オンライン診療の基礎知識 メーカー担当者に聞くメリット・デメリット、選定のポイント

令和2年(2020年)度診療報酬改定での規制緩和や、新型コロナウイルス拡大を踏まえた時限的措置として初診が解禁されるなど、オンライン診療は広がりを見せつつあり、実際に運用を開始するクリニックも増えてきました。

本記事ではオンライン診療の基本的な説明と、オンライン診療システムを提供する4社にお話を聞き、そのメリットやデメリット、システムを選定する上でのポイントなどをご紹介します。

ご協力をいただいたのは、疾患管理システム「YaDoc」とオンライン診療システム「YaDoc Quick」を手がける株式会社インテグリティ・ヘルスケアの玉木悠さん、「オンライン診療ポケットドクター」のご担当者さん、「HeSeL Online Care」提供の株式会社HeSeL 崔迥植さん、そして、「CARADA オンライン診療」を提供する株式会社カラダメディカの菅原誠太郎さん。

オンライン診療システム導入を検討する際には、ぜひご参考ください。

オンライン診療とは? 必要なシステムを解説

オンライン診療とは、パソコンやスマートフォンといった情報通信機器を活用して、リアルタイムで診察・処方を行う診療方法です。

オンライン診療を行うには
・オンライン診療システム(アプリケーションなど)
・パソコンやスマートフォンなどの情報通信機器
(一般的に、カメラやマイク付きのものが推奨)
・インターネット環境
が必要となります。

オンライン診療では、主にビデオ通話機能を使って診察を行います。基本的な流れは、以下の通りです。

1.患者さんがWebにてオンライン診療を予約。(予約方法は医療機関や導入システムによって異なります)
2.予約時間になったら、患者さん・クリニック共にパソコンやスマホを利用してビデオチャットへ接続。
3.ビデオチャットにて、オンライン診療開始。医師と患者さん双方の本人確認を実施。
4.オンライン診療後、クリニック側で処方箋の取り扱いや決済処理等を行う。

オンライン診療をめぐる最新動向

原則としてオンライン診療による初診は認められていないものの、2020年4月10日、新型コロナウイルス感染拡大にともない、オンライン診療での初診が時限的に認められることに。対象となる疾患も、医師自身の責任の下で診断や処方が可能であると判断した範囲にまで広げられました。この措置は新型コロナウイルスの感染が収束するまでの間、有効とされており、2020年8月にはこの特例措置をさらに3か月延長することが厚生労働省の検討会で決定しました。

参考:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて

そもそもオンライン診療に関しては、2020年度の診療報酬改訂で次のような見直しが行われるなど、実質的な規制緩和が進んでいました。

[オンライン診療料の要件の見直し]

①オンライン診療を行う前の対面診療期間が6カ月から3カ月に

これまでオンライン診療を行うには、事前に対面での診療を6カ月続けなくてはなりませんが、その対面診療期間が短縮されました。

②緊急時は概ね30分以内に対面診療が可能な体制を整備する、という施設基準が撤廃

オンライン診療参入の大きなハードルとなっていた、いわゆる"30分ルール"が撤廃されました。

③オンライン診療料の対象疾患に、慢性頭痛患者等が追加

これまでの対象疾患であった糖尿病や高血圧症に加えて、慢性頭痛や一部の在宅注射を行う患者も加わるなど、依然として慢性疾患患者の再診が中心でありながらもその裾野は広がりました。

参考:厚生労働省「令和2年度診療報酬改定の概要

このほか、オンライン在宅管理料等の見直しや在宅患者へのオンライン服薬指導料が新設されるなど、在宅医療を補完する形で、徐々にオンライン診療を取り巻く環境の整備が進みつつあり、今後オンライン診療はより広く普及していくとも期待されています。

オンライン診療のメリット・デメリット

ここからはオンライン診療のメリット・デメリット、システム選定のポイントを、各メーカー担当者の方にうかがっていきます。

Q. オンライン診療システム導入のメリットを教えてください

「YaDoc」
 玉木さん
医療を必要とする患者に対して、医療へのアクセシビリティ(アクセスの容易性)を確保し、最適な医療を得られる機会を増やすことにつながります。くわえて患者が治療に能動的に参画することが、治療の効果の最大化につながると考えられます。

