看護師が働く職場は、先輩・後輩の上下関係がはっきりしていることが多 いといわれています。そんななかで、自分より目上の先輩看護師に嫌われると仕事しにくくなるものです。そこで今回は、看護師が、怖い先輩ともうまくやっていくために気を付けるべきことを解説していきます。
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看護師にはなぜ怖い先輩が多いの?
まず、後輩から「怖い」と恐れられる看護師が多い理由としては以下が考えられます。
・後輩を厳しく育てなければならないから
・何度も同じことを教えている余裕はないから
・患者の生死に関わるため、ミスが許されないから
・医療職は上下関係がはっきりしがちだから
・もともと性格がきつい
詳しくみていきましょう。
後輩を厳しく育てなければならないから
看護師は、後輩が入職したら教育係としての役目も果たすのが基本です。教える側、教えられる側の性格によって接し方に違いはあっても、「厳しく育てなければならない」ということに違いはありません。場合によっては、後輩を叱らなければならないこともあります。そのため、人によっては、「この先輩はすぐ怒るから怖い」と感じてしまうかもしれません。
何度も同じことを教えている余裕はないから
多くの医療現場は、だらだらと仕事する余裕などありません。そのため、2度や3度ならまだしも、何度教えても覚えない後輩がいると、「いい加減にして!」と言いたくもなるでしょう。難易度が高いことを要求されて、一生懸命やってもうまくできないということであれば、先輩も辛抱強く付き合ってくれるかもしれませんが、「教えてもらったのにメモを取っていなかった」などが原因でできない場合は怒られて当然です。
患者の生死に関わるため、ミスが許されないから
看護師の仕事は患者の生死に関わることがあります。そのため、常に気を張って、ヒヤリハットを防ぐ必要があります。そのことを頭では理解していても、「そこまで気をつけなくても平気だろう」と気を抜いた結果、先輩に見られていてこっぴどく叱られるということもあり得ます。
医療職は上下関係がはっきりし勝ちだから
冒頭でも述べた通り、看護師が働く職場は、先輩・後輩の上下関係がはっきりしていることが多いです。そのため、生意気な態度だと思われると嫌われて冷たく当たられることもあるでしょう。また、出身の学校による派閥などができやすいことから、職場内の人間関係が悪くなり、気に入らない相手に対しては当たりがきつくなる人もいるようです。
もともと性格がきつい
看護師である以前に、そもそもの性格がきついというパターンもあります。イライラを言葉や態度に出したり、人に当たったりする人が上司や先輩である場合、部下や後輩は働きにくさを覚えるでしょう。また、本人には悪気はないものの、表情や言葉遣いから「怖い」と思われてしまいがちというケースもあるでしょう。
看護師が、怖い先輩とうまくやっていくコツは?
続いては本題の、「看護師が、怖い先輩とうまくやっていくコツ」をみていきます。
・看護のスキルをあげる
・質問スキルをあげる
・メンタルを強化する
・衝突しないために相手を避ける
詳しくみていきましょう。
看護のスキルをあげる
まず大切なのは、怖い先輩から怒られることのないよう、看護のスキルをあげることです。そのためには以下が有効です。
教えてもらったことは逐一メモをとる
教えてもらったことをすぐに忘れてしまい、何度も同じことを言わせていては、先輩が怒って当然です。一度言われたことは二度言わせずに済むよう、教えてもらったことはその場でメモする習慣をつけましょう。
うまくできないことは繰り返し練習する
教えてもらっても、スキル不足で先輩と同じようにはできないということは多々あるでしょう。その場合、先輩に何度も注意されないよう、空き時間などに繰り返し練習することが大切です。
質問スキルをあげる
先輩に怒られないよう、やる気を見せるためにも、適宜質問することが理想です。ただし、時と場所をわきまえずに質問していたら却って先輩をイラつかせます。先輩の行動を良く観察して、余裕がありそうなときにまとめて質問するようにしましょう。
また、うまくできないことを繰り返して練習して自信がついてきた暁には、先輩に余裕がありそうなときに、練習の成果を確認してもらうといいでしょう。「確認してほしい」とお願いすることで、「この子はやる気があるな」と思ってもらえるというメリットもあります。
メンタルを強化する
メンタルが弱くて、怖い先輩に怒られるたびに凹んでいるなら、メンタルを強化することを考えましょう。そのためには以下が有効です。
叱られて凹んだ気持ちを翌日に引きずらないよう心がける
厳しく指導されて落ち込んだ気持ちを、終業後や翌日まで引きずることはよくありません。ミスをした場合などにきちんと反省して、もう二度と同じミスをしないと心に誓うことはもちろん大切ですが、くよくよした気持ちのままだときちんと睡眠をとることもままならず、そうなると翌日の業務に響くため、負のスパイラルに陥ってしまいます。そうならないよう、しっかり反省した後は気持ちを切り替えることがとても大切です。仕事をがんばったあとは、おいしいものを食べてよく眠り、翌日の業務に備えることを大事にしたいものです。
転職のシミュレーションをしてみる
今すぐ転職活動をする気はないとしても、転職のシミュレーションをしてみて、「意外と簡単に転職ってできるんだな」ということがわかると、同時に、いつでも職場を辞められることを頭で理解できるため、「逃げ場所がない」という意識が薄れて、怖い先輩をはじめとするマイナス要素がどうでもよくなります。
熱中・没頭できる趣味を見つける
職場と家の往復のみで気分転換する時間が皆無だと、四六時中、「先輩が怖い」「仕事が大変だ」というネガティブな気持ちでいっぱいになりがちです。しかし、オンオフをすぱっと切り替えてプライベートの時間は楽しむようにすると、仕事で辛いことがあっても、「明日は休みで一日中好きなことに没頭できるからがんばれる!」と考えられるようになります。
趣味の種類は何でも構いません。漫画アプリで漫画を読むことだっていいのです。怖い先輩に悩んでいる人におすすめは、新人ナースが成長していくさまを描いた漫画です。うまく看護できずに泣いてばかりだった主人公の姿に感化されて、「私もやってやるぞ!」と思えるでしょう。
なお、「看護師 成長 漫画」などのキーワードで検索すれば何十種類とヒットするので、気になるものを片っ端から読んでみてはいかがでしょうか ?
