問診導入のデメリットは?

一方、デメリットはというと、ITに精通していない高齢者の患者にとっては、入力が難しく感じられる場合があるということ。場合によってはスタッフのサポートが必要になるため、高齢患者が多いクリニックであれば、「来院前に自宅で入力」ではなく、「院内にてタブレットで入力」の方法をとることが望ましいでしょう。

web問診システム用タブレットを選ぶ際のポイント

続いては、web問診システム用のタブレットを選ぶ際のポイントを解説します。

タブレットのOS

タブレットのOSは主に以下の3種類に分類できます。

Android

Google社が提供しているモバイルOS。無償で利用可能なオープンソースです。

iPadOS

Apple社が提供しているOSです。

Windows

Microsoft社が提供しているパソコンなどに使われているOSです。

また、このほかに、AndroidベースのFire OSを搭載したAmazon社のタブレットなどもあります。

これらののうち、どのタブレットが使えるかはweb問診システムにもよりますが、たとえば「メルプWEB問診」の場合、クラウド型電子カルテを使っていればどの端末でも利用可能ですが、オンプレ型電子カルテを使っている場合、院内wifiを通してメルプカルテアプリ(iOS)から問診内容を送信することが必須となるため、iPadなどタブレット端末の用意が不可欠になります。

これらのことから、まずは自院のシステムとの兼ね合いについて考えることが大切だとわかります。

参照:メルプWEB問診FAQ

画面サイズ

タブレットの画面サイズは、一般的に7~10インチのものが多いです。10インチ以下だとスマホより少し大きい程度のサイズなので、軽量で持ち運びにも便利ですが、高齢患者が多いなら、画面サイズが小さいと見づらいと感じる人が多いかもしれません。

防水機能

タブレットは精密機器のため、基本的に濡れると壊れやすいです。しかし、多くの人が使うとなると、なかにはクリニックに着くまでの間に汗をびっしょりかいている人もいるでしょうし、冷たいペットボトルを持ったり、トイレのあと手を拭くハンカチを持っていなかったりしたことで手が濡れている人もいるかもしれません。また、除菌スプレーを使うことを考えても、防水機能があると安心です。

価格

タブレットの価格はピンキリですが、ほぼweb問診システム用としてしか使わないなら、大容量である必要もありませんし、低価格モデルで十分といえるでしょう。

web問診システム用おすすめタブレット

続いては、2022年下半期時点における、web問診システムに使うのにおすすめのタブレットを紹介します。

アイリスオーヤマ「LUCA Tablet」TE101N1-B

1280×800ピクセル表示が可能な液晶を搭載しているAndroidタブレットです。2022年7月23日時点の販売価格は、ストレージ32GBでAmazonにて17,130円です。

参照:アイリスオーヤマ「LUCA Tablet」TE101N1-B

HUAWEI「MatePad T 10」AGRK-W09

ブルーライトカットモードに対応しているので、患者の目の負担を抑えながら入力してもらうことができます。サイズは9.7インチ。2022年7月23日時点でのAmazonでの販売価格は17,801円です。

参照:HUAWEI「MatePad T 10」AGRK-W09

Amazon「Fire HD 10」B08F5Z3RK5

1900×1200の高解像度ディスプレイを備えたタブレット。2022年7月23日時点のAmazonでの販売価格は15,980円です。ブラック、デニム、オリーブの3色そろっているので、クリニックのテーマカラーとの相性を考えて選ぶのもいいかもしれません。

参照:Amazon「Fire HD 10」B08F5Z3RK5

Amazon「Fire HD 10 キッズモデル」B08F5NDBWV

10インチサイズのキッズモデルタブレットの魅力は、なんといっても見た目が愛らしいこと。一般向けにペアレンタルコントロール機能なども搭載されていますが、クリニックで使ううえでは、「小児科の患者に楽しい気持ちになってもらえる」ということが一番のポイントでしょう。ただし、基本的には親が入力するものなので、そこまでこだわる必要がないと考えるドクターも多いかもしれません。2022年7月23日時点のAmazonでの販売価格は19,980円です。

参照:Amazon「Fire HD 10 キッズモデル」B08F5NDBWV

VANKYO「Matrixpad S8T」

価格重視で選びたいなら、1280×800の解像度の8インチタブレットもおすすめ。公式サイトの販売価格は14,080円ですが、2022年7月23日時点のAmazonでの販売価格は9,999円です。