ほかにもCOVID-19の脅威下では、院内感染リスクの軽減につながり、集患減、収益減の回避の一助となりえます。

また、柔軟な医療体制は平時に社会実装されているからこそ、さまざまな非常事態に機能しうることを考えると、今回の経験はインフルエンザ等の感染症等、平時の医療制度に活かせる可能性があるはずです。
「ポケットドクター」
 担当者
オンライン診療システムを導入するメリットとしては、通院が困難な方の治療継続につながるということが挙げられます。在宅のままで診療を受けられるので、治療中断を抑止する効果が期待できます。

また、オンライン診療の対象疾患は保険適応の関係上、高血圧症や糖尿病、脂質異常症といった慢性疾患の患者様であることが多いです。そのため、定期的な通院が必要な患者様にとっても利便性が高く、治療継続率の向上を見込めます。

参考:厚生労働省「オンライン診療に関するアンケート(医師向け)集計結果

「HeSeL Online Care」
 崔さん
アプリのインストールなどが不要で、端末さえあれば、場所を選ばずに質の良い診察が可能というのがオンライン診療のメリットだと考えます。

また通院の負担が大きい患者さんは自宅から受診ができますし、多忙な患者さんも隙間時間での受診ができるので、治療継続率を向上させることもできます。
「CARADA オンライン診療」
 菅原さん
オンライン診療は患者さんにとって通院の手間や感染症のリスクの低減などメリットが多く、患者さんが診療をより受けやすく、継続するための手段の1つであると考えています。また、ウィズコロナ・アフターコロナの医療機関は患者数が減少しており効率の良い経営を迫られます。その効率化の1つの手段として、オンライン診療などのITがあると思っています。

ただ、医療において対面が原則であることは変わりなく、診療体制の1つの選択肢としてオンライン診療があると思います。そのため、診療全てがオンラインになるのではなく、対面とうまく組み合わせて、診療の質のみならず、患者さんの利便性という意味でも“最適な医療を提供するための1つの手段”になっていくのではないでしょうか。

Q. オンライン診療システム導入の課題点・デメリットを教えてください

「YaDoc」
 玉木さん

オンライン診療システムの導入には、アプリのインストールや初期設定にいくつものステップが患者さん側にも必要であって、導入後の活用が進まないというケースも見られました。こうした点は、8月にリリースした「YaDoc Quick」であれば解消しうると考えています。

全体の課題としては、まずオンライン診療の対象となる疾患について。

“オンライン診療が可能な疾患”は厚生労働省によって指定されており、現在も見直しが進みながら拡充されつつあります。しかし、現在は対象外ながらオンライン診療が有用と指摘されている疾患も多いです。

臨床行為をホワイトケース(適合すべき事例)で定めるのではなく、実施を禁じるブラックケース(禁止すべき事例)を示すことで、臨床医の責任のもとに裁量を持たせる――つまり、オンライン診療についても、通常の医療行為と近い制度にすることが望ましいと言われています。

また、対面診療からオンライン診療に移行した際の報酬差が大きいことも課題です。報酬差が少ないニコチン依存症管理料を一つの事例とし、他疾患にも同水準の報酬差を適応することで、オンライン診療自体の普及を図ることが求められています。
「ポケットドクター」
 担当者
アプリやパソコンを使う関係上、どうしてもご高齢の方には操作が難しい、といった課題があると思います。

また、オンライン診療を導入している医療機関でもシステムの利用方法を詳しく説明されているところもあれば、簡易的な説明にとどまるところもあり、その運用はさまざまです。こうした中で、アプリを導入するだけで簡単に利用できるシステムの実現を目指す必要があります。
「HeSeL Online Care」
 崔さん
HeSeL Online Careは、医療IT先進国である韓国のBIC5大学病院(1500床~3500床)や海外への導入が進んでおります。病院内のシステムと連携を組み、一体化された施設オリジナルシステムの構築が可能です。そのため、クラウド化されている他社製品に比べると、導入費用や連動費用がかかります。

