訪問看護の仕事はきつい? どうすれば仕事のストレスを軽減できる?

訪問看護の仕事は、病院やクリニックでの仕事とは異なる点がいくつかあります。人によっては、その相違点がネックとなり、訪問看護師として働くことにストレスを感じてしまうかもしれません。では、実際に訪問看護師として働いている人たちは、どんな点を「きつい」と感じているのでしょうか? 早速みていきます。

目次
  1. 訪問看護師が、仕事がきついと感じる理由とは?
    1. 移動が多い
    2. スケジュールを組むのが大変
    3. 居宅環境に合わせたケアを考えなくてはならない
    4. 利用者の家族への対応も考えなければならない
    5. 利用者の年齢や疾患、状態がさまざまである
    6. 人手不足で忙しい、なかなか休めない
    7. 責任が重大である
    8. 急変やオンコールに対応する必要がある
    9. 多職種と連携をとる必要がある
    10. 看取りをおこなわなければならない場合がある
  2. 特殊なきつさがある「精神科訪問看護」とは?
  3. 訪問看護の仕事がきついときの対策は?
    1. 勤務先に相談する
    2. 勤務先を変える
    3. 病院やクリニックに転職する
    4. 看護師以外の職業を考えるのも一手
  4. 勤務先を選ぶ際のチェックポイントは?
    1. オンコール対応の有無
    2. 1日あたりの訪問件数
    3. 年間休日日数
    4. 利用者の特徴
    5. 教育体制の充実度
  5. 訪問看護はやりがいも大きい仕事

訪問看護師が、仕事がきついと感じる理由とは?

まずは、訪問看護師が「仕事がきつい」と感じる理由をみていきます。

移動が多い

訪問看護をおこなうにあたっては、毎日決まった利用者のもとに伺うわけではありません。利用者の家が自宅から近いとも限りません。そのため、移動が多くなって体力を消耗することから、「心身が疲弊する」と感じる人もいるでしょう。

スケジュールを組むのが大変

出勤する先が決まっていないことのもうひとつの大きなデメリットは、スケジューリングが大変だということです。新規の利用者宅へ伺うたびに、「何時に家を出ればいいか」「電車やバスの時間は?」「近くに駐車場はあるか?」を考えなければならないことにストレスを感じる人もいるかもしれません。

居宅環境に合わせたケアを考えなくてはならない

訪問先が違えば、当然、利用者ごとの生活環境も異なります。たとえば、介護用ベッドで療養している人もいれば、和室に布団を敷いて療養している人もいます。後者の場合、病院やクリニックと同じようなスタイルで看護を提供することは難しいといえます。そのため、場合によっては利用者に了解を得て環境を整備することが望ましいですが、物理的に困難な場合もあります。その場合は、できる範囲で工夫する以外ありません。しかし、そうした工夫が苦手な人にとっては、大きなストレスとなり得るでしょう。

利用者の家族への対応も考えなければならない

利用者が家族と同居している場合、家族への接遇についても考える必要があります。「訪問看護を利用している以上、家族も快く迎えてくれて当然だろう」と思うかもしれませんが、実際はそうとは限らないので、「自分は利用者宅にお邪魔させていただく立場である」ということをしっかりと念頭に置いて、利用者およびその家族に接する必要があります。また、利用者の状態や家族仲によっては、家族から愚痴をこぼされたり当たられたりする可能性もあります。訪問看護師は、それが原因でストレスを抱えてしまうこともあります。

利用者の年齢や疾患、状態がさまざまである

訪問看護の仕事は、基本的には病院やクリニックのように診療科ごとにわかれているわけではないので、幅広い年齢や疾患の患者に対応する必要があります。そのため、覚えなくてはならないことが多いことを大変だと感じる人もいるでしょう。ちなみに、訪問看護の利用者に多い疾患は、脳血管疾患、悪性新生物、筋骨格系疾患(変形性膝関節症など)、心疾患、統合失調症などです 。

ただし、後述しますが、重度の精神科疾患を抱えている利用者には、基本的には精神科勤務経験のある看護師があたることになるため、対応しなくてはならない可能性は少ないでしょう。

人手不足で忙しい、なかなか休めない

訪問看護師の数は、ニーズに対して圧倒的に足りていないため、必然的に訪問看護師一人ひとりの負担は大きくなってしまっています。そのため、仕事で疲れてもなかなか心身を休める時間がとれないという人は多いでしょう。

責任が重大である

訪問看護の現場には、基本的には医師がいません。訪問看護師は、医師からの指示を受けて看護をおこないますが、その場で患者と対面しているのは自分であるため、利用者の些細な変化にも気づくだけの観察力が要求されます。訪問看護師が利用者の変化を見落としたことで、治療が遅れてしまうことも十分あり得るため、責任の重さにストレスを感じる人もいるかもしれません。

急変やオンコールに対応する必要がある

訪問看護の現場では、急変やオンコールの際も基本的には医師がいません。もちろん、主治医や先輩看護士にすぐに連絡をとる必要がありますが、指示を仰ぐより先に手を動かさなければならないケースなども考えられるため、特に経験が浅いうちは的確な判断ができずに精神的に追い詰められることもあるかもしれません。

多職種と連携をとる必要がある

訪問看護そのものは訪問看護師がひとりでおこなうこともありますが、利用者に医療や看護・介護を提供しているのは訪問看護師ひとりではありません。医師やヘルパー、理学療法士・作業療法士、薬剤師などさまざまな職種の人間が一丸となって利用者を支えているので、支えている側はお互いに連絡をとりあうことが不可欠です。連絡の方法は、チャットツールや電話などさまざまですが、いずれにしても、こまめに連絡をとることが苦手な人にとっては大変な作業です。

看取りをおこなわなければならない場合がある

病院やクリニック勤務であれば、診療科によっては看取りをおこなう可能性はほとんどゼロです。しかし、訪問看護の場合はかなりの確率で看取りをおこなうことになります。看護師によっては、看取りを辛いと感じてしまうかもしれません。

特殊なきつさがある「精神科訪問看護」とは?

