准看護師にできないことは? 看護師との違いは?

看護師と准看護師には、できることに違いがあります。また、それが理由で給料の金額にも違いがあります。そこで今回は、看護師と准看護師には具体的にどのような違いがあるのかを詳しく解説していきます。

目次
  1. 看護師と准看護師の違いは?
  2. 看護師と准看護師の試験を受けるための要件は?
    1. 看護師の国家試験を受けるための要件は?
    2. 准看護師の試験を受けるための要件は?
  3. 看護師教育、准看護師教育における基本的考え方の違いとは?
  4. 看護師、准看護師に求められる実践能力と卒業時の到達目標における違いとは?
  5. 准看護師にできないことは?
    1. 看護業務を自ら判断できない
    2. 看護師や准看護師に指示を出せない
    3. 看護計画を立案できない
    4. 管理職へ昇進できない
    5. オンコールに対応できない
  6. 看護師と准看護師の給与の違いは?
  7. 看護師と准看護師の施設別の割合の違いは?
  8. 看護師と准看護師に求められる要件が異なる理由は?

看護師と准看護師の違いは?

看護師 准看護師
免許 厚生労働大臣免許 都道府県知事免許
学歴要件 高校卒業以上 中学卒業以上
要求水準 科学的根拠に基づいて看護を実践する能力 医師・歯科医師・看護師の指示のもと、療養上の世話や診療の補助を実施する能力
業務の進め方 自らの判断で業務をおこなえる 医師・歯科医院・看護師の指示が必要

保健師助産師看護師法では、看護師、助産師はそれぞれ次のように定められています。

『この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助をおこなうことを業とする者をいう(第五条)』

『この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師または看護師の指示を受けて、前条に規定することをおこなうことを業とする者をいう(第六条)』

この定義からもわかるとおり、まず、看護師と准看護師は必要な免許が異なります。看護師になるためには、国家試験に合格して厚生労働大臣から免許を受ける必要がある一方、准看護師は、都道府県試験に合格すれば、都道府県知事から免許を受け取ることができます。また、それぞれの試験を受けるための学歴要件や、業務を遂行するにあたって求められる能力の水準にも違いがあります。

参照:保健師助産師看護師法

また、免許によって業務の進め方が異なってくるうえ、後述しますが、それに伴い給与などにも違いが生じることから、看護師数はここ10年ほどで増加している一方、准看護師数は減少しています。

厚生労働省が公表している「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、2022(令和4)年の看護師数は1,311,687人、准看護師数は254,329人と、看護師のほうが約5.16倍多いことがわかります。参考までに、同調査による、2012(平成24)年から2022(令和4)年にかけての看護師数の推移、准看護師数の推移は以下の通りです。

【看護師数の推移】

2012(平成24)年 2014(平成26)年 2016(平成28)年 2018(平成30)年 2020(令和2)年 2022(令和4)年
男女計 1,015,744 1,086,779 1,149,397 1,218,606 1,280,911 1,311,687
男性 63,321 73,968 84,193 95,155 104,365 112,164
女性 952,423 1,012,811 1,065,204 1,123,451 1,176,546 1,199,523

【准看護師数の推移】

2012(平成24)年 2014(平成26)年 2016(平成28)年 2018(平成30)年 2020(令和2)年 2022(令和4)年
男女計 357,777 340,153 323,111 304,479 284,589 254,329
男性 23,148 22,877 22,140 21,777 20,726 18,808
女性 334,629 317,276 300,971 282,702 263,863 235,521

参照:厚生労働省「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」

看護師と准看護師の試験を受けるための要件は?

続いては、看護師の試験を受けるための要件、准看護師の試験を受けるために満たすべき要件を説明します。

看護師の国家試験を受けるための要件は?

