コロナ禍によって患者さんの受診スタイルが変化しています。事前予約を入れてから受診するというスタイルがますます好まれるようになり、クリニックでもこの変化に対応して診療予約システムを検討する必要性が高まってきました。
今回ご紹介する株式会社メディカルフォレストの『診療予約2020』は、医療機関に最適な予約制の運用方法や待ち時間対策に関する同社のノウハウが詰まった診療予約システムです。
特に、同社が推奨する「時間帯予約制」という運用方法に最適化された機能が実装されおり、「医療機関で本当に予約制がうまくいくのか?」「よりよい予約制の運用方法はないか?」とお悩みの先生方には有力な選択肢になると考えます。また、『診療予約2020』は、シンプルで使いやすいインターフェースが特長で、簡単に導入、運用できる診療予約システムになっています。
『診療予約2020』の特長と機能
「時間帯予約制」のメリットと同社の強み
同社が推奨する「時間帯予約制」にはさまざまなメリットがありますが、最大のメリットは予約比率を最大化できることです。医療機関の予約制の主流は「予約優先制」で、基本的には受け付け順番制ですが、一部だけ予約を取るという運用方法になります。
この「予約優先制」では予約時刻に診察を始めるために、必ず時間を守れる予約しか取れないため、予約比率を上げることができません。一方で、「時間帯予約制」は、時間に幅のある予約制であることから予約比率を高めることができ、来院タイミングの分散効果を十分に得られるということになります。
同社によると、「時間帯予約制」を導入したクリニックでは、待ち時間対策以外にも診療効率の向上や、それに伴う増患効果、スタッフの残業時間の削減などさまざまなメリットが得られるとのこと。一方で、「時間帯予約制」をうまく運用するためには、適切な制度設計、システムの最適な設定、患者さんとのコミュニケーション方法などのノウハウが必要になるため、それに特化したシステムと運用経験が、同社の強みとのことでした。
『診療予約2020』は使いやすさにこだわった診療予約システム
『診療予約2020』はシンプルで使いやすいインターフェースが特長です。同社では、訪問による導入はご要望がない限り行っておらず、実際にほとんどの導入クリニックが動画マニュアルや遠隔説明のみで運用開始されているとのことでした。この事実が、『診療予約2020』はシンプルで使いやすいシステムであることを証明しているのではないか思います。
クラウド型の診療予約システム
『診療予約2020』はクラウド型の予約システムで、クリニック側にインターネットに接続可能なパソコンがあれば、すぐに使い始めることができます。必要な手続きは同社のWEBサイトにアクセスしてアカウントの発行を行うだけになります。もちろん、事前にシステムのデモや運用説明を受けることも可能です。
また、無料お試し期間が60日間設けられていますので、実際に利用してから導入の判断ができる仕組みになっています。使用継続の義務はありませんし、使用継続の場合も月額費用(後述)は61日目から発生するのでリーズナブルです。ただし、試用期限の2週間前に継続の意思について確認されるので、使い続けるかどうかはその時点で判断しなければなりません。
『診療予約2020』の機能
以下が『診療予約2020』の機能一覧になります。
病院・クリニック側画面の機能
- 多科目/多ドクター対応 ・新規予約ボタン
- 来院・案内ボタン ・受付禁止/予約禁止設定
- 順番待ちリスト/予約者リスト ・キャンセルリスト
- 予約履歴/受付履歴 ・患者データ取り込み
- 複数メニュー受診 ・診察順番飛ばしボタン
- 急患受付ボタン ・案内済みリスト
- 保留リスト ・1カ月カレンダー
- 検索履歴 ・着信履歴(着信ポップアップオプション利用時のみ)
- 新患予約の可否設定 ・待ち時間表示・非表示設定
- お知らせメール設定 ・ネット予約受付期間設定
- 診療メニューの設定 ・予約キャンセル設定
- 予約サイト設定(メッセージ、自由ページ、リンクなど)
- ネット予約/ネット順番待ち ・予約キャンセル
- 家族の登録・編集 ・まもなく予約日メール
- 呼び出し不在お知らせメール ・希望診察科目の待ち時間・順番確認
- 予約状況表示 ・複数人予約(家族代理予約)
- もうすぐ診察お知らせメール ・クリニック情報確認(住所・地図)
予約サイトの設定
患者側 予約サイトの機能
必要にして十分な機能を網羅しています。
上記以外の便利な機能としては、院内リソースの管理が簡単に行える機能が挙げられます。例えば、眼科では診察の前に検査を行うというケースがあります。この場合、リソースの適切な管理のためには、検査も診察も予約を取る必要がありますが、『診療予約2020』では、上記のようなケースを想定した機能があり、検査の予約を行ったら自動的に診察のリソースをおさえることができます。このように、予約管理に必要な、かゆいところに手が届く機能も実装しているといえるでしょう。
また、オプションにはなりますが、「着信ポップアップ機能」も便利な機能です。これはクリニックに電話が入った場合、システム内の電話番号検索により、その患者さんを特定して表示してくれる機能です。患者さんが特定された状態でお電話対応ができるため予約受付や予約変更などもスムーズに行えるというわけです。
『診療予約2020』の導入
導入の流れ
導入の流れについては、問い合わせ予約システムのオンライン説明(1時間ほど) ⇒ 60日間の試用開始 ⇒ クリニックからのヒアリング⇒ 初期設定 ⇒ 動画マニュアル等でスタッフ研修 ⇒ 予約システム運用開始を患者さんに告知 ⇒ 患者さんの予約開始、となります。
初期設定はヒアリングの上、基本設定は同社にて行います。操作説明等は動画マニュアルや遠隔説明で行いますが、どうしてもクリニックを訪問して操作方法などを説明してほしいという場合には対応可能です。その場合、訪問レクチャー費用として5万円(+ 出張費)がかかります。
導入費用
『診療予約2020』の使用について初期費用はかかりません。月額使用料として以下の費用が必須です。
メインライセンス(以下から選択)
- 時間帯予約版ライセンス:月額1万円
- 順番待ち版ライセンス:月額1万円
- 複合版ライセンス:月額1万5,000円
2台以上のパソコンで利用する際には、マルチライセンスが必要になります。例えば、受け付けと診察室の2台のパソコンで使う、といった場合はマルチライセンス(月額5,000円)を追加する必要があります。マルチライセンスのご契約があれば、何台でも同時にご利用いただけるようになります。
必要に応じて以下の機能を追加料金で利用できます。
- 着信ポップアップ機能:月額5,000円
- 院内待ち時間表示機能:月額2,000円
- 予約票、受付票のプリント機能:月額2,000円
サポート
動画マニュアル、オンラインマニュアルがあり、電話・メール・チャットおよび遠隔サポートが用意されています。
<サポートセンター 営業時間>
平日 9:00~18:00 /土曜 9:00~13:00 (日曜祝日・年末年始は休み)
『診療予約2020』はクリニックと患者さんの双方に大きなメリットをもたらす予約システムです。株式会社メディカルフォレストによれば、最初は「順番待ち版」を導入しても「時間帯予約版」に移行するクリニックも多いとのこと。「時間帯予約制」による待ち時間対策は、患者満足度の向上や増患のみならず、残業時間の短縮によるスタッフの働き方改革、残業代や不要になった駐車場の削減によるコストダウンなど多くのメリットが得られるそうです。これから予約システムを導入しようというクリニックのみならず、現在使っている予約システムで満足できないクリニックも『診療予約2020』の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
特徴
提供システム
予約・受付機能
対応言語
診療科目
この記事は、2022年1月時点の情報を元に作成しています。