
オンライン診療を導入するクリニックが増えていますが、婦人科で導入することにはどんなメリットがあるのでしょうか? また、デメリットがあるのかどうかも気になるところです。そこで今回は、婦人科がオンライン診療を導入するメリット、デメリットや、オンライン診療に役立つ診療システムを紹介していきます。
婦人科がオンライン診療を導入するメリット、デメリットは?
まずは、婦人科がオンライン診療を導入するメリット、デメリットからみていきましょう。
メリット | ・来院をためらっている患者に受診してもらいやすい(=集患・増患が期待できる) ・人の目を気にしなくてよいため患者が安心して診察を受けられる(=患者満足度が上がる、よい口コミが増える) ・仕事や家事・育児に忙しい女性をサポートできる(=患者満足度が上がる、よい口コミが増える) |
デメリット | ・処置や検査はできない ・オンライン診療で処方できない薬もある ・オンライン診療のためのシステム導入に初期費用や手数料がかかる場合がある |
婦人科がオンライン診療を導入するメリット
婦人科がオンライン診療を導入するメリットは主に3つあります。
1つめは、「来院をためらっている患者に受診してもらいやすいこと」、2つめは「周りの目を気にしなくてよいことから、患者が安心して診察を受けられること」、そして3つめは「仕事や家事・育児で忙しい女性をサポートできること」です。以降に、メリットについて詳しく解説していきます。
来院をためらっている患者に受診してもらいやすい(=集患・増患が期待できる)
ひとつめは、来院をためらっている患者に受診してもらいやすいことです。
婦人科の領域は女性のナイーブな悩みに直結することもあるため、「クリニックで知り合いに会うかもしれない」などと来院をためらうケースが考えられます。また、生理に関することや妊娠に関することについて悩みがある場合、「病気ではなく相談だけでも受診していいのだろうか?」と悩んでなかなか受診できないこともあるでしょう。
しかし、オンライン診療を導入していて、かつ「身体について気になることがあればお気軽にご相談ください」などのメッセージを発信していれば、「このクリニックなら話を聞いてもらえそう」と受診を検討してくれる人が増えることが考えられます。
つまり、オンライン診療を導入することで集患・増患が期待できるということになります。
人の目を気にしなくてよいため患者が安心して診察を受けられる(=患者満足度が上がる、よい口コミが増える)
婦人科を受診する患者には、周囲の患者が気になる患者が多いものです。ひとつは、前述の通り、「知り合いと鉢合わせたらどうしよう」というパターンです。たとえば、性病の疑いで受診している場合など、病名が相手にばれることはないにしても、気持ち的に「誰にも遭遇したくない」という思いが強いでしょう。
もうひとつは、周りの人がうらやましく感じられて落ち込んでしまうパターン。たとえば、治療を続けているのになかなか子どもを授かれない患者がいる一方で、妊娠中の定期健診に訪れる患者もいます。あるいは、パートナーが避妊してくれなかったためにアフターピルの処方を求めて来院する女性がいる一方、パートナーに付き添われて幸せそうな表情を浮かべている女性もいます。
いずれのパターンでも、「誰にも会わないうちにさっと診察を終わらせて帰りたい」と思っている可能性がゼロではなく、そうした患者の多くが精神的ストレスを抱えています。そのため、オンライン診療で他の患者に遭遇することがないというだけでもストレスが緩和されるため、患者満足度が上がりやすくなることが考えられます。
また、結果的によい口コミが増えることも大いにあり得ます。
仕事や家事・育児に忙しい女性をサポートできる(=患者満足度が上がる、よい口コミが増える)
「いつもの薬がほしいけど、仕事や家事が忙しくて診察時間内に来院できない」と悩む女性はたくさんいます。また、「この時間なら家を空けられる!」と診察に訪れたところ何時間も待たされて、結果的に診察を受けることなく帰路についてしまうというケースもありがちです。特に、妊婦の定期健診をおこなっているクリニックや、自治体が提供している無料のガン検診などをおこなっているクリニックなどは、待ち時間の長さが尋常ではないことも多いため、毎日、仕事や家事に追われている女性が気軽に受診することは難しいでしょう。
しかし、予約した時間に必ず診療を受けられるオンライン診療があれば、仕事や家事の合間に受診しやすくなるため、「助かる」と思う女性は多いはず。特に、薬をもらうためだけに受診している患者にとってはメリットが大きいため、患者満足度が上がり、よい口コミが増えることが期待できます。
婦人科がオンライン診療を導入するデメリット
婦人科がオンライン診療を導入するデメリットも、主に3つあります。
