クリニックが奥さんの内助の功で救われる話

クリニックを開業した医師は、医療と経営の両面で仕事をしなければなりません。奥さんに手伝ってもらえると、医師・クリニック院長の負担はずいぶん軽減されるとのこと。実際には、奥さんのサポートがあるとどのような点で助かるのでしょうか。
『いっぽいっぽの会(医ッ歩一歩の会)』横山実代代表に具体的な例を交えたお話を伺いました。

すでに15年の歴史がある『いっぽいっぽの会(医ッ歩一歩の会)』では院長夫人同士のつながりを広げるべく、情報交換、勉強会などの活動を行っています。また、横山代表自身も院長夫人でいらっしゃいます。

目次
  1. クレーム対応には奥さんの助力が効果絶大!
  2. スタッフ対応でも奥さんの力は大きい

クレーム対応には奥さんの助力が効果絶大!

――横山代表は「できれば院長の奥さまもクリニックの経営に関わるべき」と推奨していらっしゃいます。経営といってもお金のことばかりではありません。奥さんの支援で医師・クリニック院長の負担が軽減される実例をぜひ教えてください。

横山代表 例えば「クレーム対応」があります。クリニックで不手際があると、苦情をおっしゃる方もいらっしゃいます。もちろん先生が対応するのがベストですし、先生にしか対応できないというケースもあります。

しかし、その方が怒って帰ってしまったということも少なくありません。また「必ず連絡してください」と伝言を残される方もいらっしゃいます。こういうときには、なにより迅速な対応が大切です。「放置された」と思われると、火に油を注ぐことになりかねません。

ただ、患者さんが待っていらっしゃるので、先生は診療を放り投げてクレーム対応に専念することはできません。

――診察時間中に医師が中座するのは難しいですね。

横山代表 クリニックのスタッフもやはり自分の仕事がありますので、すぐにクレームに対応することが難しいのです。奥さんがクレーム対応を引き受けることができれば、とてもクリニックのためになります。

――なるほど。スタッフより先生の奥さんが対応した方が、先方からしても真摯な態度と思えるかもしれません。

横山代表 うちの医院の例で恐縮ですが、クレーム対応には必ず私が出るようにしています。やはり、素早く対応することが求められるからです。早くその方と連絡を取ってよくお話を聞かなければなりませんので。

――奥さんにそのように対応してもらえると、医師・クリニック院長もずいぶん助かるでしょう。

横山代表 クレームについては誠意を持って対応しませんと、今はSNSがある時代ですからクリニックの悪評が広まってしまいます。たとえ法的に誤った行為を取っていなくても、誠実に対応することが大事です。また、奥さまが弁護士さんや保険会社さんなど、交友関係を広く持っておくとクリニックの役に立つと思います。

スタッフ対応でも奥さんの力は大きい

――他にも奥さんの力を借りた方がよい点はありますか?

横山代表 先生の中にはスタッフと話すのが苦手という人もいらっしゃるでしょう。例えば叱るのが苦手、嫌な話をスタッフにするのはどうも……などです。でも、どうしても誰かが伝えなくてはなりません。そのような場合は、奥さんが行うことになるのではないでしょうか。

『いっぽいっぽの会(医ッ歩一歩の会)』でも、「仕方なく経営に関わっている」という奥さまがほとんどなのですが(笑)、やはり先生の足りない部分を自分が補うという気持ちで行っていらっしゃいます。

――人間関係については奥さんのサポートを受けた方がいいかもしれませんね。

横山代表 言い方は悪いですが、やはり医師は先生、先生とちやほやされて育っているので、ネガティブなところを見せたくないという人が多いのかもしれません。ですので、先生が気持ち良く仕事ができるようにするために奥さまの出番になるわけです。

――しかし、それはクリニックのためになりますよね。

横山代表 そう思います。人間関係の緩衝材的な役割ですね。また、奥さまは人を雇用するときには面接に立ち会った方がいいと思います。

――それはなぜですか?

横山代表 先生に任せておくと15分くらいですぐに「採用」とか言いがちです(笑)。

――そうかもしれませんね(笑)。

横山代表 長く働いてもらえる人を探しているわけですから、そんな短い時間で判断するのはおかしいです。年収が400万円の人を雇うとして、10年間働いていただくとしたら4,000万円の出費です。例えが悪いかもしれませんが、そのような高額の買い物をする時に15分で決めたりするでしょうか? じっくり時間をかけて悩んで決めるでしょう?

――なるほど。

横山代表 ですから、面接には立ち会って人を見るべきですね。また、先生ができないかもしれないぶん、スタッフとコミュニケーションをしっかり取るといいと思います。悩みや愚痴を聞くだけでも全然違います。ですので、奥さまがクリニックに貢献できることはたくさんあるのです。先生も奥さんに関わってもらった方が楽になるのではないでしょうか。

――ありがとうございました。

というわけで、横山代表によれば、奥さんに関わってもらった方が医師・クリニック院長は仕事が楽になるようです。「自分一人で何もかも行うんだ!」という気持ちでないのなら、奥さんに手伝ってもらった方がいいのではないでしょうか。

取材協力:『いっぽいっぽの会(医ッ歩一歩の会)』横山実代代表

参照:『いっぽいっぽの会(医ッ歩一歩の会)』Facebook

Mac・Windows・iPadで自由に操作、マニュア ルいらずで最短クリック数で診療効率アップ

特徴

1.使いやすさを追求したUI・UX ・ゲーム事業で培って来た視認性・操作性を追求したシンプルな画面設計 ・必要な情報のみ瞬時に呼び出すことが出来るため、診療中のストレスを軽減 2.診療中の工数削減 ・AIによる自動学習機能、セット作成機能、クイック登録機能等 ・カルテ入力時間の大幅削減による患者様と向き合う時間を増加 3.予約機能・グループ医院管理機能による経営サポート ・電子カルテ内の予約システムとの連動、グループ医院管理機能を活用することにより経営サポート実現 ・さらにオンライン診療の搭載による効率的・効果的な診療体制実現

対象規模

無床クリニック向け 在宅向け

オプション機能

オンライン診療 予約システム モバイル端末 タブレット対応 WEB予約

提供形態

サービス クラウド SaaS 分離型

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

クリニック開業ナビ

執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

「クリニック開業ナビ」では、クリニック開業時、業者選びに役立つ情報や、資金調達、物件選定や集患対策といった多岐にわたる開業プロセスをコラム記事として提供いたします。


他の関連記事はこちら