
医療機器や電子カルテをはじめ、クリニック内には電源を必要とするものがたくさんあります。そのため、非常時の対策を取っておかなければ、急な停電が起きたときなどにパニックになってしまうこと必至。電子機器がストップしたからといって、急患の診察や手当を断るわけにはいきませんし、電気の復旧を待つにしても、いつまで待てば復旧するのかわからないとなれば、患者側も不安な気持ちになるでしょう。そうした事態を避けるためにも、日ごろから停電対策を講じておくことが非常に大切。そこで今回、クリニックにおすすめの大容量ポータブル電源を紹介します。
大容量ポータブル電源とは?
大容量ポータブル電源(大容量ポータブルバッテリー)とは、さまざまな電子機器に電力を供給できるだけの容量を備えたポータブルバッテリーのこと。防災目的やキャンプ時の使用目的のために、プライベートで所持している人も多いでしょう。
医療機関で用意すべき非常用電源とは?
非常用電源は、上記に説明した一般的な自家用発電設備と、人工心肺装置や人工呼吸器などの、電力が遮断されることが命の危険に関わるため電源を停止してはいけない機器向けのUPS(=無停電電源装置)の2種類に分かれます。後者に関しては、たとえば皮膚科など、診療科によっては重要度が低いこともあるかもしれませんが、「急な停電で電子カルテなどが使えなくなる」ことはどのクリニックにも起こりえることなので、開業するにあたっては用意しておきたいものです。
クリニック向け大容量ポータブル電源7選
続いては、現役のドクターに使用されていることが多いものをはじめ、クリニックにおすすめの大容量ポータブル電源を紹介します。
【2,000Wh】【最大17台の電気製品を同時に充電可能】BLUETTI(ブルーティ)ポータブル電源AC200P
AC100V出力6口、15Wワイヤレス充電2ポート、PD Type-Cポート1口(60W Max)、 USB-Aポート4口、12V/3Aポート2口とDC 12V/10Aシガーライターポート1口に加え、12V/25A 車用ポート1口を搭載しており、最大17台の電気製品を同時に 充電可能。
参照:BLUETTI(ブルーティ)ポータブル電源AC200P
【最大8,192Whまで拡張可能】BLUETTI(ブルーティ)AC200MAX
別売り拡張バッテリー(B230/B300)をそれぞれ2台接続可能で、接続することで容量を2,048~8,192Whにまで増やすことも可能です。家庭用コンセントAC100V、ソーラーパネル、車のシガーソケット、発電機、鉛蓄電池の5種類の充電方式に対応。ソーラーパネルからの充電は、10Vから145Vの電圧範囲に対応しており、最大900Wまで可能です。充放電サイクル回数は3,500回以上。
【最大6,048WHまで拡張可能】DELTA Max2000デルタマックス
外付けのエクストラバッテリーを取り付けるカスタマイズによって、2,016Whから最大6,048Whまで拡張できる大容量ポータブル電源です。最大2台の400Wソーラーチャージャーと接続することが可能。そのほか、AC充電、シガーソケット充電、発電機充電も可能です。
参照:DELTA Max2000デルタマックス
ポータブル電源|P2001|2000Wh
ACx6口、USB-Ax2口、USB-A(QC3.0)x2口、USB-C(PD 100W)x2口、シガーライターx1口、DC5521x2口、XT60x1口の、合計16個の出力口を備えています。ACとPV充電(ソーラー充電)を組み合わせたデュアル充電によって、約1.5時間でフル充電が完了。
参照:ポータブル電源|P2001|2,000Wh
【2,000Wh】【軽量】【クラファンで5,481%達成】SABUMA / S2200
クラウドファンディングサイトで目標金額の5,481%を達成したことで注目を集めている大容量ポータブル電源です。本体重量は20kgと、2,000Whクラスではかなり軽くてコンパクト。洗練されたデザインが特徴で、テーブルのうえなどに置いておいても圧迫感を感じることがありません。
【2,028Wh】【2時間高速充電】ASAGAO AS2K-JP ポータブル電源
2,028Wh大容量・2000W高出力・2時間高速充電を実現したポータブル電源です。入力電力に合わせて50/60Hzの自動切替えに対応、手動での50/60Hzの設定も可能。急速充電によって、2時間以下で0%から100%まで充電できます。
参照:ASAGAO AS2K-JP ポータブル電源
【2,160Wh】【過充電や過放電を防止するシステム搭載】Jackery ポータブル電源 2000 Pro
2,160Whの大容量と定格出力2,200Wの高出力を実現。デュアルバッテリーチップを搭載したバッテリーマネージメントシステム(BMS)によって、過充電や過放電を防止できることから、高い安全性が実現されています。
大容量ポータブル電源は値が張るが寿命を考えるとコスパ良好
2,000W以上の大容量ポータブル電源は安いものでも20万円前後するため、「容量が少なくてももう少し安いもののほうがいいかも……」と考えることもあるかもしれません。しかし、500サイクルという短めの寿命が示されているものでも5~10年は利用可能であることを考えると、ランニングコスト的にはかなりリーズナブル。寿命が2,000サイクル以上とされているものならさらにコスパ良好なので、安心を買えると思えば損になることはないはず!
医療向け・医療用蓄電池の導入も一手
大容量ポータブル電源では心許ないと感じられるなら、さらに容量が大きい医療用蓄電池の導入を検討するのがおすすめ。ただし、ポータブルタイプと比べてかなりの重量。設置スペースもそれなりに要するので、自院にとって本当に必要なものであるかどうかはじっくり検討する必要があるでしょう。まずは、気になる大容量ポータブル電源を導入することでどの程度の電力を賄えるのかを考えることで、選択しやすくなるかもしれませんね。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2022年9月時点の情報を元に作成しています。