1つめは「処置や検査ができないこと」、2つめは「オンライン診療で処方できない薬もあること」、そして3つめは「オンライン診療をおこなうためのシステム導入費用が生じること」です。以降に、デメリットについて詳しく解説していきます。
処置や検査はできない
まずは、デメリットというより「オンライン診療ではできないこと」になりますが、オンライン診療では処置や検査ができません。そのため、尿検査などが必要な場合は、一度目は来院してもらい、経過観察にオンライン診療を活用する方法などが考えられます。
オンライン診療で処方できない薬もある
もうひとつ「できないこと」が続きますが、オンライン診療では、向精神薬などの一部の薬は処方できません。婦人科には、更年期障害やPMS(月経前症候群)で精神的に辛い症状を抱えている患者が相談に訪れることがありますが、オンライン診療でメンタルの症状に関する相談を受けたとしても、残念ながら症状を緩和するための薬を処方してあげることができません。
ただし、たとえば更年期障害の場合、医療用漢方やホルモン補充療法などはオンライン診療でも対応可能です 。
オンライン診療のためのシステム導入に初期費用や手数料がかかる場合がある
もうひとつは、導入によるデメリットで、システム導入費および維持費がかかることです。ただし、オンライン診療専用のシステムを導入しなければオンライン診療できないということはないので、無料で使えるシステムを活用すれば、余計な費用はかかりません。
たとえば、無料のビデオ通話システムとしては、ZOOM、skype、LINE、Google meetなどがありますし、顔を見る必要がないなら電話で診療することも可能です 。
ただし、事前に患者にURLを伝えるためにメールやLINEを併用しなければならなかったり、時間になったらURLからログインしてほしい旨の説明文をクリニックで用意しなければならなかったりの手間はかかります。
婦人科におすすめのオンライン診療システム
続いては、婦人科におすすめのオンライン診療システムを紹介します。
月経管理アプリとして利用者数NO.1の「ルナルナ」と連携した「ルナルナオンライン診療」
月経管理アプリとして女性たちに支持されているアプリ、「ルナルナ」と連携しているのが大きな特徴です。患者は、いつも使っているアプリからオンライン診療を予約できるため、より気軽に受診してくれます。オンライン診療前のアラートにも気づいてもらいやすく、診療忘れを減らすことができます。
予約から配送まで必要な機能がすべてそろっている「curon(クロン)」
カレンダー形式で予約受付/管理が自由に設定可能。画面を通して、検査結果などを患者に情報できることや、院外処方の場合、薬局にワンストップで処方箋を送信できること、宅配業者に自動で集荷依頼できること、宛名レベルも印刷できることなどが魅力です。導入費・月額利用料は無料で、決済手数料のみ発生します。
サポートが充実していてシステム利用が初めてでも安心の「CLINICSオンライン診療」
オンライン診療・予約・問診・ビデオ通話・支払いまで一元管理できるシステムです。専属の導入支援担当者が、PC環境の確認から診察メニューや運用方法の相談、テスト診察・システム画面の操作説明、患者への案内方法の説明までおこなってくれるので、オンライン診療システムの利用が初めてでも心配不要です。
東京23区・横浜市・大阪市なら(※2023年11月時点)薬の配達が最短当日「SOKUYAKU」
“診療・処方・薬の配達までオンラインでSOKU完了”をキャッチコピーとするSOKUYAKUは、エリアによっては薬の配達が最短当日なので、すぐにでも薬がほしい患者に喜んでもらえます。アプリ内で患者がクリニックをお気に入り登録すると、次回の診察を簡単に予約できる「かかりつけ登録機能」などの便利な機能も豊富に搭載しています。
患者のニーズと自院の方針を考えて診療の割合を決めていこう
これからオンライン診療を導入しようと考えているクリニックにとっての課題のひとつ、「1日のうち、1週間のうちのどの時間帯をオンライン診療に充てるか」ということでしょう。これに関してはクリニックによってさまざまで、なかには、初診からすべてオンラインでおこない、オンラインでは対応できない処置などはそもそもおこなっていないというところもあります。なにが正解ということはないので、患者のニーズと自院の方針をよく考えながら、ベストな方法を見つけていきましょう。
参照:オンライン診療のオプションも無料で使える! 電子カルテCLIUS
参照:「オンライン診療」概要ブック ※お申込みフォームにご入力いただくとWPをDLできます
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2023年12月時点の情報を元に作成しています。