患者さんとの恋愛はあり?20代看護師の場合

看護師として働くと必ず出会う患者さん。看護師と患者さんの恋愛はありなのでしょうか?わたしのまわりで起こった2つの恋愛と、恋愛をするうえでの特徴についてお伝えします。

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目次
  1. 患者さんとの恋愛はあります!
    1. 20代前半女性Aさんの場合
    2. 出会いは?
    3. 彼女と別れてアプローチ
    4. 無事にお付き合い
    5. 看護師としての姿と本来の自分の違いによる別れ
  2. 24時間白衣の天使は無理
  3. 20代半ばCさんの場合
    1. 出会いは?
    2. 副師長さんの勘
    3. 退院後に連絡をとってお付き合い
    4. 病院での出会いから結婚
  4. 例からわかる看護師と患者さんの恋愛における特徴は?
  5. 看護師と患者さんの恋愛の特徴
  6. 看護師と患者さんが恋愛に至るまでの条件
  7. 出会い以外は他の恋愛と一緒

患者さんとの恋愛はあります!

20代前半女性Aさんの場合

Aさんは呼吸器科の病棟で働いていました。とても綺麗で笑顔が素敵な看護師です。呼吸器科の病棟で働いており、入院してくる患者さんは主に肺癌や肺炎の患者さんでした。高齢の方が多く、ほとんどが60代以上でした。そんな中、年に5~6人ほど若い男性が入院してきました。その方たちは肺癌でも肺炎でもありません。若い人はみな気胸で入院していました。気胸といえば、10代~30代のやせ形の男性に多いと言われています。入院する気胸の患者さんも例に漏れることなく、年齢が若く、やせ形で高身長の方が多かったです。

出会いは?

患者さんのBくんは、気胸のために緊急入院してきました。これは気胸あるあるかもしれませんが、胸腔ドレーンを入れる処置やその後の痛みは、断然若者の方が高齢の方より強いのです。Bくんもかなり痛みがありました。夜間は痛み止めを6時間おきに飲んでクッションを敷き詰めて支えないと眠れないという状況でした。そのような中で、Aさんに担当してもらうことがありました。看護師と患者さんの出会いはほとんどがこのパターンでしょう。しかし入院時はBくんには彼女がいたのです! 毎日面会に来て、着替えを持って来たり、洗濯をしたりなどしていました。少しやんちゃそうな彼女でしたが、とても献身的であり、看護師の間でも話題になっていました。

彼女と別れてアプローチ

Bくんは初回の気胸で軽度であったため、ドレーン挿入のみで経過観察が続きました。入院から一週間ほどすると、Bくんと彼女は些細なことで喧嘩をしてしまいました。そのまま喧嘩別れのような形になったそうです。そしてそのあとBくんは、彼女のことや病気のことなどいろいろ相談したいとのことで入院中にAさんに自分の連絡先を渡してきたそうです。相談したいと言いながら、Aさんのことが気になっていたのでしょうね。Aさんもまんざらでもないようでした。

無事にお付き合い

無事にBくんが退院したあとに、少しのやりとりを経てお付き合いするようになったそうです。ちなみに仲の良い若いスタッフが食事に行ったときにAさんから話を聞いていましたが、他の人や先輩には秘密にしていました。彼氏が病棟のスタッフがみんな知っている人、さらに元患者さんということは言いにくいですよね。Aさんにとっては、自分の働いている実際の環境を知っており、夜勤のリズムや疲労などもわかってくれて有り難いとのことで順調に交際をスタートでき幸せそうでした。

看護師としての姿と本来の自分の違いによる別れ

初めの頃は順調に交際が続いていました。しかし3カ月ほどたち、お互い素の部分が出始めました。するとBくんは、Aさんの仕事のときの優しくて何でも傾聴して受け入れるイメージと、しっかりと意見を持ち、自分を持っているプライベートの姿とにギャップを感じていました。Aさんも、初めはBくんの相談に熱心にのり傾聴していましたが、あまりになよなよしているBくんに愛想をつかしてしまったそうです。4カ月ほどで2人は別れてしまいました。

24時間白衣の天使は無理

看護師と患者さんは、入院した患者さんを看護師が担当したことで仲良くなることが多いです。患者さんはいつもの自分で良いでしょうが、看護師は仕事をしており、いわゆる”白衣の天使”の姿です。看護師の中には、プライベートとは別の顔で仕事に望んでいる人は多いです。Bくんも、看護師と恋愛をしてからといって、プライベートでもいつも仕事のように優しいわけではないとわかったと思います。結果として、2人の相性が合わず、別れることになったというわけです。

20代半ばCさんの場合

Cさんは皮膚科を含む混合病棟で働いていました。穏やかでゆったりとした看護師です。皮膚科の患者さんは、主に原発性の皮膚がんや他のがんの転移性の皮膚がんの患者さんでした。こちらも高齢の方が多く、ほとんどが60代以上でした。そんな病棟に、20代後半の男性が入院してきました。がんとは関係のない皮膚疾患の手術を受けるためでした。

出会いは?