参照:VANKYO「Matrixpad S8T」

MediaPad T5 10T5 10

イメージが重要な美容皮膚科などで、タブレットの見た目にもこだわりたいなら、薄くて軽量なボディとスタイリッシュなデザインを兼ね備えたものを選ぶのもおすすめ。こちらは、1920×1200の画面解像度で動画コンテンツを見て楽しむのにも適しているので、クリニックのメニュー紹介動画などを患者に見てもらうときにも活用できそうです。2022年7月23日時点のAmazonでの販売価格は34,850円です。

参照:MediaPad T5 10T5 10

iPad

先に述べた通り、院内のシステム構築状況によっては、選択肢がiPadOSのみの場合もあります。iPadは安価なモデルのAndroidに比べるとどうしても高くついてしまいますが、Apple製品が好きな場合や、問診システム以外のことにも活用できる場合には、選択肢としてアリといえるでしょう。

参照:iPad

患者自身のスマホやパソコン、タブレットから入力してもらう方法は?

院内で用意したタブレットで問診に答えてもらう方法のほかに、患者自身のスマホやパソコン、タブレットから入力してもらう方法があります。具体的なやりかたとしては、「問診ページにつながるURLのQRコードまたはURLなどを患者に送信して、それをクリックして問診ページを開いてもらい、入力を開始してもらう」となります。

たとえば、「メルプWEB問診」の場合、クリニックのホームページ内に設置された「WEB問診票」のボタンをクリックしたらWEB問診ページに飛ぶので、患者はそこから回答するだけ。特定のアプリなどをインストールする必要はありません。「SymView」に関しても、院内で回答してもらう場合も、患者にQRコードを渡して自身のスマホで入力してもらえることなどから、業務を効率化できているクリニックも多いようです。

参照:メルプWEB問診「患者さんは、どのタイミングでWEB問診に入力しますか?」より一部抜粋

参照:Symview 導入事例

どうしても入力が難しい患者のために紙の問診票も一応用意しておこう

視力に問題があったり手指に痺れがあったりすることで、どれだけ丁寧にサポートしてもらっても、問診システムの入力が難しいと感じる患者は少なからずいるでしょう。クリニックのIT化を積極的に進めたい場合も、そうした患者のために、念のため紙の問診票も用意しておくことはとても大切。必要があるときにさっと用意することができるよう、最低限の枚数でいいので、受付に常備しておけるといいですね!

1日わずか500円で問診業務が圧倒的に楽に!日本サービス大賞 厚生労働大臣賞、審査員特別賞ダブル受賞

特徴

従来の紙問診では、医師は患者様からほぼイチから聴取してイチからカルテ記載する手間がありました。AI問診Ubieを活用すると一人あたり初診問診時間が1/3になり、年間約1,000時間の業務時間削減ができます。貴院サイトに来院前問診への導線を設置いただくことで、院内と同様、患者さんは自宅でもAI問診を利用できます。感染拡大防止への関心が高まる中、これにより「受診時の院内滞在時間減少」や「患者満足度向上」が期待できます。近隣にお住まいの患者さんが関連サービス「AI受診相談ユビー」をご利用されると、貴院に適した方々への受診提案ができます(ベータ版)。

機能

問診内容カスタマイズ

提供形態

WEBブラウザ

システム提携

電子カルテ 診療予約システム

対応端末

スマートフォン パソコン タブレット

診療科目

内科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、外科、呼吸器外科、心臓血管科、アレルギー科、
WEB問診シムビューは、来院前に患者情報を収集し分析することで、かかりつけ医の診療DXを推進します。

特徴

■現場での利用率を重視し、導入〜運用中まで万全のサポート体制 ■電子カルテ・予約システム・オンライン診療の各メーカと正式連携 ■ご自身でカスタマイズ可能な公式問診を多数ご用意 ■詳細な出現条件を設定でき、医療者のような問診を実現 ■発熱外来で活用できるHER-SYS連携機能を搭載 ■LINE友だち登録促進などマーケティングの活用事例多数 ■法律に準拠した電子同意書サービスも展開

提供形態

WEBブラウザ

対応端末

スマートフォン パソコン タブレット

システム提携

電子カルテ 診療予約システム

機能

問診内容カスタマイズ 集計機能 多言語問診 OCRスキャン

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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