診療予約システムの選定方法

「予約はネットでできますか」と患者さんに聞かれることはありませんか? 診療所、病院もネットで予約をする時代になってきています。クリニックに「診療予約システム」の導入を考えている医師・クリニック院長は少なくないでしょう。
しかし、現在「診療予約システム」と称しているものは実に多種多様です。「クリニックでも使えますよ」とうたった「予約システム」まで入れれば選択肢は膨大な数になります。
では、クリニックに導入する「診療予約システム」はどのように選択すればいいのでしょうか?

目次
  1. 「順番制」「時間制」の2つがある
  2. システム構成による違い
  3. 「診療予約システム」の価格の違い
  4. 「電子カルテ」「レセコン」との連携
  5. まとめ

「順番制」「時間制」の2つがある

「予約システム」には大きく分けて「順番制」「時間制」の2つがあります。

「順番制」というのは、早い者順に予約を受け付けるものです。いってみれば、銀行などで行っている受付番号制みたいなシステムです。「何番の方」というふうに早く予約受付を行った順に診療を受けられるわけです。

「時間制」は、「○月△日の□時○分に予約」といったふうに日時を指定して予約を行うシステムです。

「順番制」の予約管理システムは、診察時間が短い診療科目に向いています。例えば一人の患者さんの診察時間が10分といった場合には、日時指定を行うと、それまでに診察の順番が来てしまった、といったことがあり得ます。

ですから、診察時間が比較的短い診療科目のクリニックの場合には、「順番制」の予約システムにして「はい、次の患者さん」といったようにした方が向いています。この「順番制」の予約システムでは、その順番の患者さんがいなかった場合には飛ばすといった機能を実装しています※。

一方の「時間制」はこの逆で、診察時間が比較的長めにかかる診療科目のクリニックに向いています。例えば、患者さん一人に20分ぐらいといったクリニックの場合には1時間に3人の予約まで、と設定して、患者さんに予約可能な枠を提示し、好きな日時を埋めてもらうわけです。

ですので、「診療予約システム」はどれも同じに見えるかもしれませんが、まず医師・クリニック院長がどちらが自分のクリニックに向いているのかを選択することになります。

※システムごとに実装機能は違いますのでご注意ください。

システム構成による違い

どのようなシステム構成で「予約/予約管理」を実現するのかによって違いがあります。大きく分けると以下の2つが代表的なものです。

  1. 予約システム専用機をクリニックに導入するもの(ネット環境必須)
  2. クリニックにはネットに接続できるパソコンがあればいい

1では「予約・予約管理」システムを動かす専用機器とモニターが1セットになっています。タッチパネル式モニターを使用することができるシステムもあります。このようなシステムではモニター上のボタンを押して操作でき、分かりやすく利便性も高いです。

最近では2のタイプが主流で、ネット接続できるパソコンがあれば「予約/予約管理」が実現できるシステムがほとんどです。

「予約/予約管理」システムの本体はクラウドサーバー上にあり、クリニックのパソコンでそこに接続して予約管理を行います。

1でも2でも、患者さん側はスマホ、タブレット、パソコンから予約システムに接続し、予約を入れます。ただ、2の場合には、患者さんのスマホに専用のアプリをダウンロードし、これを使って予約するというものや、スマホについているブラウザーでできるもの、があります。

「診療予約システム」の価格の違い

「診療予約システム」は多種多様な分、価格もさまざまで言葉は悪いですがピンキリといってもいい状態となっています。

上記の1の場合には専用機が入るぶん高価になり、数十万円ぐらいから要相談、といった値段になります。

問題は2の方です。ネットに接続し、その「予約・予約管理システム」のアカウントを作ればスグに利用可能、といったシステムもありますが、その簡便さゆえか、これが本当に価格がまちまちです。

多くの場合「初期費用」と「月額利用料」で料金設定されています※が、安価なものですと「お試しは0円」、基本プランで「月額4,980円」といったものもあります。高価なものですと100万円を超えます。

ですので、価格は確かに重要な選択基準ですが、それよりも自分のクリニックに合ったものなのかをまず考え、その後で「その対価が適正かどうか」を判断するのがお薦めです。

※初期費用は「0円」というシステムもあります。

「電子カルテ」「レセコン」との連携

さらに選択ポイントは、自分のクリニックで使っている「電子カルテ」「レセコン」と連携できるかです。

この連携が可能であれば、患者さんから予約が入ったら、「電子カルテ」上、あるいは「レセコン」上で「○○さんだ。なるほど前回来院したのは□月△日で、投薬は○○○だったか」といったことが確認できて大変に便利です。

「診療予約システム」と銘打たれたものでも、「予約/予約管理」機能に特化しており、デフォルトでは「電子カルテ」「レセコン」との連携ができないものがあります。

また、連携できるとしても特別なつなぎ込み、そのための費用が別途発生することがあります。そのため、もし「電子カルテ」「レセコン」との連携が必須と考えるのであれば、それが可能かどうかを確認してください。

まとめ

「診療予約システム」の選定基準は上記のようになりますが、「診療予約システム」は本当に多種多様です。一番のポイントは医師・クリニック院長の考えていることが実現できるのか、自分のクリニックのワークフローにハマるのかです。

しかし、残念ながらこればかりは実際にそのシステムを操作してみて確認するしかありません。ですので、自分のクリニックで導入したい「診療予約システム」があったら、まずベンダーに連絡を取って、実際に触ってみることをお薦めします。

その際には、できること・できないことを十分に聞き、その上で自分のクリニックに適したものなのかどうかを判断してください。

時間制の予約システムだからこそ、広がる患者サービス!

特徴

1.感染症対策にもつながる「時間制予約」を採用 2.インターネット予約、24時間電話予約に対応。幅広い年齢層の患者さんに対応しております。 3.タッチパネル操作も可能な画面構成 4.レセコンや電子カルテ、次回予約システム、Web問診等の様々なシステムとの連携が可能 5.月間1,800万PVの医療機関検索サイト「病院なび」との連携が可能

対応言語

日本語

提供システム

時間帯予約型システム

予約・受付機能

バーコード受付 事前問診 QRコード付き番号表

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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