訪問看護に携わっている看護師の人数はどのくらい?

超高齢化社会となった現在、かなりの人口が訪問看護を必要としていることは想像に難くありません。では、実際にどのくらいの医療従事者が訪問介護に携わっているのかをみていきましょう。

目次
  1. 訪問看護ステーションに係る医療費や介護給付金はどう推移している?
    1. 訪問看護ステーションに係る医療費・介護給付費の推移
  2. 訪問看護事業所数は増えている?
    1. 介護保険制度における訪問介護事業所数の推移
  3. 訪問看護ステーションで働いている看護師はどのくらいいる?
    1. 2018(平成30)年における訪問看護ステーションの常勤換算職種(79,822人)別職員割合
  4. 訪問看護ステーション一か所における人数は?
    1. 2013(平成25)年 訪問看護ステーションの看護職常勤換算従業者数
    2. 設置基準
    3. 人員基準
  5. 訪問看護に携わる看護師数は今後増加必至

訪問看護ステーションに係る医療費や介護給付金はどう推移している?

公益財団法人日本訪問看護財団が公表している「訪問看護の現状とこれから 2021年版」によると、訪問介護ステーションに係る医療費・介護給付費は2007年から2016年までの10年間で年々増え続けています。

訪問看護ステーションに係る医療費・介護給付費の推移

医療費 介護給付金
2007(平成19)年 518億円 1,266億円
2008(平成20)年 605億円 1,301億円
2009(平成21)年 665億円 1,383億円
2010(平成22)年 740億円 1,474億円
2011(平成23)年 808億円 1,568億円
2012(平成24)年 956億円 1,726億円
2013(平成25)年 1,086億円 1,854億円
2014(平成26)年 1,256億円 2,026億円
2015(平成27)年 1,485億円 2,204億円
2016(平成28)年 1,742億円 2,413億円

参照:公益財団法人日本訪問看護財団「訪問看護の現状とこれから 2021年版」p.3より一部抜粋

訪問看護事業所数は増えている?

また、2011年から2020年の10年間における介護保険制度における訪問介護事業所数のうち、訪問看護ステーションの数の推移は右肩上がり。一方、病院・診療所数は徐々に減っていることがわかっています。

介護保険制度における訪問介護事業所数の推移

訪問看護ステーション 病院・診療所
2011(平成23)年 5,884軒 1,925軒
2012(平成24)年 6,323軒 1,791軒
2013(平成25)年 6,807軒 1,737軒
2014(平成26)年 7,433軒 1,655軒
2015(平成27)年 8,158軒 1,623軒
2016(平成28)年 8,839軒 1,604軒
2017(平成29)年 9,422軒 1,516軒
2018(平成30)年 10,000軒 1,484軒
2019(平成31/令和1)年 1,0577軒 1,480軒
2020(令和2)年 11,145軒 1,428軒

参照:公益財団法人日本訪問看護財団「訪問看護の現状とこれから 2021年版」p.4より一部抜粋

訪問看護ステーションで働いている看護師はどのくらいいる?

2020(令和2)年の訪問看護ステーションは、10年前の2011(平成23)年と比べて2倍近い11,145軒。これだけの数の訪問看護ステーションが存在するとなると、訪問看護に係る医療従事者も相当な数であることがイメージできるでしょう。では、訪問看護に係る医療従事者のうちもっとも多い職種はというと、看護師です。

2018(平成30)年における訪問看護に係る医療従事者でみてみると、実数は111,957人で常勤換算すると79,822人。そのうち63.0%が看護師ということがわかっています。

2018(平成30)年における訪問看護ステーションの常勤換算職種(79,822人)別職員割合

看護職種 割合
看護師 63.0%
准看護師 6.2%
理学療法士 14.2%
作業療法士 6.4%
言語聴覚士 1.4%
その他職員 7.5%
保健師 1.3%
助産師 0.1%

参照:公益財団法人日本訪問看護財団「訪問看護の現状とこれから 2021年版」p.7より一部抜粋

訪問看護ステーション一か所における人数は?

では、訪問看護ステーション一か所における常勤看護師数はどのくらいかというと、3~5人である訪問看護ステーションがもっとも多く、48.2%を占めるという結果が出ています。

2013(平成25)年 訪問看護ステーションの看護職常勤換算従業者数

常勤看護数 割合
2.5~3人 18.1%
3人~5人 48.2%
5人~7.5人 22.4%
7.5人~10人 7.2%
10人~15人 3.3%
15人~20人 0.6%
20人以上 0.2%

参照:訪問看護アクションプラン 2025 p.5(7枚目)より一部抜粋

ちなみに、なぜ2.5人以下の訪問看護ステーションが存在しないかというと、訪問看護に人員基準は常勤換算で2.5人とされているから。「常勤換算」とは、各事業所における勤務延べ時間数を、常勤が勤務すべき時間数で割った数字のこと。

常勤職員の人数+(非常勤職員の勤務時間合計÷常勤職員が勤務すべき時間)

で求められる数字となっています。 正社員、パート関係なく計算に取り込みますが、看護職員のうち1人は常勤とされています。看護師の人数を含めた、訪問看護ステーションになるための基準は以下の通りです。

設置基準

  • 医療法人、営利法人、社団・財団法人、社会福祉法人、地方公共団体、協同組合、NPO法人などの法人格を有していること
  • 指定居宅サービス事業者の指定を受けていること

人員基準

  • 管理者を1人配置すること。ただし、看護師、保健師で看護職員との兼務は可とする
  • 看護職員を常勤換算で2.5人以上配置すること。ただし、うち1人は常勤とする
  • 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を実情に応じた適当数で配置する

訪問看護に携わる看護師数は今後増加必至

各訪問看護ステーションに必要な人員数が、今後も変わることなく「常勤換算2.5人/うち1人は常勤」だったとしても、「最低限の人数なら、開業することになってもすぐに見つかるだろう」と思わないほうがいいでしょう。なぜなら、2025年の実現を目指して掲げられている「訪問看護アクションプラン2025」によると、訪問看護に携わる看護職員の数は、近い将来、約15万人必要になると考えられているため、 いい人材がいても取り合いになる可能性が高いからです。そのため、将来的に訪問介護をおこなうクリニックを開業したいと考えているなら、いい人材の確保方法についても知っておくことが大切。今まさに開業に向けて動いているところなら、さっそくプロに問い合わせしてみるのもいいですね!

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