「美容の世界にも看護師がいるの?」「綺麗なんだろうな…」「夜勤もなくて楽そう」。美容医療の世界で働いているわたしが、周りから言われた言葉です。
しかし、実際には全く楽でも無いし綺麗でもない。現場は厳しい世界です。
特に厳しいと感じたのは患者さんとのやりとりでした。その中から一部ではありますが、お伝えします。
モンスターペイシェントは美容医療の世界にもいる
一般病院には、やたらナースコールを鳴らしたり、看護師にだけ文句を言ったり、自己中心的で理不尽な要求を繰り返す所謂モンスターペイシェントと呼ばれる存在がいます。同様に、美容医療の世界にもモンスターペイシェントは存在します。むしろ、美容医療は自由診療である場合が多く、費用も高価であるため、クレームが出やすい世界である言えます。
患者様は神様
私は脱毛メインのクリニックで働いていたのですが、来院し、施術室に入るや否や、怒り始めた患者がいました。なぜ怒ったのでしょうか?
理由は、「受付の人がクリニックに入ったとき、お喋りをしていた」「クリニック内がうるさい(他の施術室の声が聴こえる)」「もっと俺を特別扱いしろ」とのこと。
これを見ると、『え…』と思うかもしれませんが、これが自由診療の世界なのか、このような、より丁寧な扱いを受けたい願望からクレームを言う患者は1人じゃありません。まさに「患者様は神様」として扱わなければならないのだなと感じました。
契約時のトラブルは看護師に…
クリニック内で看護師は施術を中心に業務をおこないます。契約内容を決めるのは、主にカウンセラーの役割となっています。
初めて施術をおこなう患者が部屋に入り、看護師が施術内容を確認するのですが、このとき起きたトラブルがありました。契約した脱毛の部位と実際の範囲が違っていたようで、患者が「こんなこと聞いてない!」と怒ったのです。
実際に施術する看護師は契約に携わっていないため、「なんで…」と思ってしまうのですが、直接クレームを言われるのは看護師。ただひたすらに説明と謝罪を繰り返すのみでした。
クリニック側の説明不足、カウンセラーとのコミュニケーション不足が招いたことなので、正直、納得はいきませんでした。
施術できない際の対応
患者のコンディションによって、施術できない場合があります。クリニックでも契約時などに事前説明していますが、来院する患者は覚えていないことが多いです。
実際に私が体験したこととして、日焼けして来院した患者に脱毛の施術を断った際にクレームが入ったことがありました。
脱毛において日焼けは火傷のリスクを伴い、非常に危険なものとなります。元々の肌色によりますが、肌の色が黒く変化していたり、赤みを帯びている状態の場合、施術を断らせて頂いていました。
しかしあるとき、「そんなこと聞いていない」「前の看護師はしてくれた」「仕事の合間を縫ってなんとか来たんだから、とにかく脱毛してくれ」と言われ、再度リスクの説明をしましたが理解して貰えず…。
結果、「同意書」を書いて頂き、何か問題が起きてもクリニックとしては責任を負いませんということで、肌の状態に合わせたギリギリの照射をおこなうこととなりました。
そうなると効果も下がりますし、「なかなか減らない」というクレームにも繋がりかねず悪循環なのです。夏時期はこのトラブルが1番多かったです。
まとめ
いかがでしたか? 今回、紹介させて頂いたのはほんの一部ですが、少しでも参考になればと思います。
特徴
対象規模
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提供形態
診療科目
この記事は、2021年7月時点の情報を元に作成しています。