最近は、家庭向け血圧計を使う患者が増えていますが、患者の状態を正しく把握するためには、クリニック来院時にも患者の血圧を測定することが大切です。そこで今回は、クリニックにおすすめの血圧計を紹介していきます。
全自動血圧計のメーカーは?
まずは、全自動血圧計を扱っている代表的なメーカーを紹介します。現在、日本の医療機関で利用されている全自動血圧計を扱っているメーカーは主に5つあります。創業年数が古い順に、「テルモ株式会社」」「キャノンメドテックサプライ株式会社」(「キャノンライフケアソリューションズ株式会社」「キャノン医療用品株式会社」が合併)「株式会社セキムラ」「株式会社エー・アンド・ディ」「オムロンヘルスケア株式会社」です。
このうち、テルモ株式会社とオムロンヘルスケア株式会社は家庭向け血圧計を中心に商品をそろえています。
おすすめの業務用血圧計は?
続いては、家庭向け血圧計を中心に扱うテルモ株式会社およびオムロンヘルスケア株式会社以外の3社が扱っている、業務用の血圧計をみていきましょう。まずはキャノンメドテックサプライ株式会社のものから。
リバロッチ法にオシロメトリック法を組み合わせた「全自動血圧計UDEX-i2」
日本循環器予防学会の判定基準である「リバロッチ法」をベースに「オシロメトリック法」を組み合わせることで、さまざまな条件における精度を向上させた血圧計です。腕を入れてスタートスイッチを押すだけで測定可能。振動検出センサーによって大きな振動を検出した場合、速やかに腕の圧迫が開放されるよう設計されています。プリンタ付きの「タイプII」は、最高血圧・最低血圧・脈拍数・コメントからオプション印字をまで印刷可能。
※参考価格:2023年3月時点において、楽天市場でタイプIIが172,000円で販売
軽量・コンパクトで設置スペースに困らない「全自動血圧計 診之助 Slim」
続いては、株式会社セキムラの「全自動血圧計 診之助 Slim」です。従来品より約2kg軽くてコンパクトな設計で設置スペースを選ばないこちらの全自動血圧計は、左右どちらの腕にも対応。車椅子のままでもひとりで測定可能なバリアフリー設計で、測定終了時には音で教えてくれます。また、サーマルプリント方式採用で、印字パターンを自由に選べます。
※参考価格:2023年3月時点において、楽天市場でプリンタ付きで178,000円で販売
看護・介護ケアに最適な「医用電子血圧計UM-211」
設置床面積120mm(幅)×140mm(奥行)のコンパクト設計で、看護・介護ケアに適しています。大型ハンドルやアクセサリポケット(カフポケット)も装備なので持ち運びにも便利。Bluetooth Low Energy 通信機能を搭載した「UM-212BLE」モデルもあります。
※参考価格:2023年3月時点において、楽天市場で「UM-211」が28,380円で販売
1.5kgのスマートボディ「自動血圧計 TM-2580(バイタルノート)」
血圧・脈拍数を確実にモニタリングしてダブル表示する自動血圧計です。複数回測定して平均値を表示するため、より正確な結果を知ることができます。1.5kgと軽量かつスマートなデザインなので、検診などでの血圧測定にも最適です。
※参考価格:2023年3月時点において、楽天市場にて175,600円で販売
往診が多いなら、テルモやオムロンヘルスケアも選択肢
今回紹介したものは、主に診察室や病棟で使うことを想定したラインナップですが、往診をメインにおこなっているクリニックなら、テルモやオムロンヘルスケアが扱っているよりコンパクトなものもありですし、自由診療を兼ねたクリニックなどであれば、スポーツ施設などで使われている、タニタの業務用全自動血圧計などを設置して、院内のスタイリッシュなイメージを追求するのもありかもしれません。コンパクトなものに関しても、小さいからといって決して精度が落ちるというわけではないので、自院のニーズを考えながら選ぶことができるといいですね。
参照:株式会社タニタ「業務用全自動血圧計 BP-910」 ※希望商売価格350,000円
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2023年4月時点の情報を元に作成しています。
執筆 CLIUS(クリアス )
クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。
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