構築後の稼働率はとても高く、当社の豊富な医療システムの企画・開発ノウハウにより滞りのない信頼できる診察環境を担保できます。ユーザー様には、スマホからインターネットへアクセスしメールの確認ができる方であれば、簡単に使えるようユーザーフレンドリーにも気を配ったUIになっています。
「CARADA オンライン診療」
菅原さん
ITリテラシーが高い人ばかりではないため、高齢の方には利用が難しい場合もあります。実際に患者層で多いのは高齢の方なので、高齢者の方向けの運用、UI/UX改善を今後取り組んでいく必要があると思います。

Q. オンライン診療システムの選び方:オンライン診療システムの選定で見るべきポイントとは?

「YaDoc」
 玉木さん
次のような観点を重視すると良いでしょう。

・予約から調剤、服薬指導までを一気通貫で行えるか?
・現在使っている電子カルテと連携できるか?
速やかに導入できるかを重視するのはもちろんですが、導入しただけで終わらずに活用する必要があります。実際に運用した際に、集患、収益、そして患者さんへの医療提供が滞りなく行われるかを検討することが大切です。

・ビデオ通話システムの質
ビデオ通話システムの質は、オンライン診療の有用性を左右する指標のひとつです。

・決済方法や利用端末での選択肢の多さ
一口にオンライン診療と言っても、医療機関や患者さんによって、希望する決済方法や利用する端末は異なります。決済方法ひとつをとっても、クレジットカード決済のほか、窓口支払いや銀行振り込みといった選択肢があれば、その分患者さんの間口は広がります。また、オンライン診療にあたり、利用可能な端末や機種の幅も重要な観点のひとつです。

・初期費用・月額費用
各社異なる料金体系となっているので、定額支払い/従量課金など、各医療機関で最も望ましい形を検討しておくとよいでしょう。
「ポケットドクター」担当者
医療機関だけでなく、患者様にもご活用いただくシステムですので、患者様にとっても使いやすい画面になっているかは重要です。
「HeSeL Online Care」
 崔さん
医療施設の業務フローをよく理解しているシステム仕様になっているかは確認する必要があります。また、EMR等との連携経験が豊富であるかも確認しておくといいでしょう。システムの拡張性が担保できないと、結果的に使用率の低下につながってしまいます。
「CARADA オンライン診療」
菅原さん
オンライン診療は新しい診療スタイルなので、現場の医師もシステムの使い方とともにどのような患者さんにするべきかわからない場合があります。システムを導入したものの使わないでいる、というクリニックさんもあります。

当社としては、システム提供もありますがオンライン診療自体の普及に寄与したいと考えており、アフターサポートを充実させています。

具体的には、クリニックの先生にシステムの使い方の説明とともに、どのような場面で使うべきか相談させていただいています。このようにしっかりとアフターサポートをしてくれ、実運用までコミットしてくれる会社が良いと思います。

【メーカー担当者が解説】「YaDoc」「YaDoc Quick」「オンライン診療ポケットドクター」「HeSeL Online Care」「CARADA オンライン診療」それぞれの特徴

オンライン診療システムの具体的なサービスの特徴を、各担当者に解説してもらいます。


YaDoc|YaDoc Quick:アプリインストール不要で高性能なビデオ通話を実現

掲載されている画像・情報は、2017年12月末時点の開発中のものです。仕様等が変更になっている場合がありますので、予めご了承ください。

Q. 「YaDoc」「YaDoc Quick」のポイントを3つ教えてください

「YaDoc」
・初期費用0円、月額利用料3万円(税別)

・全国約2500の医療機関に導入され、多くの電子カルテメーカーや、Apple「ヘルスケア」と連携

・疾患に応じた個別項目による症状モニタリングや、ガイドラインに沿った問診が可能

■「YaDoc Quick」
・初期費用0円、月額利用料2万円(税別)。「YaDoc」を利用する医療機関は月額無料。年間セットプラン(1年20万円、2年35万円、3年50万円)もあり

