クリニック開業時の銀行からの資金調達のコツは?

クリニック開業にあたって資金調達を予定しているなら、融資をスムーズにするコツを知っておきたいところ。開業にあたって融資をお願いする先としては、日本政策金融公庫や信用保証協会の制度融資、福祉医療機構、リース会社などもありますが、今回は、資金調達先を銀行に絞ってコツを解説していきます。

目次
  1. 銀行に融資を申し込む流れとは?
    1. 融資条件を確認する
    2. 書類提出
    3. 銀行担当者との面談
    4. 審査
    5. 融資可否の通知
  2. 銀行に融資を申し込む際の注意点は?
    1. 開業動機をしっかり考える
    2. 融資の申し込みは土地・建物の契約後
    3. 融資希望額は多めに設定する
    4. 開業資金は「設備資金」と「運転資金」の合算であることをよく考える
  3. メガバンクと地銀、信用金庫の融資に違いはある?
  4. なかなか融資が下りない場合はどうすればいい?
    1. ある程度は自己資金を用意する
    2. 事業計画書を見直す
    3. 複数行当たってみる
  5. 専門家の知恵を借りるのも一手

銀行に融資を申し込む流れとは?

まずは、銀行に融資を申し込む流れをみていきましょう。

銀行に融資を申し込む際には以下のステップを踏むことになります。

【銀行に融資を申し込むステップ】
① 融資条件を確認する
② 必要書類の提出
③ 銀行担当者との面談
④ 審査
⑤ 融資可否の通知

それぞれについて詳しくみていきましょう。

融資条件を確認する

融資額の上限、金利、返済期間のほか、担保や保証人が必要かどうかも確認します。担保および保証人は、つけるかどうかを選択できる場合もありますが、保証料が金利として上乗せされるので、どちらを選択するかは慎重に検討することが望ましいでしょう。また、民間金融機関からの融資は、返済期間中の死亡や高度障害を負った場合に備えて、団体信用生命保険に加入することも条件となるので、保険の加入条件なども確認する必要があります。

書類提出

各金融機関指定の書類を提出します。多くの金融機関は、下記の書類提出を求めます。

  • 医師免許医コピーをはじめとする本人確認書類
  • 経歴書
  • 事業計画書
  • 物件の概要がわかる資料
  • 設備投資の見積書
  • 確定申告書3年分
  • 通帳や住宅ローンの残高など、資産および負債状況がわかる資料
  • 銀行担当者との面談

    融資した資金を返済できるかどうかの判断のために面談がおこなわれます。面談の際には、開業計画や実現可能性のほか、経営者の地域医療にかける思いもチェックされるので、自分の言葉で説明できるよう準備しておくことが大切です。

    審査

    面談後、融資を通していいかどうかの審査がおこなわれますが、場合によっては、面談後に追加の資料提出を求められることもあります。審査にかかる期間は金融機関によって異なるので、面談時に、融資決定時期および融資可能額の目安を確認しておくとよいでしょう。

    融資可否の通知

    審査終了後、融資が下りることになった場合、借入契約書に押印して公庫に返送することになります。

    銀行に融資を申し込む際の注意点は?

    続いて、銀行に融資を申し込む際の注意点をみていきましょう。

    開業動機をしっかり考える

    「開業医になって稼ぎたい」という気持ちもあって当然ですが、融資申し込みの際には「医療にかける思い」に焦点を当てて先方に伝えるのが正解。クリニックを開業することで、地域の人たちにどんなふうに貢献していきたいのかをしっかりと伝えられるかどうかは、審査に大きく影響します。

    融資の申し込みは土地・建物の契約後

    融資が下りるかわからないことを考えると、早い段階で申し込みたいと考えて当然ですが、銀行への融資申し込みは土地・建物の契約後でなければなりません。ただし、土地や建物はなかなか契約に至らない場合もあるので、想定している物件の条件をもとに仮の開業計画書を策定して、あらかじめ銀行に相談しにいくことが望ましいです。この工程を踏んでおけば、物件が決まった段階ですぐに正式な開業計画書に作り直して、融資を申し込みすることができます。

    融資希望額は多めに設定する

    融資申し込みの際には希望額を申し出る必要がありますが、満額を融資してもらえないことも多いのが実情です。そのため、融資希望額は多めに設定するのが賢明です。具体的には、設備投資や集患予測を厳しめに見積もることで、高めな金額を設定するといいでしょう。

    開業資金は「設備資金」と「運転資金」の合算であることをよく考える

    事業資金融資を依頼する場合、一般的には、建物を建てる、機器を購入するなど開業初期に必要な「設備資金」と事業を実際に運営する際にに必要な「運転資金」を別々のタイミングで融資してもらうことが多いです。しかし、クリニック開業においては、この両方をひとつの金融機関から一括で調達する場合が多いです。なぜかというと、初期資金繰りが厳しいからです。

    まず、クリニック開業においては、開業に向けての工事などの支払い(ハード面)と、広告宣伝やスタッフの研修などの支払い(ソフト面)の支払いが開始初月、同じタイミングで発生するという理由が1点。。、さらに、保険診療機関に診療報酬が支払われるのは、診療行為をおこなった月の翌々月の20日頃になるため、最初の2か月は十分な運転資金がないと運営を続けることが大変難しいことが2点目の理由です。

    上記の理由から、開業からしばらくは思うように患者数が伸びず、売上が想定より少ないことも十分考えられるので、半年~1年程度は売り上げがなくても生活できるだけの貯金を用意しておくことも大切です。

    メガバンクと地銀、信用金庫の融資に違いはある?

    大都市に本店があり、全国規模で展開しているメガバンクの開業支援ローンは、一般的に融資額の上限が高く、有担保ローンなら1億円、無担保ローンなら5,000万円まで貸し付けしてくれるところもあります。返済期間は10年前後と比較的長く、融資金利は比較的低いのも特徴です。

    それに比べて、地銀や信用金庫の融資額上限は低いですが、不動産や有価証券などの物的担保がなくても利用可能なクリニック開業向け金融商品が用意されていることが多いので、無担保で借りたい人にはうってつけです。

    なかなか融資が下りない場合はどうすればいい?

    続いては、銀行に融資を申し込んでも融資が通らない場合、どうすればいいかを解説します。

    ある程度は自己資金を用意する

    事業計画書の内容や融資希望額などによっては、自己資金ゼロでも融資が下りる場合もありますが、基本的にはある程度の自己資金を用意することが望ましいです。目安としては総額の30%程度といわれています。

    事業計画書を見直す

    事業計画書の内容に問題があって融資がおりていない場合、内容の見直しをおこなうことが必要です。まずは、融資条件を確認する段階で、先方の提示する条件とのすりあわせをおこなう必要がありますが、それでも通らなかった場合、事業計画書をアップデートさせることが望ましいでしょう。

    複数行当たってみる

    ひとつの銀行で融資が通らなかったからといって諦める必要はありません。同じ事業計画書で申し込みしても、融資が通るかどうかは銀行によって違います。そのため、融資の申し込みは複数行当たってみるのが基本です。

    専門家の知恵を借りるのも一手

    事業計画書を何度も作り直して、複数の銀行に当たっても融資が下りないときは、コンサルタントをはじめとする専門家に相談するのが得策。相談の結果、足りないことがわかれば、その後はスムーズに物事が動き出すこともあるので、ぜひ検討してみてくださいね。

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