クリニックから能動的な情報発信も可能!集患・増患にも役立つ「LINE診察券」とは?|株式会社UZALINX・望月様インタビュー

クリニックの運営に不可欠な「診察券」。

これまでは紙やプラスチックなどの「モノ」が必要でしたが、現在ではデジタルでの利用も可能となってきています。

今回はそのデジタル診察券である「LINE診察券」のメリットについて、株式会社UZALINXの代表取締役、望月良祐様に伺いました。

 

株式会社UZALINX代表取締役・望月 良祐

2次救急、総合病院にて臨床現場を経験。
株式会社リクルート、医業経営コンサルティングファームを経験し株式会社UZALINX創業。
医療機関と患者様をつなぐDX化を推進するシステムの開発と販売を行う。

 

診察券の役割とは?

診察券の役割を一言で表すと、「クリニックの会員証」みたいなものです。

クリニックごとに患者さんにユニークナンバーを振り分けて、それぞれのカルテなどと結び付けて管理・把握しやすくするものですね。

診察券があることによって、受付業務がスムーズになりやすい。でも、デメリットもあったんです。

 

これまでの診察券の課題とデジタル化のメリット

これまでは診察券は紙やプラスチックでできていたので、患者さんにとってもクリニックにとっても、いくつかのデメリットがあったんです。

患者さんにとってはそもそも持ち運ぶ手間や、無くしてしまったり、いざというときに探す手間などがありました。

クリニックにとっても、患者さんが受付の前で診察券を探しているのを待つ時間だったり、

診察券を受け取った後もカルテに入力した(書き込んだ)りする手間があったり、中には診察券を無くしてしまう患者さんもいらっしゃるわけで、そうなると再発行しなければいけないですよね。

こうした、1つひとつは大したことなくても、積み重なって行くと大きなロスになることがありました。

また、紙やプラスチックでできている診察券の場合、一度印字したものは書き直しや情報の修正ができません。診察券の裏にはクリニック診療時間や休診日などを記載することが多いのですが、クリニックを長く続けていくほど、これらの情報も変わることがありますよね。

そうした場合に、これまでだと新しい診察券を発行したり、情報が変わっていることに気づかず来院した患者さんからクレームが入ったり、といったデメリットがありました。

これがデジタルの診察券になると、基本的には患者さんのスマホの中にある形なので、無くすこと・忘れることはかなり少なくなります。

また、情報の更新も容易にできます。たとえばデジタル化した診察券と自院のホームページを紐づけておくと、なにか情報を発信・更新した際には即座に反映されます。

「書き換えができる」だけでなく、いつでも届けたい情報を出せるのもデジタル診察券のメリットだと思います。

 

UZALINXのLINE診察券について

LINE診察券を開発したきっかけ

これまでの医療機関では、たとえば「○月×日より、インフルエンザワクチンの接種を開始します」など、患者さんに向けて何かしらの情報発信をしようと思ったとき、院内掲示野人のホームぺージにお知らせを掲載するなどの、「プル型」の情報発信しかできませんでした。

※プル型…対象者が自らの意思で探して、自らの元に「引きつける」型の情報発信のこと。

我々はこの状況を変えたくて、医療機関が自ら「プッシュ型」の情報発信ができる仕組みを作りたいと思っていました。

※プッシュ型…対象者の意思には関係なく、直接届けられる(押し出される)型の情報発信のこと

そのため、利用者の多いSNS「LINE」の機能を活かせないかと考えました。

UZALINX・LINE診察券の活用法

先ほど「医療機関からの情報発信」とお伝えしましたが、このサービスの情報発信そのものは、「LINEの機能」を使用します。

具体的には、それぞれの医療機関でLINEの公式アカウントを作成していただいて、その上で患者さんに「友達追加」してもらって、そこに向けてメッセージを発信していく、ということです。

そうすると、たとえば友達追加してくれた患者さんが1000人いたら、1000人に向けて一気に情報を発信できるんです。

たとえば小児科クリニックであれば、親御さんに向けて「いま子供たちの間でこんな病気が流行ってますよ」だったりとか、「お子さんがこんな様子を見せたら気を付けてくださいね」だったりとか、予防になるような情報をクリニックが定期的に送ることで、患者さんの日々の生活にとってもプラスのものとなりますよね。

他にも、「インフルエンザのワクチン開始しました」というメッセージに予約のリンクをつけておけば、患者さんとしてはLINEからそのまま予約できて楽ですし、患者さんからの電話での問い合わせを減らせるメリットもあります。

このように、クリニックにとっても、患者さんにとってもプラスに働く情報発信を積極的に行っていけるような土壌を作りたいと考えています。

だからこそ、すでに利用人数の多いツールである「LINE」を選びました。

LINE公式アカウントの「友達」を増やす秘訣とは?