・アプリのインストール不要かつ高性能なビデオ通話システムを採用した、簡単、すぐに始められるオンライン診療システム

・予約、診療、決済、服薬指導まで、オンライン診療における一連の流れをシンプルな操作で利用可能

■「YaDoc」

玉木さん
主に慢性疾患で通院する患者さんに向けて、オンラインでのモニタリング、問診、診察を組み合わせることで通院の離脱を防ぎ、継続的な治療につなげたいとお考えの医師にオススメです。慢性疾患を持つ患者さんの日常の状態変化を継続的に捉えたり、患者さんの主訴を数値化し客観的に把握するなどして療養指導につなげられるよう、ご活用いただければと思います。

ほかにも、SSLによる通信暗号化とID・パスワードによる2要素認証を採用しているので、セキュリティの担保されたシステムを使いたいとお考えのクリニックや、利用中の電子カルテと連携したオンライン診療をしたい医院にもオススメです。

■「YaDoc Quick」

玉木さん
COVID-19の脅威下でも、「院内感染リスクをできるだけ回避したい」「安全な医療提供・受療環境を整備しつつ集患をしたい」と考えていて、なおかつ面倒なアプリインストールやアカウント登録の必要なく、速やかにオンライン診療を始めたいクリニックにはぜひご利用いただきたいです。

また、家族や薬剤師を含めた三者通話で、より精度の高いオンライン診療を実施したいとのお考えや、予約・診療・決済・服薬指導までをひとつのWEBサービスで完結させたいと考えている医師にもオススメです。

Q. 利用者からはどのような意見・感想がありますか?

玉木さん
「YaDoc」については、「ビデオ通話の会話だけでなく、事前問診や、日常のバイタル記録などで患者さんの状態を診察前にしっかり把握できる」といった医師の声のほか、患者さんからは「自宅で受診できるので、通院の移動にかかる負担が少なくなるのが便利」「問診で自分の状態を先生に伝えやすいのも安心感がある」との声をいただいております。

「YaDoc Quick」でも、医師からは次のような声をいただいています。

「専用のアプリやソフトを導入する必要がないので使い始めやすい」
「ホームページとメールで予約が完結するので、患者さんへの説明がしやすい」

患者さんからも「診察時間になったら予約メールからビデオ通話に接続するだけで良いので、使いやすい」と、好評をいただきました。

「YaDoc」「YaDoc Quick」の機能(一部抜粋)

参考として、以下に「YaDoc」「YaDoc Quick」の機能を掲載。内容や詳細については、「YaDoc」「YaDoc Quick」公式サイトよりお問い合わせください。

■「YaDoc」

機能備考
オンライン予約オンライン診療の予約枠は1人あたり15分といった完全予約方式や、1時間で4人までといった待合室方式など、診療スタイルにあわせて設定可能です
オンライン問診一般問診のほか、特定問診(COPD(CATTM/mMRC)など)もでき、各疾患のガイドラインに沿った回答結果をスコア表示。疾患に応じたスコアのガイド機能も搭載しています
健康データの管理・閲覧患者さんの、体重、血圧、脈拍、呼吸数、SpO2、HbA1c、体温、血糖値、歩数、消費カロリー、水分摂取量、飲酒量 / 喫煙本数、写真記録などのデータを管理、閲覧できます
ビデオ通話予約時刻を目安に、医師からビデオ通話を開始します
クレジットカード決済原則的に次回来院時での支払いを想定していますが、クレジットカード決済を行う場合は、外部サービス(例:STORES等)と連携することで可能となります
処方箋の郵送各医療機関にて対応
アプリインストール必要

■「YaDoc Quick」

機能備考
オンライン予約YaDoc Quick利用申し込み後すぐに発行される予約受付フォームのURLを医療機関のホームページなどに設置し、そこから患者さんの予約を受け付けます
ビデオ通話高性能なビデオ通話システムを採用。医師、患者さん、薬剤師などの3者間通話も可能です
クレジットカード決済クレジットカード決済(別途、決済サービス「Stripe」への申込が必要)のほか、銀行振込や次回来院時の支払い等、多様な支払いが選択可能です
処方箋の郵送各医療機関にて対応。なお、オンライン服薬指導が行えます。
アプリインストール不要

