意味がなかった? 知り合いにお披露目しただけの内覧会

開業するまでの数々の苦労を乗り越え、やっとの思いで完成させたクリニック。内覧会開催時には、ホッと胸を撫でおろすドクターも多いのではないでしょうか?

わたしが働いていたクリニックも、改装後のリニューアルオープンに合わせて週末の二日間で内覧会を行いましたが、思うように集患することができませんでした。

今回はそんな当時の様子を振り返ります。

目次
  1. そもそも内覧会はなぜおこなうのか?
    1. 内覧会の進行について事前打ち合わせなし
    2. おもてなしにケータリングを用意
    3. 改装後のクリニックを披露することだけが目的?
    4. 一日目は知り合いしか訪れなかった
    5. お祝いの花ばかり豪華に
    6. 一日と半日が過ぎても患者さんの訪問は数名のみ
    7. なんとか当日予約を取った方はたったの二組
  2. さいごに
    1. 集患できなかった原因は?

そもそも内覧会はなぜおこなうのか?

内覧会(見学会)は、その地域の方々に「新しく開業することになりました」とアピールするPRイベント。開業後のスタートダッシュを左右することにもなる、とても大切なものです。先生の人柄やクリニックの診療方針、導入した医療機器を紹介できる絶好の機会のため、ほとんどのクリニックが内覧会をおこないます。

また、ドクターが患者さんと直接交流することで、信頼できるクリニックとして印象付けることのできる機会でもあるので、積極的に患者さんとコミュニケ―ションを取ることが大事です。

万が一ここで失敗してしまうと、良くない口コミが広まり、クリニックの今後の運営に影響を及ぼしてしまう可能性もあるので油断は禁物です。

内覧会の進行について事前打ち合わせなし

内覧会をおこなう前に、一日の流れや各自の役割を確認して、当日のスタッフで共有してからスタートさせるのが一般的ですよね。しかし、わたしが働いていたクリニックでは、前日まで特に事前に打ち合わせはなし。当日の朝の、「なんとなく経験でお願いね」といった軽い一言からはじまりました。先生が訪れる患者さんに特に伝えたい内容などは、こちらから先生に聞くまで何の伝達もありませんでした。

しかも、内覧会進行の経験があるスタッフがいなかったため、スムーズな対応ができませんでした。幸い、訪れた方のほとんどが同じ医療業界の方たちだったので何とかなりましたが、これが一般の患者さんだと思うとゾッとします。

おもてなしにケータリングを用意

内覧会の準備のひとつとして、見学に訪れた患者さんをおもてなしするために、飲食業界で働いている知り合いにケータリングをお願いして豪華に準備しました。

一般的には、リニックの名前が入っているポケットティッシュやマグネットなどを記念品として渡すのですが、そういった物は準備しませんでした。

待合室にケータリングを用意したため、訪れた方はまずはクリニックの見学よりもケータリングへ興味を持たれます。その上、ドリンクまで用意してくれるのですから、じっくり見学はせずに一緒に訪れた友人や家族とのお話が盛り上がるに違いありません。

内覧会が終わった後、身内ではいい話題になりそうですが、本来は「クリニックの診療方針や導入した機器の紹介、ドクターの人柄を知ってもらう」のが目的なので、そういった意味で目的に沿っていない内覧会を開く意味はあるのかな? と感じました。

改装後のクリニックを披露することだけが目的?

そもそも内覧会は、先ほども述べたように「クリニックの紹介」が目的ですが、わたしが勤務していたクリニックでは、知人にインテリアや建設デザインをお披露目するだけのものになってしまいました。

なんでも、クリニックの建設デザインを担当した方がその業界では有名な方だそうで、デザイナーのファンと思われる方も数名訪れていました。

こだわりがたくさん詰まった納得のいく空間に仕上がったようで、空間のポイントやインテリアはどこで仕入れたなどの話をメインでしていたような気がします。

いくら同じ医療業界の内覧会でも、新しく導入したシステムやクリニックの方針などを説明することにより、今後の参考になるような貴重な意見を聞けるチャンスを得ることができるのではないでしょうか?