看護師の国家試験を受けるためには、高校卒業以上の学歴を有していて、「看護学系学部のある大学」「3年生の看護学科のある短大」「3~4年生の看護学校や養成所」にて、3年以上、102単位3000時間以上の教育を受ける必要があります。

ただし、准看護師を経て看護師になる場合は、以下の3つのルートのうちいずれかを辿ることになります。

①准看護師としての3年以上の実務経験を経て、全日制で2年間学ぶ
②准看護師としての3年以上の実務経験を経て、定時制で3年間学ぶ
③准看護師としての7年以上の実務経験を経て、通信制で2年間学ぶ

あるいは、働き始めて2年未満かつ高校卒業以上の学歴を有しているなら、「看護学系学部のある大学」「3年生の看護学科のある短大」「3~4年生の看護学校や養成所」で3年以上学んだほうが、必要な期間としては短いです。とはいえ、「進級のための学費を稼ぐ必要がある」などの事情がある場合もあるので、一人ひとりにとってもっとも最適なルートを選ぶといいでしょう。

参照:公益社団法人日本看護協会「准看護師が看護師資格を取得するには?」

准看護師の試験を受けるための要件は?

准看護師の試験を受けるためには、最終学歴が中学卒業以上で、「准看護師養成所」において、2年以上、1890時間以上の教育を受けている必要があります。

看護師教育、准看護師教育における基本的考え方の違いとは?

ここからは、「要求水準」「業務の進め方」について掘り下げていきます。厚生労働省は、看護師教育の基本的考え方、准看護師教育の基本的考え方をそれぞれ以下のように定めています。

看護師 准看護師
1.人間を身体的・精神的・社会的に統合された存在として幅広く理解する能力を養う

2.対象を中心とした看護を提供するために、看護師としての人間関係を形成するコミュニケーション能力を養う

3.看護師としての責務を自覚し、対象の立場に立った倫理に基づく看護を実践する基礎的能力を養う

4.科学的根拠に基づいた看護の実践に必要な臨床判断をおこなうための基礎的能力を養う

5.健康の保持・増進、疾病の予防及び健康の回復に関わる看護を、健康の状態やその変化に応じて実践する基礎的能力を養う

6.保健・医療・福祉システムにおける自らの役割および他職種の役割を理解して、多職種と連携・協働しながら多様な場で生活する人々へ看護を提供する基礎的能力を養う

7.専門職業人として、最新知識・技術を自ら学び続け、看護の質の向上を図る基礎的能力を養う

1.人間を身体的・精神的・社会的側面から把握して、対象者を生活する人として理解する基礎的能力を養う

2.医師、歯科医師、または看護師の指示のもとに、療養上の世話や診療の補助を、対象者の安楽を配慮して、安全に実施することができる能力を養う

3.疾病をもった人とその家族にいたるまでのさまざまな考え方や人格を尊重して、倫理に基づいた看護が実践できる基礎的能力を養う

4.保健・医療・福祉チームにおける各職種の役割を理解して、准看護師としての役割を果たす基礎的能力を養う

5.看護実践における自らの課題に取り組み、継続的に自らの能力を維持・向上する基礎的能力を養う

両者の違いとしてもっとも顕著であるものが、看護師に「科学的根拠に基づいて看護を実践する能力」が求められる一方、准看護師には、「医師・歯科医師・看護師の指示のもと、療養上の世話や診療の補助を実施する能力」が求められるということです。つまり、准看護師は、看護師同様、看護を提供することが仕事であるものの、自らの判断で業務をおこなうことはできないということになります。

参照:厚生労働省「看護師等養成所の運営に関する指導ガイドライン」p.28およびp.32より一部抜粋

看護師、准看護師に求められる実践能力と卒業時の到達目標における違いとは?

厚生労働省は、「看護師等要請書の運営に関する指導ガイドライン」において、看護師と准看護師それぞれに求められる実践能力と学校卒業時の到達目標を以下のように定めています。

看護師 准看護師
根拠に基づき、看護を計画的に実践する能力 看護師の立案した看護計画をもとに看護を実践する能力
アセスメント 情報収集
・健康状態のアセスメントに必要な客観的・主観的情報を系統的に収集する
・情報を整理して、分析・解釈・統合して、看護課題の優先順位を判断する
対象者を理解するために必要な情報を収集する
計画
・根拠に基づき対象者の状況に応じた看護を計画する
・看護計画の立案にあたって、対象者を含むチームメンバーと連携・協働する必要性を理解する
立案された看護計画について理解する
実施
・計画に基づき看護を実施する
・対象者の状態に合わせて、安全・安楽・自立/自律に留意しながら看護を実施する
・看護援助技術を対象者の状態に合わせて実施する
・対象者の状態が変化して、指示の範囲外である場合には、医師、歯科医師または看護師に指示を求める
・実施した看護と対象者の反応を報告して、記録する
評価
・実施した看護の結果を評価して、必要な報告をおこない、記録に残す
・評価に基づいて計画の修正をおこなう
実施した看護の結果について、評価された内容や修正された計画を理解する

両者のもっとも大きな違いはなにかというと、准看護師には、アセスメントや看護計画の立案が求められていないということです。

参照:厚生労働省「看護師等要請書の運営に関する指導ガイドライン」p.54、p.60より一部抜粋

准看護師にできないことは?