オンライン診療ポケットドクター:充実した予約管理で複数の医師や診療科にも対応

Q. 「オンライン診療ポケットドクター」のポイントを3つ教えてください

・予約管理が充実しており、複数の医師や複数診療科で利用される医療機関におすすめです

・遠隔指示機能で映像や静止画の上に赤ペンを描いたり、指差しマークを表示させたりすることで、患者様に映してほしい部分の指示や、症状の説明を的確に行えます

・ポケットドクターと連携している場合は、バイタルデータの共有機能で患者が血圧計や体組成計、体温計などのヘルスケア機器から取得したバイタルデータを閲覧できます

Q. 料金を教えてください

担当者
現在、オプティムとMRTでは新型コロナウイルス「COVID-19 」(コビッド・ナインティーン)の感染拡大に伴う対策支援を行っており、2020年2月28日(金)~ 2020年9月6日(日)までの間、無償提供をいたしております。

なお、ご利用いただく端末・電源供給・ネットワークなどはお客様ご自身の負担で用意いただきます。

「オンライン診療ポケットドクター」の機能(一部抜粋)

参考として、以下に「オンライン診療ポケットドクター」の機能を掲載。内容や詳細については、「オンライン診療ポケットドクター」公式サイトからお問い合わせください。

機能備考
オンライン予約患者様の予約状況や決済状況、薬・処方箋の配送状況等を一目で管理できます、また、予約を受け付ける日時を登録し、予約枠の管理なども可能です。
オンライン問診簡単に症状を記載いただける機能をご用意しております。
健康データの管理・閲覧ポケットドクターと連携している場合、血圧計や体組成計、体温計などのヘルスケア機器から取得した患者様のバイタルデータを閲覧できます。
ビデオ通話クリアな音声+映像で、患者様の顔色や患部の状況を見ながら診療することが可能です。また、PCからでもビデオ通話をご利用いただけるようになりました。
クレジットカード決済5ブランドに対応。金額を入力するだけで、患者様へ簡単に請求できます。また、PDF化した明細書や領収書を添付することで、 メールで患者様に送付されます

※本記事の情報は、2020年8月31日時点のものです。


HeSeL Online Care:海外の大学病院でも稼働中の信頼性の高いシステム

・クリニック規模は初期費用0円、2020年12月末までは月額料金も0円で導入。大学病院規模の場合、院内システムとの連携やご予算を含めて応相談

・患者予約(データがあればアップロード、問診票記入)、医師確認、オンライン診療、医師所見・処方箋アップロード

・すぐに利用が可能です

Q. 「HeSeL Online Care」のポイントを3つ教えてください

崔さん
医師登録後、すぐ使えるオンライン診療システムです。ご要望に応じ、OCS(レセプト電算システム)等の院内システムと連携し、院内診察と変わらない環境を担保します。東南アジア等の海外大学病院でも絶賛稼働中の信頼性の高いシステムで、試用期間もございます。

Q. 料金を教えてください

崔さん
クリニック規模は、初期費用は0円です。月額費用はクリニックであれば、3万円(税別)となります。大学病院規模は、院内システムとの連携やDICOM Web Viewerの希望有無を踏まえて応相談。

「HeSeL Online Care」の機能(一部抜粋)

参考として、以下に「HeSeL Online Care」の機能を掲載。内容や詳細については、「HeSeL Online Care」公式サイトからお問い合わせください。

機能備考
オンライン予約基本搭載
オンライン問診基本搭載(オプション:内容を施設規定内容にてカスタマイズ)
健康データの管理・閲覧基本搭載
ビデオ通話基本搭載(米国医療分野シェア率No.1メーカーと連携)
クレジットカード決済施設使用中のシステムと連携
処方箋施設よりブラウザへアップロード
検査画像や診療記録を受診者と共有しながらの診察が可能基本搭載
EMRやOCS連動オプション(院内全てのシステムとインターフェース可能)
DICOM Web Viewer連動オプション(PACS Viewerが設置されていないPCでもDICOM画像の閲覧が可能)
サーバーの設置場所クリニック規模は、クラウド化。病院規模は、院内設置可。

