これからのクリニックのホームページに必須の要素とは?

スマートフォンが普及し、誰でもどこでもインターネットに接続して情報にアクセスできるようになったため、クリニックのホームページは集患の要です。患者さんもネットで医療機関を探しますから、クリニックのホームページが集患に適した作りになっていなければなりません。では、集患に適した作りとはどのようなものでしょうか?

目次
  1. 検索エンジンに評価される作りを心掛ける!
    1. 「E-A-T」をアピールすること
    2. スマホで見せたいように表示されること
    3. Core Web Vitals(コア・ウェブ・バイタル)に対応すること
      1. LCP(Largest Contentful Paint)⇒ 2.5秒未満で「良好」
      2. FID(First Input Delay)⇒ 100ミリ秒未満で「良好」
      3. CLS(Cumulative Layout Shift)⇒ スコア0.1未満で「良好」
  2. SNSの利用も押さえる!
    1. SNSアカウントを作る前に!毎日更新できますか?
    2. 「炎上」というリスクがある!
  3. まとめ

検索エンジンに評価される作りを心掛ける!

最も重要なのは検索されたときに上位に表示されることです。イヤな話ですが、検索されたときに最初のページに表示されなければほとんど見てはもらえません。せっかく作ったホームページも見てもらえなければ、この世にないも同然です。

ですから、まず検索エンジン、具体的にはGoogle検索の上位に表示されるように作る必要があります。

Google検索で上位に表示されるために重要となるポイントは以下です。

「E-A-T」をアピールすること

Googleは大前提としてE-A-Tを重視すると表明しています。これは「Expertise(専門性)」「Authoritativeness (権威性)」「Trustworthiness (信頼性)」の頭文字を取ったものです。専門性が高く、権威があり、信頼できるサイトを検索する人にとって価値が高いものと判断し、上位に表示するようにしているのです。

2016年には『WELQ』という医療系サイトが、医学的根拠のない記事を掲載しているとして問題になり、その後Googleの検索エンジンのアルゴリズムに大幅な変更が加えられるという事件がありました。

クリニックのホームページですので、医学的な信頼性は高いと判断されるでしょうが、専門性・権威性についてライバル医院よりも秀でた部分があるのであれば、ぜひそれを積極的にアピールするようにしましょう。

例えば、「肩書」「クリニックが備えている医療機器・設備」「診療歴」などです。

スマホで見せたいように表示されること

よくあるのはクリニックのホームページがPCで見られるからと安心してしまうことです。年配の医師にありがちですが、スマホやタブレットなど携帯端末でクリニックのホームページがどのように見えるかを確認していないことは問題です。

例えば、サイドバーに重要な情報が記載されていた場合、スマホでは「わざわざサイドバーを表示させないと見えない」ということが往々にしてあります。これでは、重要情報が閲覧者にすぐには見てもらえません。

スマホなど携帯端末に対応したサイトのデザインを「レスポンシブWebデザイン」と呼びます。これからクリニックのホームページを制作するのであれば、確実にレスポンシブ対応を行ってください。また、すでにホームページがある場合にはレスポンシブ対応に改修が必要になります。

PCよりもスマホによる閲覧数の方がはるかに多いことを忘れないでください。

Core Web Vitals(コア・ウェブ・バイタル)に対応すること

Googleは、2021年より検索の際に新しい基準「Core Web Vitals」を導入することをすでに発表しています。Core Web Vitalsは、次の3つの指標で構成されています。

LCP(Largest Contentful Paint)⇒ 2.5秒未満で「良好」

「最大コンテンツの描画」と訳されます。「コンテンツを描画するのにどのくらいの時間がかかるのか」を意味します。

FID(First Input Delay)⇒ 100ミリ秒未満で「良好」

「初回入力遅延」と訳されています。クリックやタップなど、ユーザーがそのサイトで最初のアクションを起こしてから反応が返ってくるまでの時間(ミリ秒)を示す指標です。

CLS(Cumulative Layout Shift)⇒ スコア0.1未満で「良好」

「累積レイアウト変更」と訳されています。ユーザーが意図しないレイアウト変更が起こっていないかを示す指標です。レイアウトのずれが発生するほど悪い評価になります。

この3つの指標は、ユーザーによい経験をもたらす――すなわち使いやすいサイトであるかどうかをGoogleが判断するために導入される指標です。

例えば、ユーザーが広告をタップしやすいようにとわざとレイアウトが動くサイトを見かけないでしょうか。そのようなサイトは「CLS」に引っ掛かり、評価が下がるというわけです。

↑これはあるサイトのCore Web Vitalsの対応状況。「不良判定」はありませんが、「LCP」で「改修が必要」と判定されるページが残っています。

Googleは例によってこの新しい指標がどの程度検索に影響するのかを明らかにしてはいませんが、Core Web Vitalsのせいで検索順位が下がるようなことがあっては困ります。ですので、新しいアルゴリズムが導入されるまでにCore Web Vitalsへの対応は必ず済ませておく必要があります。

SNSの利用も押さえる!

ホームページを制作する場合にはSNSとの連携も視野に入れます。例えば、ホームページ側でblogを書くなら、投稿の更新情報をクリニックの公式Twitterアカウントで自動投稿することが可能です。また、クリニックのホームページにTwitterのアカウントを記載し、フォロワーを増やすことも行いましょう。TwitterなどのSNSには「拡散力」が期待できます。フォロワーがフォロワーを呼びますし、シェア機能が認知度の向上に大きな力となります。

SNSアカウントを作る前に!毎日更新できますか?

ただし、Twitter、LINE(ライン)、Instagram(インスタグラム)といったSNSをクリニックのアカウントで開始する場合には以下の2点に注意してください。

  1. 更新頻度
  2. 書き込む内容

まず「更新頻度」です。もし毎日更新が難しいのであれば利用は再考しましょう。これらSNSの書き込みは基本的に「流れていくもの」です。SNSでは秒単位で情報が流れていきます。その激流の中、週に一度の更新では誰もフォローはしてくれません。毎日更新できないのであれば、激流の中に沈んでしまうだけです。

基本的な考え方は「ホームページはストック、SNSはフロー」です。揺るぎない基盤の情報発信元としてホームページがあり、SNSは流れていく情報の方を担当します。

また、ホームページにblogを設けるという方法もありますが、これも頻繁に更新できないのであればお薦めできません。例えば、院長のblogがあっても、最終更新日が1年前だったら閲覧者はどのような印象を受けるでしょうか?

前述のようにblogの更新情報をTwitterのアカウントへ飛ばすという手もあるのですが、こちらもblogをきちんと更新できるのが前提です。ですので、SNSは大変に有効な広報手段ではありますが、更新頻度に自信がないならすぐに手を出すのはお薦めできません。

「炎上」というリスクがある!

SNSでは書き込む内容に十分注意してください。もし炎上などということになったら、クリニックの評判はあっという間に悪くなってしまいます。ネット上では思いもかけない反応をする人がいます。絡まれたり、粘着されたりといったリスクが常にあります。安易な気持ちでSNSを始めるのはやめましょう。

まとめ

クリニックのホームページはあるのが当然です。今や集患のメインはネット上にあると言っても過言ではありません。ですが、あるだけではだめで、検索順位が上位になるように作り込まなければなりません。そのためには検索エンジンなどへの理解、技術力が要ります。クリニックのホームページを制作する際にはプロへの発注をお薦めします。

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クリニック開業ナビ

執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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