新人教育に必要な”お局看護師”という存在

お局とは、職場にいる幅を利かせている年配の女性のこと。看護師の世界は女性社会なので、お局と呼ばれる女性がどの病院にもいます。お局と聞くと嫌味な女性のイメージが強く、職場にはいてほしくないなと思いますが看護師業界ではお局がいるからこそ職場が引き締まるというメリットがあります。命を預かる現場では、なあなあになったり馴れ合いで仕事したりするのはとても危険ですからね。今回は、実際に私が看護師として勤務していた病院にいたお局看護師のエピソードを紹介します。

目次
  1. 実際にいたお局看護師
    1. お局看護師の第一印象
    2. 新人看護師を見る目が怖いお局看護師
    3. お局看護師に採血指導をしてもらう
    4. 後日、お局看護師から言われた言葉
  2. 職場にお局看護師がいるメリット
    1. スタッフが遅刻しなくなる
    2. 職場が片付く
    3. 空気が引き締まる
    4. 技術力がアップする
  3. お局看護師がいるデメリット
  4. さいごに

実際にいたお局看護師

私が勤務していた病院には、看護師歴20年超えのお局看護師がいました。初めてお局看護師に会ったときの印象や叱られたエピソードを紹介します。

お局看護師の第一印象

新人として国立の病院に入職し、毎日緊張しながら仕事をしていました。看護師の仕事はシフト制なので、初めのうちはなかなかシフトが被らず会わないスタッフも多くいました。

怖いと噂に聞いていた有名なお局看護師に会ったのも、入職してから一週間ほど経ったときでした。

職場にも慣れてきたし、お局看護師に会ってもビビらないと思うなあ……と気楽に考えていたある日、ついにお局看護師と勤務が被る日が来ました。

初めて会ったお局看護師は、短くカットされた明るい茶色の髪に、支給されたものではない個性的な白衣。無表情な印象の彼女を前にしながら、。ビビっちゃだめだと思い元気に挨拶しました。

「おはようございます。今年度入職しました。〇〇です。よろしくお願いします!」「・・・ああ」

目も合わさず小声で「ああ」と言われただけ。初回のコンタクトで「怖い人だ」という印象が強く残りました。

新人看護師を見る目が怖いお局看護師

入職後しばらくの間、廊下ですれ違うときのお局看護師の目線にひやひやしていました。何もミスしていないけど、何か悪いことをしてしまったんじゃないかと思わせる厳しい目線が恐ろしく、すれ違ったり同じ空間にいたりすると身体がこわばりました。

ちょっと分からないことがあって質問するときも、緊張してしまい上手く伝えられませんでした。とにかく怖くて、初めの頃は特に、勤務が被らないように祈っていました。

お局看護師に採血指導をしてもらう

看護師として勤務し始めて5ヶ月ほど経った頃、初めて患者さんに採血することに。研修を受け、模型に採血するなどシミュレーションもたくさんしました。

初めての実技の際には、必ず先輩看護師と一緒におこなうと決まっていたので、患者さんの採血の時間になったら先輩を探しました。

ですが、ステーションにはお局看護師しかいません。「やばいピンチだ」と思いましたが、患者さんに「今から採血をしますよ」と伝えてしまっていたので後に引けず。

お局看護師に声をかけ、採血を見てもらうことになりました。案の定緊張しすぎてしまい、頭が真っ白になりながら採血しました。なんとか採血を終え、ナースステーションに戻ると、厳しいお叱りタイムが始まりました。

「練習したの? その割にはできてなかったよね」「なんで針捨てボックスは手前に置かなかったの?」真っ当なお叱りを受け、その日は誰にも見られないよう静かに泣きました。

後日、お局看護師から言われた言葉

お叱りを受けた次の日、お局看護師から呼び出されました。もうビクビクしすぎて今にも泣き出しそうでした。

お局看護師は2人になれる部屋に行き静かに話し始めました。「指導されたり、注意されたりするのは今だけなんだよ。2年目になったらもう何も言ってもらえなくなるの。私はもう何十年も働いているから言ってくれる人はもういない。言ってもらえるうちが華だから」

そう言われ、やっぱり怖いと思いましたが後から「不器用ながらにフォローしてくれたのかもしれないな」と思いました。

その後すぐに「で、今日も採血するんでしょ」と聞かれ患者さんの採血をさせてもらい、終了後には再度厳しい指導を受けました。

職場にお局看護師がいるメリット

ビクビクしながらお局看護師と共に働いていた私が考える、お局看護師が職場にいるメリットを紹介します。

スタッフが遅刻しなくなる

私は、お局看護師と勤務が被るときには怒られないようにと毎回ひやひやしていたので、出勤が早いお局看護師よりも早く着くようにと、勤務時間の1時間前には到着するようにしていました。お局看護師の存在があったので、私以外のスタッフの遅刻もほぼなかったです。

職場が片付く

お局看護師はナースステーションのデスクが散らかっていると不機嫌になるので、常に整頓するように心がけていました。お局看護師のいる日は特に職場が片付いていました。

空気が引き締まる

お局看護師の目があると私語は減り、いつもは面倒くさくてやらないことも丁寧にするようになります。お局看護師の厳しい目があるからこそ、職場の空気が引き締まり、積極的に整理整頓したり、ミスの無いよう気を張ったりしていたので、精度の高い看護をおこなえていたと思います。

技術力がアップする

採血など、新人看護師が初めておこなう実技は至らない点ばかりです。お局看護師に怒られないよう自己練習もたくさんしましたので、今では採血には自信があります。

お局看護師がいるデメリット

お局看護師は、新人看護師はもちろん、他の看護師や看護師長までもが気を使う存在です。中には、看護師長がお局看護師の言いなりになっているというケースも。さらに、医師までもがお局看護師には口出しできない場合もあります。

お局看護師の権力が強すぎると、職場のパワーバランスが崩れてしまうというデメリットがあります。また、お局看護師が怖すぎたり、パワハラと捉えられてしまうような発言があったりする場合には、他の看護師が辞めてしまう恐れも。

お局看護師がいるメリットも多いですが、デメリットもあるので、お局看護師をなだめられる存在もセットで必要なのかもしれません。

さいごに

いかがでしたか?

今回は実際にいたお局看護師のエピソードを紹介しました。

職場にお局看護師が一人いたら、新人看護師の成長は早いと思います。病院を開業することをお考えの方はぜひお局看護師の存在に着目してみてくださいね。

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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