不穏状態の患者への適切な接し方とは?

医療の現場で使われる「不穏」とは、患者が周囲を警戒していて、落ち着きなく興奮している状態を意味します。

統合失調症やうつ病などの精神疾患に起因していることがあるため、精神科で使われることが多い言葉ですが、脳炎などの感染症、甲状腺機能亢進症などが関与していることもあるため、診療科を問わず、不穏状態の患者と接する可能性はあります。

いざそのときになってうまく対応できなかったりストレスを感じたりすることがないよう、“不穏状態”とはどのような状態であるのか、どのように対応していくのが適切であるのかを知っておきましょう。

不穏状態になる原因とは?

まずは、患者が不穏状態に陥る原因をみていきましょう。

病気の影響

冒頭で述べた通り、統合失調症やうつ病などの精神疾患のほか、脳炎などの感染症、甲状腺機能亢進症、また、認知症を患っていると不穏状態に陥りやすいことが知られています。

認知症が原因の場合は、夕暮れ時になると自宅以外の場所にいることへの不安を覚えて声を荒げるなどする「夕暮れ症候群」の症状が現れやすいとされています。また、認知症を患っていることによる身体的苦痛や苛立ちなども、不穏状態と大きく関係しています。

上記に列記した疾患の治療のために通院しているなら、「病気が原因だ!」とわかりやすいですが、その他の疾患の治療で通院しているのに不穏状態がみられた場合、不穏状態を引き起こす原因となる病気も患っている可能性に目を向けてみる必要があるでしょう。

薬の副作用、アルコールや薬物の中毒

ステロイドや化学療法、インターフェロンなどの副作用、またはアルコールや薬物などの中毒症状として、不穏状態がみられるケースがあります。そのため、場合によっては治療に使用する薬を変えたほうがいいこともあるでしょう。

せん妄

一次的な意識障害の一種である「せん妄」は、興奮や錯乱などのさまざまな症状が生じます。せん妄の症状は急激かつ一時的に起こるため、日によっては不穏状態が見られないというケースも多いでしょう。

いずれの場合も、現場のスタッフ以上に、一緒に暮らしている家族がストレスを抱えていることは間違いないので、クリニックでの対処方法を考えるだけでなく、患者の不穏状態を落ち着かせるにはどうすればいいのかを探ることも大切です。

不穏状態の患者への適切な対応方法は?

続いては、不穏状態にある患者への適切な対応方法を紹介していきます。

今いる場所や状況を理解しやすいような環境を用意する

不穏状態の患者の大半は、現状を十分理解できないことから不安を覚えています。そのため、時計やカレンダーがすぐに目に入る位置に置いておくことや、トイレや病室などの場所がわかりやすいよう廊下などに大きく目印をつけておくなどすると、患者が不穏状態になることを事前に防ぎやすくなります。

また、予期せず患者が急に不穏状態に陥ったときは、日時や場所などの情報をさりげなく会話に盛り込んで相手に伝えるといいでしょう。

処置の前に十分に説明する

なぜ注射されているのか、なぜケアされているのかなどが理解できていない状況だと、患者は不安を覚えて当然です。処置の前に、相手の立場に立ってわかりやすく説明してあげましょう。

昼間はカーテンを開けておく

前述の通り、認知症患者は夕暮れ症候群を発症することもありますし、暗い部屋だと患者は不安な気持ちに陥りやすいです。昼間であればカーテンをあけて室内を明るくしておきましょう。

湿度や温度を適切に保つ

これはすべての患者にとっていえることですが、ジメジメしていたり空気が乾燥していたり、または暑さや寒さが堪えるようだと、不穏状態に陥りやすいです。冷暖房器具や加湿器、空気清浄機を使って室内を快適に保ちましょう。

これらに加えて、急に不穏状態がみられるようになった場合や、なぜ不穏状態になっているかがわからない場合は、なんらかの疾患もしくはアルコールや薬物の摂取が関係していることが考えられるため、原因を探ることも必要です。患者が家族と一緒に来院している場合は、家族にも話を聞くなどして原因を探っていきましょう。

まとめ

不穏状態の患者とうまくつきあっていくことは、決して簡単なことではありません。クリニック側が適切に対応していたとしても、患者の興奮がおさまらないことも多々あるでしょう。それでもとことん付き合っていくことはひとつの理想ではありますが、他にも大勢の患者がいるのですから、十分に時間を取ってあげられないこともあるでしょう。その場合は、地域内の他のクリニックと連携したり、外部の専門家に頼ったりするのも一手ですよ。

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執筆 CLIUS(クリアス )

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