前述した通り、訪問看護師は基本的にどんな疾患の利用者にも対応する必要がありますが、精神疾患を抱えている利用者に限っては、精神科や精神保健福祉センターなどへの勤務経験がないと難しいため、経験がないのに対応する可能性はほとんどありません。

ただし、勤務経験はマストというわけではなく、採用条件として「経験年数1年以上」を掲げている事業所が多いものの、精神科訪問看護基本療養算定案件研修会をはじめとする20時間以上の研修を終了していれば、精神科未経験でも入職できる場合があります。

業務内容としては、服薬管理、日常生活の支援、主治医や多職種との連携など、基本的なことは変わりませんが、「利用者の精神状態をしっかり観察しなければならない」というのは、精神科訪問看護の特徴です。また、利用者が抱えている疾患としては、うつ病や統合失調症などが多いですが、患者の精神状態によっては、声をかけても返事がなかったり、見当違いの返事がかえってきたりするので、慣れていない人にとっては「精神的にきつい」と思えるかもしれません。

訪問看護の仕事がきついときの対策は?

続いては、訪問看護の仕事がきつくて「もう辞めたい」「休みたい」という気持ちが大きくなってしまったときの対策を考えていきます。

勤務先に相談する

まず考えられる対策は、勤務先に相談することです。たとえば、特定の利用者と打ち解けることができないことから「きつい」と感じている場合などは、担当を変えてもらえないかを相談みるといいでしょう。勤務日数を減らしてもらいたい場合なども同様に、まずは勤務先に相談することが先決です。ただし、人手不足の職場では、すぐには対応できないことも考えられます。

勤務先を変える

勤務先に相談したものの悩みが解消されない場合は、新たな働き先を探したほうが早いでしょう。訪問看護業界は恒常的に人手不足であるため、転職先は比較的簡単に見つかりやすいといえます。ただし、再就職後に同じ悩みを抱えることがないよう、就業時間の条件などをよく確認することが大切です。

病院やクリニックに転職する

看護師としての仕事には誇りを持っているものの、設備が整っていない利用者の居宅で看護することや、利用者の居宅に通うことはもうしたくないと感じているなら、病院やクリニックに勤務すると、働くモチベーションを取り戻せるでしょう。

看護師以外の職業を考えるのも一手

看護師の有資格者が転職を希望することが多い働き先としては、美容クリニック、保育園、医療機器メーカー、健診センター、献血ルーム など が挙げられます。これらの働き先であれば、これまでの経験やスキルを活かして働くことができます。

勤務先を選ぶ際のチェックポイントは?

訪問看護の仕事をきついと感じるかどうかは、働き先や環境によって大きく変わってきます。そのため、就職活動・転職活動をおこなう際には、以下のポイントをはじめとして、働く条件をよくチェックすることが大切です。

オンコール対応の有無

訪問看護におけるオンコール対応の頻度は、平均すると1か月に5~9回とされています 。そのため、オンコール対応があるかないかで大変さは大きく異なります。ただしもちろん、オンコール対応に応じればそのぶん手当が支給されるので、「きつくても稼ぎたい」という場合はオンコール対応ありの訪問看護ステーションを選ぶといいでしょう。

1日あたりの訪問件数

訪問看護における1日あたりの訪問件数は、平均4~6件程度です。これより少なければ負担が少なく、多ければ負担が大きいということになります。ただし、車移動が基本のエリアなどにおいては、件数は少ないものの移動時間が長いということもあるので、訪問件数と併せて、平均移動時間も確認するのが賢明です。

年間休日日数

週休二日制であるのか完全週休二日制であるのかなど、休日の表記に注意して、働きやすい環境であるかどうかを見極める必要があります。

利用者の特徴

訪問看護ステーションごとに、利用者の特徴があります。たとえば、精神疾患を抱えている利用者が多いところもあれば、ガンのターミナルケアに重きを置いているところもあります。また、難病患者や重症患者が多く利用しているところもあれば、要介護度が低い高齢者の利用が多いところもあります。利用者の特徴は求人票に書かれていなくても、インターネット検索でわかる場合がほとんどですが、不明な場合は面接の際に確認するといいでしょう。

教育体制の充実度

先輩の同行訪問を比較的長く受けられるなら、入職直後から「きつい」と感じる可能性は少ないといえます。また、未経験者向けの基礎研修や、専門資格の取得支援制度などについても確認することをおすすめします。

訪問看護はやりがいも大きい仕事

訪問看護の仕事は、「きつい」と感じることも多い一方、利用者やその家族から感謝されたり、高収入を目指せたりといったメリットもたくさんあるため、やりがいも感じられるでしょう。また、病院やクリニックで働く看護師と比較すると、他の看護師と一緒に働くわけではないため、自分のペースで働けるのも大きなメリット。前述したチェックポイントを確認しながら、自分にとって働きやすい環境を選ぶことで、気持ちよく働けるといいですね!

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提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、