認定薬剤師とは? 資格取得方法や取得のメリットを解説

薬剤師としてスキルアップを目指したいなら、資格取得を検討するのも一手です。薬剤師の資格には種類がありますが、そのうちのひとつが「認定薬剤師」です。では、どうすればこの資格を取得できるのでしょうか? また、資格取得のメリットは? 詳しく説明していきます。

目次
  1. 薬剤師の資格とは?
    1. 認定薬剤師とは
    2. 専門薬剤師とは
  2. 認定薬剤師の資格取得方法は?
    1. 研修に参加する
    2. 資格取得の申請をおこなう
  3. 認定薬剤師の資格の種類は?
  4. 認定薬剤師の資格取得のメリットは?
    1. 医師や患者から信頼されやすくなる
    2. 収入UPを目指せる
    3. 転職に有利
  5. 認定薬剤師の資格に関する注意点は?
  6. 知識をアップデートし続けることはなぜ必要?

薬剤師の資格とは?

まずは薬剤師の資格を説明します。薬剤師の仕事に役立つ主な資格は、「認定薬剤師」と「専門薬剤師」のふたつです。ただし、それぞれの資格はさらに細かくわけることができ ますが、大きくわけるとこの2つとなるので、まずは、それぞれどのような資格であるかを説明します。

認定薬剤師とは

認定薬剤師とは、「認定薬剤師制度」のもと一定期間の講習を受講して、定められた単位を取得することによって、最新の知識やスキルを有していることが認められている薬剤師のことです。

専門薬剤師とは

専門薬剤師とは、特定の専門分野において、薬物療法などに関する十分な知識とスキルを有していることが、日本病院薬剤師会をはじめとする各団体から認定されている薬剤師のことです。

専門薬剤師として認められるためには、認定薬剤師として認められる必要があります。つまり、先に認定薬剤師にならなければ、専門薬剤師を目指すことができません。認定薬剤師として認められたうえで、一定期間以上にわたって専門分野の薬物療法に従事したり、団体が定める講習会などで所定の単位を履修したりしながら、学会で研究論文や学術論文を発表するなどの実績を重ねると、ようやく、専門薬剤師になるための認定試験を受けることができます。

専門薬剤師になると、病棟や手術室、ICUなどに出向き、医療チームの一員として患者をサポートしたり、新薬開発や治療方法研究に携わったりすることができるので、活躍の幅が広がるといえます。

認定薬剤師の資格取得方法は?

前述の通り、専門薬剤師として活躍するためにも、まずは認定薬剤師の資格を取得することが必要です。そこで続いては、認定薬剤師の資格を取得する方法を説明していきます。

研修に参加する

認定薬剤師の資格取得のファーストステップは、認定薬剤師認証研修機関が主催する研修に参加することです。認定薬剤師認証研修機関は、2023年12月時点では27機関存在します。それぞれの研修機関で取得した単位は原則として相互に互換性があるため、複数の研修機関にまたがって単位を取得してもOK! 最終的に自分の好きな研修機関で、認定薬剤師としての認定を受けることができます 。

【認定薬剤師認証研修機関】

G01 公益財団法人 日本薬剤師研修センター
G02 東邦大学 薬学部
G03 一般社団法人 薬剤師あゆみの会
G04 慶應義塾大学 薬学部
G05 一般社団法人イオン・ハピコム人材総合研修機構
G06 明治薬科大学
P01 NPO法人 医薬品ライフタイムマネジメントセンター
G07 神戸薬科大学
G08 公益社団法人 石川県薬剤師会
G09 新潟薬科大学
G10 北海道科学大学
G11 星薬科大学
G12 一般社団法人 昭薬同窓会・平成塾
G13 一般社団法人 薬学ゼミナール 生涯学習センター
P02 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
G14 北海道医療大学
G15 埼玉県病院薬剤師会生涯研修センター
G16 一般社団法人 日本女性薬剤師会
G17 日本大学 薬学部
P03 一般社団法人 日本在宅薬学会
P04 一般社団法人 日本病院薬剤師会
G18 一般社団法人 薬局共創未来人財育成機構薬剤師生涯研修センター
G19 昭和大学 薬学部
G20 一般社団法人 ソーシャルユニバーシティ 薬剤師生涯学習センター
G21 公益社団法人 神奈川県薬剤師会
G22 近畿国立病院薬剤師会
G23 一般社団法人 上田薬剤師会
P05 神戸薬科大学
G24 学校法人 京都薬科大学
G25 公益社団法人 日本薬剤師会
P06 一般社団法人日本くすりと糖尿病学会
G26 公益社団法人 東京都薬剤師会
G27 大阪医科薬科大学薬学部

研修は、eラーニングで参加可能なものもあればオフラインでおこなわれることもあるので、移住エリアによっては希望の研修機関の講座を受けられないこともありますが、eラーニングをうまく取り入れることで、興味のある分野の学びを深めることができます。

また、単位の管理はPECS(薬剤師研修・認定電子システム)で管理されます 。1単位でも不足すると認定薬剤師の資格申請ができないため注意が必要です。

参照:認定薬剤師.com「認定薬剤師認証研修機関とは?」

資格取得の申請をおこなう

必要な単位を取得したら、資格取得の申請をおこなう必要があります。資格取得申請も、単位管理と同じくPECSでおこないます 。

認定薬剤師の資格の種類は?

