眼科クリニックの内装を考えるうえでは、いくつか留意すべきポイントがあり、ポイントを抑えて設計できているかどうかによって、患者満足度や業務効率化が大きく変わってきます。
具体的にどんなポイントを意識すればいいのか見ていきましょう。
バリアフリー
眼科の患者のなかには、視覚に障害がある患者や、視力が低下している患者が多いことが考えられます。また、そうでなくても、手術直後や暗室での検査後は視野が狭まっている場合があります。そのため、段差やスロープは基本的には使わないことが大前提となります。
また、車椅子対応のトイレや、トイレ内にベビーシートを設置することも、集患・増患のためには大切です。
案内サインの見やすさ
バリアフリーが必要であるのと同じ理由で、トイレや検査室の位置を示す案内サインの見やすさも追求することが大切です。文字の大きさやデザイン、色の組み合わせに関して、自院からもアイディアを出しつつも、デザイナーにも意見を求めるといいでしょう。
動線
眼科は他の診療科と比べて検査や処置を行うケースが多いため、クリニック内での患者の動きが複雑です。
たとえば、診察スペースから視力検査を行うスペース、暗室内検査への移動など、移動距離は長くはありませんが、少しずつ移動を繰り返すことが多いため、患者同士がぶつからないよう導線を考えて検査機器などを配置することが大切です。
白内障やレーシックなどの日帰り手術に対応する眼科クリニックであれば、患者の動きはさらに複雑。手術室だけでなく、手術前室やリカバリールームなども必要となるため、そのぶん考えなくてはならないことが増えます。
レイアウトの変更のしやすさ
眼科は、他の診療科と比べて検査機器の種類が多い診療科ですが、開業からずっと同じ検査機器を使うかというとそうとは限りません。
手術を行うクリニックであれば、最先端の機器を導入することが集患・増患にもつながりますし、検査機器を入れ替えるとなると、電子カルテのサーバーとの間の通線も変更する必要があります。そのため、レイアウトの変更のしやすさも考えて内装を設計することが望ましいといえます。
また、ほとんどの機器がコンセントを必要とするため、配線がゴチャゴチャしないよう、床面から飛び出さないタイプのコンセントを設置しておくことがおすすめです。
清潔感の保ちやすさ
手術を行うクリニックの場合は特に、この点に気を付けて内装を設計する必要があります。
手術室のクリーン度は、1フィート立法内に0.5ミクロン以上の浮遊粉じんが10,000個以下である「クラス10,000」を指針とする施設が多いですが、これをキープするためには、手術室内の掃除のしやすさなども考えて機器の配置などを決めていくことが大切です。
ゆとりのある広さの確保
診察室に必要な広さは、診察室内でどこまでの検査を行うかによって変わってきますが、開業時点で予定している検査を行える広さ+αの広さを確保しておくと、将来的に検査項目を増やしたくなったときにも対応できるので安心です。
自動ドアやフットセンサー
処置や手術をした後は、目に雑菌が入らないよう注意する必要がありますが、かゆみや痛み、違和感があると無意識に目やその周辺に触れてしまうことがあります。
そうなったときに菌やウイルスに感染することがないよう、化粧室に石けんやハンドタオルを設置しておくのはもちろん、自動ドアやフットセンサーを導入して、手の清潔感を保てるよう工夫することが大切です。
クリニックのイメージを意識することももちろん大切
眼科クリニックならではの内装のポイント以外に、各クリニック独自のイメージを演出するために内装に工夫を凝らすことももちろん大切です。
自院が目指すクリニックの方向性、患者にとってどんなクリニックでありたいのかについての想いを内装業者やデザイナーにしっかり伝えることで、二人三脚で内装を決定していけるといいですね!
特徴
職種
依頼内容
建築内容
診療科目
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この記事は、2023年8月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
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