一日目は知り合いしか訪れなかった

当日、たくさんの患者さんに訪れてもらい、効率よくクリニックをアピールするためには、事前に日時などを記した広告を出すのが一般的です。予算に合わせて新聞折込チラシを用意したりポスターを張りだしたりします。配布用の小さなチラシを、地域を絞ってポスティングするのも有効です。

しかし、そういった事前準備を十分におこなわなかったせいか、一日目は先生の知り合いしか訪れませんでした。主に同じ医療関係の人たちで、同じセミナーの仲間や、以前の職場の人たちがメインです。元から患者さんを呼び込むつもりはなかったのか? と思ってしまうほどでした。

しかも、訪れた人数がそれなりに居たのに、先生を含め三人で回していたのでバタバタと時間が過ぎてゆき、当日も患者さんの呼び込みはおこないませんでした。

お祝いの花ばかり豪華に

知り合いの方々から頂いたお祝いのお花は、訪れたすべての方の目に留まる玄関に集めました。ありがたいことにたくさんの方からお祝いして頂けたため、華やかになりましたが、肝心の患者さんは来ず。玄関ばかり豪華で、クリニック内はそれに似合わず少しさみしい雰囲気でした。

しかし、先生は華やかな玄関の光景が嬉しかったのか、お花の前で訪れた知り合いと記念撮影をし、クリニックの案内もそこそこに雑談をしていました。中にはクリニックの目の前に海外製の愛車を駐車し、車と一緒に写真撮影をしていた人も。

訪れた知り合いも、クリニックの内覧会に訪れたというよりは写真撮影と雑談をしに来たようでした。

一日と半日が過ぎても患者さんの訪問は数名のみ

二日目の午後になっても、訪れる方は先生の知り合いがほとんどです。通りすがりの方が数名、「新しくなったの?」と興味本位程度で数分ぐるっと見て出て行かれます。

そんなクリニックの様子に「こんなはずではなかった」と感じ始めた先生が、怒った口調で「外に出て呼び込んでこい」と命令。クリニックの前や駅前で広告を配ったところで、もう半日も残っていません。

クリニック内が知り合いで溢れていたため、一般の患者さんがほとんど訪れていないことに気づいていなかったのでしょうか? もし本当に気づいていなかったのだとしたら、随分のんびりした先生だなと思ってしまいます。

なんとか当日予約を取った方はたったの二組

訪れた患者さんには、スタッフがクリニックの設備や診療方針を説明し、最後に先生と交流する時間を設けていました。一通り説明を聞き終えたあとの疑問点に関しては、先生からしっかり説明してもらい、納得して頂いてからお帰りいただく作戦でした。

しかし、訪れた患者さんの多くは、なんとなくふらっと来られた方だったので、疑問に思うことがなかったようです。こちらの説明もなんとなく聞き流している様子でした。

そして、そんな数少ない患者さんの中で実際に予約を取って帰られたのはなんとたったの二組でした。実際にクリニックの診療方針に真剣に耳を傾けて先生に積極的に質問していたのもこの二組のみ。予約を取られた理由は二組とも、「今のクリニックよりも家から近いから」でした。

さいごに

集患できなかった原因は?

うまく集患できなかった原因として、事前の告知が十分ではなかったことが考えられます。元々あるクリニックをリニューアルオープンさせたため、改装することは知っている地域住民もいましたが、内覧会の日時まではさすがに知らないはずです。

いくら予算の関係で新聞折り込みチラシやその他広告を活用できなかったとはいえ、ポスター貼り付けやポスティングはおこなえたよな……と思いました。唯一おこなったことといえば、訪れた患者さんに持ち帰って頂く用のチラシ作成のみですした。

患者さんの訪れないなんとも手ごたえのない内覧会に終わってしまったため、予算の許す限り広告をだし、しっかりと告知するべきだったと反省させられました。

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奥中ゆう

執筆 Webライター | 奥中ゆう

医療事務として6年間勤務の後、関心の高かった韓国へ移住。前職の経験を生かし医療事務としての在り方や、体験談を中心に執筆しています。


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