「夜勤が続くと太る」「夜勤がある限り肌荒れの悩みから解放されることはない」という声はとても多いです。なぜ、夜間に働くと、太ったり肌荒れしたりする傾向にあるのでしょうか? また、そうならないように予防することは可能なのでしょうか? 詳しく解説していきます。
夜勤が続くと太ったり肌が荒れたりしがちなのはなぜ?
夜勤が続くと太ったり肌が荒れたりしがちな理由としては、主に以下の4つが挙げられます。
① ストレスが溜まるから
② 22時から翌2時までの時間に食べると脂肪がつきやすいから
③「手軽に食べられるもの」はカロリーが高いものが多いから
④ 疲労が原因で身体が甘いものを欲しているから
それぞれ詳しくみていきましょう。
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ストレスが溜まるから
まず考えられるのは、「眠たいのに起きていないといけない」「疲れているのに休めない」「翌日休みでも疲れていて遊ぶ気になれない」などの理由からストレスが溜まることです。ストレスが溜まると自律神経が乱れ、胃痛や便秘、肩こりなどさまざまな症状が現れます。便秘になると、肌が乾燥したり吹き出物ができたりしやすくなりますし、代謝が落ちるとそのぶん太りやすくなります。また、ストレス解消のためにドカ食いしてしまうタイプなら、輪をかけて太りやすくなりますし、消化にも悪いため肌も荒れてしまいます
22時から翌2時までの時間に食べると脂肪がつきやすいから
夜勤の時間帯は医療機関によって異なりますが、2交代制の場合は16時半~9時、3交代制の場合は、準夜勤が16時~24時半、夜勤が24時半~8時半など と定められていることが多いです。2交代制の場合も3交代制の場合も、途中、休憩をはさむことになりますが、休憩時間には、体力回復や体力温存のために食べ物を口にするのが基本です。これが、太りやすい原因の2つめです。「食べてもそのあと動くから日勤の場合と条件は同じでは?」と思うかもしれません。しかし、22時から翌2時までの時間帯に食べ物を口にした場合、それ以外の時間に食べ物を口にした場合と比べて太りやすいことが科学的に証明されているのです。
この時間帯には、「BMAL1(ビーマルワン)」というタンパク質が分泌されやすい時間帯であることがわかっていますが、このタンパク質には脂肪を溜め込む働きがあるため、なるべくこの時間帯を避けて食事したほうが太りにくいということになるのです。
参照:労働者健康安全機構「ちょっとした食事のはなし」遅い夕食がなぜ太りやすいのか
「手軽に食べられるもの」はカロリーが高いものが多いから
日勤の場合、医療機関があるエリアによっては、昼休憩に近所のカフェにランチに出るなどすることもあるかもしれません。しかし、夜勤の場合、医師が不在であることが基本であるため、患者の急変時などにはまずは自分たちで対応しなくてはならないことからも、悠長に食事できるということはなく、コンビニなどで買っておいたものをサッと食べるほうが効率がよいと考えられます。では、空き時間にサッと食べられるものとは何かというと、おにぎりやパンなどの炭水化物やコンビニスイーツなど、炭水化物率が高く、そのぶんカロリーも高くなる可能性が高いでしょう。
疲労が原因で身体が甘いものを欲しているから
いつもなら寝ている時間に起きて働くと、頭も身体も疲れて当然です。多くの人は、疲労が蓄積してくると甘いものをほっします。普段、スイーツはほとんど食べないという人でも、砂糖が入ったコーヒーなどが飲みたくなることもあるでしょう。脳を働かせるためにはブドウ糖が不可欠なので、 必要最低限の糖分を摂取することは大切なことですが、必要以上に摂取すると中性脂肪が増え、皮脂の分泌も増加して毛穴が詰まりやすくなる ため注意が必要です。
また、砂糖は麻薬と同等に依存性があるため 、意識的にセーブすることなく摂取し続けていると砂糖断ちが難しくなり、摂取を辞めようとするとストレスを感じてドカ食いに走ってしまう……などの悪循環に陥る可能性もあります。
夜勤を続けながら体重増加や肌荒れを防ぐ方法
続いては、夜勤をきちんとこなしながら、体重増加や肌荒れを防ぐ方法をみていきます。
仮眠をしっかり取る