患者さんのDくんの手術出しと手術迎えを担当したのがCさんでした。たくさんいるスタッフの中から、前日のリーダーさんの部屋わけによって偶然担当になりました。手術は問題なく終わり、退院の予定も立っていました。特別なやりとりはなかったものの、手術前後の関わりから、CさんがDくんに興味を持ちました。しかし自分から患者さん相手にアプローチする勇気はなく、無事に退院するのを見守るしかありませんでした。

副師長さんの勘

Dくんが退院する日にCさんは勤務ではありませんでした。そして次の勤務の日に驚くことが起こりました。Cさんと仲良くしているお母さんほどの年齢になる副師長さんが、Dくんの連絡先が書かれた名刺をCさんに渡してきたのです。Dくんのことを良いと思っていることを病棟の人には誰にも言っていなかったCさんは驚きました。副師長さんが、

彼女がいないというDくんに「誰か良い人を紹介してあげるから、名刺の裏に連絡先を書いてちょうだい」と言ってもらったそうです。そして副師長さんの勘で、Cさんに合いそうだと思い、Cさんに連絡先が渡ることになったそうです。

退院後に連絡をとってお付き合い

Dくんは誰から連絡が来るかもわからない状態で待ってくれていたようです。Cさんが連絡をとり、手術前後に担当したとのことですぐにわかってもらえました。その後は、お互い多忙でなかなかタイミングが合わず、数カ月おきのデートだったそうです。このまま自然にフェードアウトか!? と思っていたら、Dくんの仕事が落ち着いたようで、そこからデートを重ね、無事にお付き合いが始まることになりました。

病院での出会いから結婚

頻繁に会わなくても待つことができた2人のフィーリングが合っていたのでしょう。CさんとDくんは5年ほどお付き合いをして、その後めでたく結婚に至りました。

例からわかる看護師と患者さんの恋愛における特徴は?

2つの例から、実際に看護師と患者さんの恋愛はありということがわかります。20代であればお互い結婚していないことが多く、結婚適齢期や適齢期に近い年齢のため、他の年代よりも多いのかもしれません。

看護師と患者さんの恋愛の特徴

  • 看護師側は仕事中のため、最初は素が出にくい
  • 看護師からはアプローチしにくい
  • 仕事のリズムが不規則なため、付き合い始めてからは会うタイミングに配慮がいる
  • 基本的に病気が治るか病状が安定しないとあくまでも”患者さん”であるため、恋愛対象になりにくい

1~3つ目はCAさんやホテルスタッフなどのサービス業の仕事の人全般に言えることかもしれません。4つ目は学校の先生と生徒のような感じでしょうか。このような特殊な環境を乗り越えることができる相性やタイミングが必要です。

上記に挙げた以外は、他の職業の人の恋愛と変わらないと思います。看護師が友だちの紹介や飲み会で出会って恋愛を始めることと一緒ですもんね。出会いが看護師と患者さんであっても、その後の恋愛は他の出会い方をした場合と同じであると思います。うまくいくもいかないも2人の相性次第となります。

看護師と患者さんが恋愛に至るまでの条件

  • お互い好みである
  • お互いフリーである
  • 患者さん側からアプローチする
  • 病気が治るか病状が安定している
  • 看護師側が患者さんとの恋愛をありと思っている

これらの条件が合えば、恋愛に発展する可能性があると言えます。

出会い以外は他の恋愛と一緒

これらのことから、20代の看護師と患者さんの恋愛は実際にありうることで、出会い以外は他の恋愛と大きく変わらないことがわかりました。入院というまさかのタイミングで好きになる人と出会えたら、本当にご縁だと感じてしまいますね。他の恋愛と同じでうまくいくもいかないも、2人の相性次第ということです。

末次紗織

執筆 現役看護師 / ライター | 末次紗織

がん拠点病院の呼吸器科に勤務し、肺がん治療の看護や緩和ケア、呼吸療法や退院支援が得意分野。3学会認定呼吸療法士。


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