クリニックの「看板」も集患を左右する大切な要素。例えば、ひと目見ただけではクリニックだと分かりにくいものでは、患者さんを呼ぶことは難しいでしょう。では、クリニックの看板ならではの特徴や注意すべき点としてどんなことが挙げられるのでしょうか? 『看板デザイン相談所』を運営する株式会社JINの斉藤高広代表に伺いました。
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クリニックの看板ならではの特徴は?
――飲食店や商店などの一般的な看板とクリニックの看板とではどのような点が異なりますか?
クリニックの看板は一般的な商店とは異なり、言葉の表現上、医療法上規制の対象となるため注意が必要です。厚生労働省が公開している広告ガイドラインを遵守した内容でないといけません。これが通常の看板との大きな違いです。
参考記事:医療機関における広告ガイドラインで気を付けるべきこと2020年
――医療広告ガイドラインを遵守した上でデザインを考える際に考慮すべきことは何でしょうか?
看板のデザインや演出上の表現に関しては、どのような系統のデザインであっても「信頼感」が軸にあることが大切です。例えば、デザインのレイアウトが雑であったり、文字間隔や行間などが乱れていたりすると、それだけで印象が悪くなります。クリニックの場合は特にこうした部分に注意すべきでしょう。
統一感を意識したデザインにすること
――これから開業する医師がクリニックの看板を発注する際、どのような点に気を付けるといいでしょうか?
看板は「クリニックの顔」となりますので、まずはブランディングを意識することが重要です。ブランディングとは、洗練されているイメージ、お子さまにも親しまれるイメージなど、患者さまに「どのような印象を持たれたいか」をイメージするところから考えるといいでしょう。
――まずはどのようなクリニックにしたいかという考えが大事なのですね。
その上で、ロゴデザイン、カラーリング(ブランドカラー)やキャラクターの有無、書体選びなどを行うといいですね。その際は「統一感」を意識しましょう。例えば、看板の色使いや書体を、院長先生の性別・年齢・地域性・診療内容・診察のスタイルと同じ方向性にすることなどです。
バランスの良いデザインが視認性アップにつながる
――クリニックの看板でよくある「間違った例」を教えてください。
内装と看板(外見)がマッチしていないことです。この場合は見た人が違和感が覚えてしまうため、先ほどもお話ししたように、統一感を考えてデザインを作ることが重要です。また、視認性を高めようと看板を大きくし過ぎてしまうことも多く見られます。しかし、視認性を高めるために必要なのは看板自体の大きさよりも、品の良いデザインです。看板の中に記載する内容がバランス良く、きれいに配置されているだけで視認性は高まります。こうした点に注意してクリニックの看板のデザインを考えるといいでしょう。
――ありがとうございました。
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クリニックの看板は、飲食店や商店などの一般的な看板と異なり、「医療広告ガイドライン」を遵守しないといけないのが大きな違いです。また、看板のデザインは、看板から受ける印象ばかりを意識せず、院長先生や診察方針などとギャップが大きくないようにすることも大事なようです。看板を発注する場合は、ぜひこうした点に注意したいですね。もし、どうすればいいのか分からない場合は、今回協力いただいた「看板デザイン相談所」のように、その分野に特化した業者に相談することも大事。開業の際は一考してみてはいかがでしょうか?
取材協力:看板デザイン相談所
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この記事は、2021年4月時点の情報を元に作成しています。