勤務医給料の平均は?診療科による違いは?

医師の年収は勤務先や働き方によっても異なりますし、診療科によっても異なります。また、勤務医なのか開業医なのかによっても差が出てきますが、勤務医全体としての平均年収はどのくらいなのでしょうか? 早速みていきましょう。

目次
  1. 勤務医の平均年収は約1,176万円
  2. 年代別の医師の平均年収はどのくらい?
  3. 診療科によっても平均年収に違いがある!
    1. 勤務医の年収 診療科ランキング
  4. さらに高収入を狙いたい場合はどうすればいい?
    1. 1.開業医になる
    2. 2.フリーランス医師に転身する
    3. 3.副業する、アルバイトする
    4. 4.投資する
    5. 5.海外で医師として働く
  5. 高収入を得るのは楽ではない

勤務医の平均年収は約1,176万円

厚生労働省が公表している「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、勤務医の平均年収は以下の通りです。

企業規模 決まって支給する現金給与額 所定内給与額 年間賞与その他特別給与額
企業規模合計 1102.3千円 990.8千円 1175.6千円
1,000人以上 939.1千円 807.6千円 1281.2千円
100人~999人 1263,2千円 1167.5千円 1051.8千円
10人~99人 1641.6千円 1626.3千円 978.4千円

病院の規模などによって多少の差はありますが、平均すると約1,176万円。かなりの高収入であることがわかります。

参照:令和2年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

年代別の医師の平均年収はどのくらい?

続いては、年代別の勤務医の平均年収を見ていきましょう。厚生労働省が公表している「令和2年賃金構造基本統計調査」より、年代および経験年数をもとに算出された平均年収は以下の通りです。

年齢別 所得内給与額 年収(給与額×12)
25歳~29歳 472千円 566.4万円
30歳~34歳 685.4千円 822.5万円
35歳~39歳 835.6千円 1002.8万円
40歳~44歳 1013.6千円 1216.4万円
45歳~49歳 1164.3千円 1397.2万円
50歳~54歳 1275.1千円 1530.2万円
55歳~59歳 1351.1千円 1621.4万円
60歳~64歳 1270.6千円 1524.8万円
65歳~69歳 1378.4千円 1654.1万円
70歳~ 1231.7千円 1478.1万円

上図の通り、30代までは医師の平均年収は1,000万円を下回りますが、40代に入って以降は、転職しない限り年収1,000万円以上をキープできる可能性が高いようです。転職によって勤続年数が短くなければ、年収だけでなく退職金なども減額となる可能性がありますので注意が必要です。

参照:令和2年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)年齢階級、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)表番号「10」

診療科によっても平均年収に違いがある!

続いては、診療科による勤務医の年収の違いをみていきましょう。労働政策研究・研修機構が公表している「勤務医の就労実態と意識に関する調査」の結果によると、診療科別平均年収のランキングは以下の通りです。

勤務医の年収 診療科ランキング

順位 診療科 平均年収
第1位 脳神経外科 1480.3万円
第2位 産科・婦人科 1466.3万円
第3位 外科 1374.2万円
第4位 麻酔科 1335.2万円
第5位 整形外科 1289.9万円
第6位 呼吸器科・消化器科・循環器科 1267.2万円
第7位 内科 1247.4万円
第8位 精神科 1230.2万円
第9位 小児科 1220.5万円
第10位 救急科 1215.3万円

トップ3である脳神経外科、産科・婦人科、外科は緊急のオペが入ることも多く、また訴訟リスクが高いことからストレスを強く感じている医師も多いかもしれませんが、その分、他の診療科と比べて年収が高くなっています。

参照:労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」p.30より一部抜粋

さらに高収入を狙いたい場合はどうすればいい?

平均年収1,000万円以上となるとかなり高収入であることは間違いありませんが、それでも「もっとたくさん稼ぎたい」との野望を抱く人はいるでしょう。では、どうすれば平均年収よりも高い年収を狙えるのでしょうか? 具体的な策としては以下の5つが考えられます。

1.開業医になる

個人事業主、もしくは医療法人として医療機関を開業すれば、勤務医時代より高収入を得られる可能性があります。ただし、高額な開業資金が必要なうえ、必ず儲かるとは限らないので、シミュレーションを重ねて慎重に検討したほうがいいでしょう。

2.フリーランス医師に転身する

近年は、開業ではなくフリーランスの道を選ぶ医師も増えています。特にフリーランス率が高いのは麻酔科。産科での無痛分娩や美容整形外科での全身麻酔が必要な手術など、麻酔科医が必要なシーンは数多くあります。ただし、万が一医療過誤があった場合、病院が盾になってくれることはありませんし、確定申告を自分でおこなわなければならないなどのデメリットもあります。

3.副業する、アルバイトする

大学病院で働いている医者の多くが、副業やアルバイトでも収入を得ているとされます。大学病院側も副業を認めているため、教授自らクリニックや地域の中小病院を紹介してくれることもあります。また、将来開業することを考えていて、なおかつ開業医になってからも副業で高収入を得たいと考えているなら、早い段階から産業医の資格を取得するために計画を立てて準備を進められるといいでしょう。その他、専門知識を活かして原稿を書いたり、講演をおこなったりして副収入を得るケースもあります。

4.投資する

勤務医に限ったことではないですが、投資で資産を増やすこともひとつの手段として考えられます。若いうちや独身時代であれば生活に使うお金も抑えやすく、また、万が一失敗してもやり直しが効くので、チャレンジしやすいかもしれません。

5.海外で医師として働く

アメリカは、医師の年収が高いことで知られています。勤務医でも2,000万円以上はザラですし、専門医ともなれば5,000万円以上稼げることも。ただし、日本の医師免許がアメリカで通用するわけではありません。既に医者として日本で働いている場合、メディカルスクールへ留学するのが一般的です。アメリカで医師免許を取得しようと思ったら、学部で4年、メディカルスクールで4年勉強した後、3年間インターンとして働く必要があるので、少しでも若いうちにチャレンジすることが理想的だといえるでしょう。

ちなみにメディカルスクールへ留学するには、試験にパスすることだけでなく、論文の提出やボランティアの実績も必須。さらに面接もクリアしなければならないので、語学と医学の両方の勉強に追われることになりそうです。

高収入を得るのは楽ではない

5つの方法のうちどれを選択しても、楽に稼げるということはあり得ません。ただし、人によって向き不向きはあるので、「トライしてみたら楽しく高収入を目指せるようになった」ということはあるでしょう。また、「高収入を得たい」という目標があれば、仕事にハリが出ることは間違いないので、稼ぎたいという想いが強いなら、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

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