また、医療モノではなくとも、不運な境遇やいじめに負けず運命に立ち向かい続けた主人公がのし上がっていく漫画などを読むと、スカッと気が晴れると同時に、自分も現実世界でのし上がっていくぞ! という気になりやすいので、試しに何冊か読んでみてもいいかもしれません。
衝突しないために相手を避ける
職場内の人間関係が悪く、後輩に辛く当たる先輩がいる場合は、その先輩となるべく関わらないようにするのが一番です。関わることでメンタルヘルスを正常に保てなくなると、最悪、仕事を辞めなくてはならなくなることも。全員が信頼できる仲間であるというのは理想ですが、現実問題、なかなかそうはいかないので、怖い先輩、苦手な人などがいる環境でも、自分のメンタルを良好に保つ術を身に着けることは、生きていくうえではとても大切なことです。
また、相手を避けるために教育担当者を変えてもらいたい場合は、信頼できる上司に相談するといいでしょう。場合によっては、「変更は難しい」と結論付けられることもあるかもしれませんが、自分の気持ちを知ってもらっただけでも少しは楽になりますし、どうすればうまくやっていけるかのアドバイスをもらえる場合もあるでしょう。
他の先輩の指導に従った結果、怒られた場合はどうすればいい?
ある程度の人数がいる病院で起こりがちなのが、「先輩によって指導内容が違って困る」という問題です。この場合、怖い先輩への対応のみを考えるのでは問題が解決しません。
では、どうすればいいかというと、まずはそれぞれの先輩がどうしてそのような指導をおこなったのかを確認することです。先輩によって指導内容が異なる理由としては、「患者一人ひとりの状態に合った看護を考えている」「先輩自身の経験から、よりスムーズにいく方法を実践している」などが考えられます。つまり、どちらかが間違っているのではなく、どちらも、自分なりの方法を教えようとしている可能性が高いといえるでしょう。
それを踏まえたうえで、「勉強不足でわからないので教えていただきたいのですが、××する理由は、○○という認識であっていますか?」などと質問して、前向きに知識を吸収しようとしている姿勢を見せると、先輩からもイヤな顔はされにくいでしょう。
また、「昨日、△△先輩から××と指導していただいたのですが、その点は問題なくできているか確認していただけますか?」など、他の先輩からどんな指導を受けているのかをさりげなく伝えるのもいいでしょう。そうすると、その先輩の考えが他の先輩の考えと違った場合、後輩が混乱しにくいよう指導してもらえるでしょう。
先輩がすべて正しいとは限らない
怖い先輩とうまくやっていくためにも、先輩の言うことをよく聞いて、教えてもらったことを覚えていくことは大切です。ただし、常に先輩が100%正しいとは限らないので注意が必要です。当たり前ですが、先輩も人間なので間違うことはあります。たとえば、「患者のためにもこうすべき」と医療従事者側が思っていても、患者本人はそれを望んでいないことがあります。また、患者が本当はどうしてほしいと思っているのかを、先輩から教えを受けている新人がいち早く気づくこともあり得ます。そのような場合、新人は、自分が気づいたことをスピーディーに報告することが大切です。また、「患者にとって何がベストな選択であるのか」を常に一番に考え、患者のために行動することを大切にする姿勢を保っていれば、ちょっとやそっと怒られたくらいでは動じなくなるので、きっと今以上に仕事しやすくなるはずですよ。
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この記事は、2024年9月時点の情報を元に作成しています。