LINEの公式アカウントを活用する以上、どうしても患者さんに「友達追加」してもらわないといけません。そのためには理由付けが必須です。

しかし、たとえば、おなかが痛くなってしまってたまたま見つけたクリニックに行って、そこで「LINEの友達追加してくださいね」と言われても、まず追加しないか、追加しても即ブロックされてしまうのかなと思います。

年に1回も行かないかもしれないクリニックから情報が来ても、それは要らない情報ですよね。

とくに現在はまだまだ「自分から健康情報を取りにいく」という姿勢よりも、「なにかあったら病院に行けばいい」という意識の方が強いと感じます。

そこで、患者さんにストレスなく「友達追加」を請け入れてもらえる、再現性が高い方法はないか?と考えたときに浮かんだのが、今回のお話のテーマ「LINE診察券」なんです。

業種に限らず、すべてのLINE公式アカウントでは、通常のブロック率(友達登録後にブロックされる割合)が、通常2~3割ほどだと言われています。

しかし、弊社のLINE診察券を導入したクリニック様の場合では、ブロック率は1割以下に抑えられています。

弊社のクライアント様の場合で言うと、「LINE診察券」の導入から約1ヵ月で友達追加をしてくださった患者さんが2000名ほど、そのうちブロックされたのは12名のみとなっていました。

これは当然、「診察券が公式アカウントに紐づいているから」です。

こうすることによって自然に「友達登録をする理由付け」ができ、登録してくれた患者さんにはクリニック発信の情報が届けられます。

 

UZALINXのLINE診察券の開発状況・今後について

弊社のLINE診察券サービスのリリース開始から今までにアップデートしたポイントが大きく3つあります。

QRコードで読み込める情報の変更

もともと、診察券の中にはQRコードを使用して色々な情報を表示していました。

これを、患者IDのみのQRコードに変更したのが、まず1つめのポイントです。

こうすることによって、たとえば自動受付機や自動精算機を導入しているクリニック様でも、患者さんにLINE診察券を開いてもらって、QRコードをかざすだけで手続きが済むようになり、スタッフの作業や手間の解消につながりました。

またこれによって、患者さんとしても来院予約から会計までの一連の流れがすべてスマホ1台あればできるようになったことも大きなメリットだと考えています。

メッセージ送信予定日を設定する機能

こちらは、歯科医院様とのミーティングの中で生まれた機能です。

歯科の場合、これまでだと次の診察予定日を診察券に手書きすることがありました。

これをLINE診察券でも書き込めるようにした、というものですね。

家族の診察券も表示できる機能

小児科の場合、クリニックが「情報発信をしたい相手」は親御さんです。

しかし、実際にチェックインするIDはお子さんのものになっています。LINE診察券の仕組み上、1つのスマホ(LINEアカウント)に対して1つの診察券しか紐づけができませんでした。

その現状に対して、たとえば親御さんのスマホに親御さん自身のLINEアカウントでLINE診察券を持っていても、別にお子さんのLINE診察券も表示できるようにしました。

今後の開発予定について

これまでは、SNSであるLINEのアカウントでだけでは個人との紐づけがむずかしく、「このアカウントが誰のものなのか?」がわかりませんでした。

今後は、診察券に患者さんご自身の情報を入力いただき、それをもとに、クリニックからの「セグメントをかけた情報発信」を可能にしていきたいと考えています。

例えば「1年以内にクリニックに来た人」であったり、複数の診療科を持つクリニックの場合は特定の診療科を受診した方にのみ、その診療科の情報を届ける(眼科に来た人に目薬の情報 など)ことができます。

この機能が追加されれば、より効果的な「クリニックからの情報発信」が可能になると思いますし、それがクリニックの集患・増患にもつながれば幸いです。

 

取材協力:

株式会社UZALINX代表取締役 望月良祐 様

株式会社UZALINX「LINE診察券」Webサイト

望月 良祐

取材協力 株式会社UZALINX代表取締役 | 望月 良祐

2次救急、総合病院にて臨床現場を経験。
株式会社リクルート、医業経営コンサルティングファームを経験し株式会社UZALINX創業。
医療機関と患者様をつなぐDX化を推進するシステムの開発と販売を行う。


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執筆 CLIUS(クリアス )

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