※本記事の情報は、2020年8月31日時点のものです。


CARADA オンライン診療:シンプルなシステムと充実のサポート体制で始めやすい

Q. 「CARADA オンライン診療」のポイントを3つ教えてください

・充実したアフターフォロー体制。最初の1カ月は、全国の拠点に在籍する担当者が積極的にフォロー

・どなたでも使えるシンプルな操作性。医療・ヘルスケアサービスの運営実績を活かし、直感的に操作できるシンプルなシステムを実現

・医療システムとのシームレスな連携。エムティーアイグループが運営する電子カルテ・薬歴システムなどの医療システムとの連携を予定

Q. 料金を教えてください

菅原さん
通常は1回のオンライン診療・相談につきシステム利用料をいただいていますが、現在は新型コロナウイルスの感染防止対策の一環として無償提供中です。(無償提供期間は新型コロナウイルス感染症の状況によって変更になる場合があります)

Q. 利用者からはどのような意見・感想がありますか?

菅原さん
オンライン診療は今までにない診療スタイルなので、開始の閾値が高いですが当社システムはシンプルに作っています。そのため、医師からは「いざやってみると、思ったより簡単にできた」というご意見をいただいております。

また、患者さんからは
・とてもスムーズに診察から処方箋までもらえた
・(アプリがないため登録する必要がなく)Webサイトへアクセスするだけで、何ら設定せず無事に診察出来て嬉しい
といったお声もいただいております。

オンライン診療というのは“診療の新しい形”ですから、患者さんも最初は違和感や抵抗があるのは事実です。しかしいざ使ってもらうと利便性を感じてもらえて、「クリニックに行く必要がない」「待ち時間がない」などの、今までの受診ではなかった体験を提供できています。

「CARADA オンライン診療」の機能(一部抜粋)

参考として、以下に「CARADA オンライン診療」の機能を掲載。内容や詳細については、「CARADA オンライン診療」公式サイトよりお問い合わせください。

機能備考
オンライン予約カレンダーから予約できます。診療前の医療施設・患者さん双方へのアラートによって診療忘れを防止します。
ビデオ通話医師側からビデオ通話を開始でき、患者さんの顔を見ながらオンライン診療を行えます。
クレジットカード決済診療費を入力すると、患者さんが予め登録しているクレジットカードへ自動で請求し、決済を行います。
[対応ブランド]VISA・Mastercard・JCB
処方箋の郵送宅配業者が最短で当日中に貴院へ集荷へ伺い、患者さんへ配送いたします。
オンライン問診現在、開発中で8月にリリース予定となっております。
健康データの管理・閲覧今後、グループ会社のエムティーアイが運営する健康管理アプリ『CARADA』などと連携し、患者のバイタルデータなどと連携していきたいと考えています。

また、エムティーアイには『ルナルナ』という女性の健康情報サービスがあり、アプリに記録した生理日や基礎体温などのデータを患者さんの同意のもと、医師へと見える化するシステム「ルナルナ メディコ」を産婦人科へ提供しております。

産婦人科に特化したオンライン診療サービス『ルナルナ オンライン診療』では、既に医療機関が「ルナルナ メディコ」を導入している場合は、患者が『ルナルナ』にて記録した月経周期や基礎体温などの情報を患者の同意のもと、閲覧しながらの診察が可能です。

※本記事の情報は、2020年8月31日時点のものです。

その他クリニック向けオンライン診療システムを紹介

ここからは「CLIUS クリニック開業マガジン」編集部が調べたクリニック向けのオンライン診療システムをピックアップしていくつかご紹介します。オンライン診療システム選定の際には、ご参考にしてください。

なお、以下の情報は各サービスの公式HPなどの情報を元に掲載しております。詳しい内容等につきましては、各メーカーに直接お問い合わせください。
(文責:「CLIUS クリニック開業マガジン」編集部)


curon

初期費用・月額利用料が無料で始められるオンライン診療システム(決済手数料のみ別途負担)。本アプリ提供の株式会社MICIN(マイシン)は、オンライン診療等の医療機関・薬局向けアプリケーション事業のほか、医療データをAIなどで解析・活用するデータソリューション事業、医薬品の臨床開発向けデジタルソリューション事業を手がけている。導入実績は、2020年6月時点で4,000件以上。

[メーカー]
株式会社MICIN(マイシン)

