カルテ操作が属人化されない 使いやすいカルテを探していました
電子カルテの導入前に、どのような課題や要望をお持ちでしたか?
もともと自作の電子カルテを開業当初から使っていたので、自分しかカルテを触れない状態が問題でした。他のスタッフも閲覧でき、情報共有しやすい環境を作りたかったです。そして、カルテのセキュリティーを保つにはより高度なスキルも必要になってきて、カルテの整備にかける時間も多くなる点から、メンテナンスの手間などがなくセキュリティーが堅牢なクラウド型電子カルテへの移行を検討し始めました。

CLIUS導入のきっかけを教えてください。
ORCAとの連動型であることがまずひとつのポイントです。これまで自作の電子カルテと紙カルテを併用し、レセコンはオンプレORCAを使用していました。
今後はクラウドORCAにする予定で動いていたため、これまでの患者データがスムーズに移行できるORCA連動型のカルテを探しておりました。
その条件でカルテを調べていて、CLIUSを検討し始めました。
余談ですが、CLIUSと私との出会いは実は数年前に遡ります。CLIUSの開発プロジェクトがスタートしたころ、CLIUSのスタッフの方が、実地医家の現状や意見のヒアリング等に来られました。何度かお話をさせてもらい、後にCLIUSとして上市されているのを知りました。CLIUSを拝見すると、開発当時の課題が少しずつ実現されてることが分かったんです。
圧倒的にシンプルで、カスタマイズしやすい点が魅力でした
CLIUSのどんな点に魅力を感じましたか?
Mac歴30年のMac Freakの私としては、デザイン性が高く、Macのような洗練された画面とシンプルな操作性が大きな魅力でした。セット登録や、オーダー入力に必要なボタン等も無駄のない設計で良いと思います。なぜシンプルなカルテが良いのかというと、連携面を強化でき、必要な機能だけ追加できるからです。
電子カルテは、先生の診療スタイルや専門によって使い勝手が大きく異なります。
例えば同じ内科でも、消化器内科なら画像を細かくデータベース化する機能が重要ですが、糖尿病の専門なら、血糖値や血圧が見やすくグラフ化されることが大事です。
そういった意見を全てまとめた電子カルテを作ると、自分の診療科目では使わない機能が多すぎて、操作にストレスがかかります。
シンプルな電子カルテをベースとし、それぞれのアプリケーションと連携すれば自由にカスタマイズでき、圧倒的に使いやすくなります。当院では、データベースソフトウェア「Claris FileMaker」で患者の検査データを管理、解析、医用画像ビューアシステムの「OsiriX(オザイリクス)」やデータファイリングシステムの「RS_Base」とCLIUSとのID連携をしたりと、柔軟なカスタマイズをしながら、今までのデータも活用しつつ運用しています。
CLIUSの料金面はいかがですか?
月額費用が安いと思います。導入費用等も、検討しやすい価格であることはとても大切ですよね。過去に、大きな専業メーカーさんが高額でカルテを提供していたこともあるので、ベンチャー企業であるDonutsさんがリーズナブルな価格で運営している点は好印象です。
株式会社Donutsは医療業界で歴史が浅いですが、信用面の不安はありませんでしたか?
レセコンにしても電子カルテにしても、クリニックでは長く使う前提で導入しているので、たしかに突然「やっぱり電子カルテ事業を辞めました」と言われるのが一番困ります。そういう意味では、医療ではない他のジャンルで、IT企業としてしっかり経営されているバックグラウンドが分かっていたので安心できました。特別「医療業界の中でどういう立ち位置か」ということにこだわらず、会社全体のビジネスを捉えていたので大きな不安はなかったです。