夜勤においては、しっかり仮眠を取ることができるよう長めの休憩時間が設けられていますが、「うまく寝付けないから仮眠は取らずにダラダラ過ごしている」「救急隊が来る可能性があるから寝ずに起きている 」という人も多いです。しかし、人間の身体には約24時間周期のリズムである概日リズム(サーカディアンリズム)が備わっているため、夜間に睡眠をとらないと、身体的不調をきたしやすくなります。さらにその結果として、代謝が落ちて太ったり、肌が荒れたりしてしまうのです。
とはいえもちろん、夜勤中なので7時間も8時間も眠るわけにはいきませんが、しっかりと仮眠をとるだけでも、概日リズムは乱れにくくなるのです。では、「しっかり」とはどの程度の時間かというと、理想は2時間とされています。なぜかというと、レム睡眠とノンレム睡眠からなる睡眠サイクルは約90分~120分 であるため、入眠までに多少時間がかかることを考えると、だいたい2時間後くらいに目覚ましをセットしておけば、ちょうど覚醒しているタイミングに当たりやすく、無理なく目覚めやすいためです。
もちろん、急患が運ばれてきた場合など、2時間しっかり休むことができない場合もありますが、それでも、少しでもいいので身体や脳を休めることで、概日リズムが乱れにくくなることは覚えておきましょう。
参照:公益社団法人日本看護協会「夜勤中の仮眠を取りましょう~夜勤とうまくつきあうために」
夜勤前、夜勤中、夜勤明けの食事内容を見直す
夜勤の日の食事内容は、働く時間が日勤時とは異なることを念頭に置いたうえで決めることが大切です。
まず、夜勤前の食事は、休憩時間までしっかり働けるよう、日勤時における朝食のようなメニューが適しています。肌のためにビタミンやミネラルもきちんとしながら、エネルギー源となる炭水化物やタンパク質をしっかりと補給することも大切。食欲がない場合も、途中でばててしまわないよう、サンドイッチやおにぎりなど軽く食べられそうなものをお腹に入れておくといいでしょう。
夜勤の休憩時間に食事を摂る場合は、眠気や疲労感につながる炭水化物は控えめにして、ヨーグルトや果物、グリーンスムージーなどで空腹を満たすのがおすすめです。また、休憩時間には仮眠をとることが望ましいので、胃もたれして眠れないということがないよう、消化の良いものを選ぶことも大事です。
夜勤明けは、食事を摂らずに就寝すれば胃腸に負担がかかりませんが、お腹が空いて眠れないという場合は、サラダやフルーツなど軽めのもので空腹を満たしましょう。
上記の通り、基本的には夜勤中と夜勤明けは消化にいいものを中心に、量は控えめにしたほうがいいので、食べることが好きな人は「これでは我慢できない!」と思うかもしれません。しかし、毎日この食事にするのが理想というわけではなく、日勤の日やお休みの日は食事を楽しんでも問題ないので、メリハリをつけることでストレスを溜めないことが大切です。
ストレス発散を心がける
夜勤のストレスが原因でドカ食いして太ったり肌が荒れたりするのを防ぐために、ストレスを発散させることを心がけることも大切です。何をすればストレスを発散できるかは一人ひとり異なるので、カラオケやランニング、ガーデニング、お菓子作りなど、やっていて楽しいことを見つけるといいでしょう。
ただし、夜勤明けのドカ食いでストレスを発散させると、体重増加や肌荒れの呪縛から逃れられなくなるので、上記に説明した「仮眠をとること」「食事内容を見直すこと」を守りつつできることを考えてみてください。
ダイエットや美容にいいおやつをロッカーヤカバンに常備しておくこともおすすめ
食事の量や内容を制限するのが苦手な人は、好きなものを好きなだけ食べられないことがストレスになり、我慢しようとすればするほど反動で大食いしてしまう可能性もあります。そうなるのを防ぐために、ダイエットや美容にいいとされるおやつをロッカーやカバンに常備しておき、何か食べたくなったときにはそれを口にするのもおすすめです。ダイエットおやつの定番であるナッツや、豊富な食物繊維が腸内環境を整えてくれる干し芋は特におすすめ。甘いものが辞められないなら、カカオ70%以上のチョコレートや、保存料・砂糖不使用のドライフルーツを摂取することで欲望を満たすのも◎! もしくは、カフェラテやチャイなどに、白砂糖より体にいいハチミツなどの甘味料をプラスしていただくことでも心が満たされますよ。
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この記事は、2024年7月時点の情報を元に作成しています。