[料金]
初期費用・月額固定費:0円

[主な機能]
「カレンダーにて予約」
「問診」
「ビデオ通話・診察」
「決済」
「配送」

[公式HP]
https://curon.co/


CLINICS オンライン診療

「予約、事前問診、ビデオチャットでの診察、決済、薬・処方せんの配送をワンストップで完結できる」とうたっているオンライン診療システム。 2020年1月の富士経済調べでは導入実績No.1となっている。

[メーカー]
株式会社メドレー

[料金]
月額:1万円(税別)
別途初期費用・オプションあり

[主な機能]
「予約管理」
「スケジュール管理」
「メモ機能」
「診療メニュー管理」
「オンライン問診」
「ビデオチャット機能」
「オンライン診療」
「オンライン決済」

[公式HP]
https://clinics-cloud.com/online/


リモートドクター

長年培った電子カルテ・医療クラウドサービス等の豊富な開発実績を誇る同社が提供するオンライン診療システム。「安価で質の高いオンライン診療/服薬指導サービスの導入・運用・サポートの支援」をうたっている。

[メーカー]
株式会社アイソル

[料金]
要問い合わせ

[主な機能]
「日時予約」
「スマホ診療」
「決済」
「薬・処方せんの配送」
「医療相談」

[公式HP]
https://remodoc.net/


CLIUS(クリアス)

クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)の基本機能に含まれている機能、オンライン診療システム。患者は、オンライン診療のためのアプリーダウンロード不要。キャッシュレス決済により、会計までカバー。

[メーカー]
株式会社Donuts

[料金]
0円(CLIUSの基本月額料金でオンライン診療機能を利用可能)

▶︎【無料】「1分でわかるクラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)」をダウンロードする

[主な機能]
「日時予約」
「スマホ診療」
「決済」

[公式HP]
https://clius.jp/

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

玉木悠

取材協力 株式会社インテグリティ・ヘルスケア オンライン診療事業部グループ長 | 玉木悠

これまでに、国立大学病院にてEHR、PHRの研究開発や地域への展開等に従事。収集、共有された医療情報の臨床における活用方法として遠隔医療システムの研究開発にも携わる。2020年4月よりインテグリティ・ヘルスケアに入社。オンライン診療システムの普及、販売促進を担当。


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「ポケットドクター」担当者

取材協力 株式会社オプティム/MRT株式会社 | 「ポケットドクター」担当者

IoTプラットフォームサービスのマーケットリーダーである株式会社オプティムと、医療情報のプラットフォームを提供するMRT株式会社が手がける遠隔診療サービス。オンライン診療における診療予約から決済までの一連の流れを,スマートフォン・タブレット上で実現できる「オンライン診療ポケットドクター」と,医師への相談時間を予約し全国にいる各専門医に遠隔で健康相談を行える「健康相談ポケットドクター」の二つのサービスを提供している。


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崔 迥植(CHOI HYUNGSIK)

取材協力 株式会社HeSeL 代表取締役CEO | 崔 迥植(CHOI HYUNGSIK)

放射線科専門医・M.D., Ph.D・医学大学大学院非常勤教授
遠隔読影センター HeSeLクリニック  院長
2005年~2015年 株式会社PACSPLUS 代表取締役
1994年~2000年 株式会社インフィニットヘルスケア創業 代表取締役

遠隔読影センターを運営している読影医師団により開発されたオンライン遠隔読影システムをご紹介します。


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菅原 誠太郎

取材協力 株式会社カラダメディカ 代表取締役 | 菅原 誠太郎

現役の救命救急医師として従事する傍ら、ビジネススクールで病院経営を学び、現在は代表取締役として(株)カラダメディカにてオンライン診療の事業を推進している。
医師、患者双方にメリットのある仕組みとしてオンライン診療を広め、今後は診療の選択肢のひとつとして定着するよう、医療施設へのサポートやサービスの改善を図っている。


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執筆 CLIUS(クリアス )

クラウド型電子カルテCLIUS(クリアス)を2018年より提供。
機器連携、検体検査連携はクラウド型電子カルテでトップクラス。最小限のコスト(初期費用0円〜)で効率的なカルテ運用・診療の実現を目指している。


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