ここまでを要約すると、准看護師が業務上できないことは主に下記の4点ということになります。

看護業務を自ら判断できない

看護師や准看護師に指示を出せない

看護計画を立案できない

管理職へ昇進できない

4点目の「管理職への昇進」に関しては、看護師にも准看護師にも指示を出せない以上、必然的にできないということになります。

また、訪問看護に従事する場合にはもう1つ大きな違いがあります。それはなにかというと、

オンコールに対応できない

ということです。准看護師はオンコール対応が認められていないため、24時間体制でオンコール対応をおこなっている訪問看護ステーションなどでは、肩身が狭く感じられるかもしれません。ちなみに、24時間体制でオンコールに対応できるのは、原則として看護師または保健師に限られています。

上記5店に関しては、「看護師にできて准看護師にはできないこと」ということになりますが、それ以外の業務内容的にはほとんど大きな違いはありません。

看護師と准看護師の給与の違いは?

「令和5年賃金構造基本統計調査」(企業規模計10人以上)によると、准看護師と看護師の給料の平均額の違いは以下の通りです。

看護師 准看護師
決まって支給する現金給与額 35万2,100円 28万6,800円
年間賞与その他特別給与額 85万6,500円 62万9,500円

上記金額をもとに、「決まって支給する現金支給額×12カ月+年間賞与その他特別給与額」を算出すると、看護師の平均年収は508万1,700円、准看護師の平均年収は407万1,100円ということになります。差額にして約100万円。看護師の給与水準のほうが遥かに高いということになります。

参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

※職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)閲覧用EXCEL内参照

看護師と准看護師の施設別の割合の違いは?

看護師と准看護師の割合に関しては、施設によって大きな違いがあります。厚生労働省が公表している「令和2年衛生行政報告例就業医療関係者概況」によると、就業場所別にみた看護師と准看護師の実人員数の違いは以下の通りです。

看護師 准看護師
病院 883,715人 101,628人
診療所 169,343人 92,389人
助産所 267人 68人
訪問看護ステーション 62,157人 5,347人
介護保険施設等 100,701人 70,477人
社会福祉施設 22,021人 10,555人
保健所 1,543人 43人
都道府県 2,099人 39人
市区町村 7,544人 903人
事業所 5,176人 1,063人
看護師学校養成所または研究機関 17,519人 46人
その他 8,826人 2,031人

参照:厚生労働省「令和2年衛生行政報告例就業医療関係者概況」

上記の表からわかることとしては、准看護師数のみをみれば、病院や診療所勤務が圧倒的に多いですが、看護師と数の比較においては、介護保険施設等に勤務する准看護師数がもっとも割合が高いということになります。つまり、先に述べた「業務を自ら判断する」「看護計画を立案する」などを求められることが少ないと考えられます。

反対に、学校などをのぞき、看護業務をメインとする職場のなかで准看護師の割合がもっとも低いのは訪問看護ステーションです。これはなぜかというと、訪問看護ステーションで働く看護師は、基本的に利用者宅をひとりで訪問して看護を提供するため、業務を自ら判断することも看護計画を立案することも不可欠だからです。

看護師と准看護師に求められる要件が異なる理由は?

看護師と准看護師には、なぜ求められる要件などの違いがあるかというと、そもそも准看護師は、戦後の医療従事者不足を解消するために一時的に設けられた資格であったためです。そのため、准看護師制度の廃止は長きにわたって検討されています。現状では、廃止に向けての具体的なスケジュールなどは決まっていませんが、将来的に廃止になる可能性を考えると、今のところ准看護師として働いている場合、早い段階で看護師の資格を取得することを検討してもいいかもしれません。

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