認定薬剤師認証研修機関が複数存在して、受講生によって受ける講座が異なるのは、とりたい資格が異なるためです。どれも大きなくくりとしては「認定薬剤師」の資格となりますが、細かくわけると以下のようにさまざまな資格があります。

分野 資格の名称
悪性腫瘍 がん薬物療法認定薬剤師
外来がん治療認定薬剤師
緩和薬物療法認定薬剤師
感染症 感染制御認定薬剤師
HIV感染症薬物療法認定薬剤師
抗菌化学療法認定薬剤師
腎疾患 腎臓病薬物療法認定薬剤師
内分泌・代謝疾患 糖尿病薬物療法認定薬剤師
精神疾患 精神科薬物療法認定薬剤師
産婦人科疾患 妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師
小児科疾患 小児薬物療法認定薬剤師
救急・中毒医療 救急認定薬剤師
プライマリ・ケア、在宅医療 プライマリ・ケア認定薬剤師
在宅療養支援認定薬剤師
実務研修 日病薬認定指導薬剤師
認定実務実習指導薬剤師
漢方薬・生薬 漢方薬・生薬認定薬剤師
その他 公認スポーツファーマシスト
研修認定薬剤師
日病薬病院薬学認定薬剤師
医療薬学専門薬剤師
災害医療認定薬剤師
老年薬学認定薬剤師

このなかから複数の資格を取得することももちろん可能ですが、そのぶん、研修を受ける時間とお金が必要ということになるので、取得したい資格の優先順位を決めて資格取得を目指すことが得策といえるでしょう。

優先順位を決めるうえでは、ニーズの高さを考えることも役立ちます。たとえば、少子高齢化社会であることを考えると、「プライマリ・ケア認定薬剤師」や「在宅療養支援認定薬剤師」へのニーズは今後も高まっていくことが予想されますし、コロナ禍を経て、感染予防の大切さを多くの人が認識したことで、「感染制御認定薬剤師」の資格を取得する人も増えています 。

認定薬剤師の資格取得のメリットは?

続いては、認定薬剤師の資格を取得するメリットを説明していきます。資格取得のメリットは大きく3つ挙げられます。具体的には、「医師や患者から信頼されやすくなる」「収入UPを目指せる」「転職に有利」です。それぞれについて詳しくみていきましょう。

医師や患者から信頼されやすくなる

まずは、資格を取得することで、医師や患者からの信頼が厚くなることが考えられます。それによって、たとえば疑義照会もスムーズになることが考えられますし、患者からも「困ったことがあったらこの薬剤師に相談したい」と思ってもらいやすくなります。

収入UPを目指せる

薬局によっては、認定薬剤師の資格を持っていることで、資格手当や昇給手当を受けられる場合があります。また、資格を取得していることをアピールすることで患者から支持を得ることができたら、結果として薬局への貢献が認められて収入UPとなる場合もあるでしょう。

転職に有利

認定薬剤師の資格があることによって、即戦力として採用してもらいやすくなることも考えられます。そのため、資格を取得することで転職に有利になるといえるでしょう。

認定薬剤師の資格に関する注意点は?

認定薬剤師の資格は、一度取得すると生涯有効というわけではありません。資格の更新のためには、3年ごとに30単位以上を取得することが必要なだけでなく、毎年5単位以上を取得することも求められます。そのため、認定薬剤師の資格を維持し続けるためには、常に知識をアップデートし続ける必要があるということになります。

認定期限の2か月前には、PECSに登録しているメールアドレス宛てに、有効期限が迫っている旨を記したメールが送られてくるため、更新を忘れてしまう可能性は低いですが、万が一、期限内に必要な単位を取得できなかった場合、新規申請が必要となるため注意が必要です。

知識をアップデートし続けることはなぜ必要?

資格をキープし続けるために毎年新たに単位を取得しなければならないなんて面倒だ! そう思う人も少なくないかもしれません。しかし、医療は日々進歩しているので、医療分野で働くうえでは、常に知識をアップデートし続けることがとても大切です。そうすることで、患者により有益な情報を提供することができますし、地域住民の健康をよりしっかりとサポートすることができます。認定薬剤師の資格を有した薬剤師のニーズが今後さらに高まることは間違いないので、資格取得を検討しているなら、早めに行動に移すことをおすすめしますよ!

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