クリニックを開業したら内覧会を開催することが推奨されます。なぜかというと、どんな医師がどんな診療をおこなっているのかを地域住民に知ってもらうよい機会であるからです。内覧会に足を運んでくれた地域住民に対しては、自院がどんなクリニックなのかを見聞きしてもらうだけでなく、「来てくれてありがとうございます。これからもよろしくお願いします」の意味を込めて記念品を配布することが望ましいです。では、どんな記念品を用意するのが理想的なのでしょうか? 早速みていきましょう。
記念品を用意した方がいい理由は?
集患
記念品を受け取った人の満足度が高ければ、「なにかあったらこのクリニックを利用したい」と思ってもらえる可能性が高くなります。
宣伝
記念品にクリニック名を入れると、その記念品を目にした人の記憶にも残りやすくなります。
ブランディング効果
クリニックのイメージが伝わるような記念品を用意すれば、記念品を受け取った人に特定のイメージを抱いてもらいやすくなります。
内覧会で配布する記念品の相場は?
続いては記念品の相場ですが、金額的にはそこまで高いものを用意する必要はありません。クリニックの名前を入れても、おおむね100円~300円前後、高くても500円以内で用意できるものがいいでしょう。注意点としては、注文数が少なければ一個あたりの価格が高くなるため、小ロットでは頼まないことです。ただし、ターゲットとする患者層が限られていて、大量に用意しても余ってしまう可能性が高い場合などは、多少高くついても数を抑えたほうが賢明かもしれません。また、季節を問わず使ってもらえるもの、一年のうちいつもらってもうれしいものであれば、内覧会開催時に余ってしまったとしても、無くなるまで初診の患者にプレゼントし続けるという手もあります。
競合と差をつけるために記念品にこだわるのもあり!
記念品選びにおいては、「もらってうれしいもの」「使ってもらえるもの」を考えることがもっとも大切ですが、なかには、競合と差をつけるためにも珍しい記念品を用意したいというクリニックもあるでしょう。ノベルティや記念品を扱う企業のサイトではさまざまなアイテムが紹介されているので、ぜひ自院のイメージアップにつながるものをチョイスしてくださいね。ただし、珍しいだけで使ってもらえないものだと意味がないので、ターゲットを意識しながらアイテム選びを楽しみましょう。
また、外に持ち歩くものや会社のデスクで使えるものなどであれば、ノベルティにクリニック名を入れておけば、第三者の目に触れる可能性も高いので、宣伝効果を高めるためにも、デザインにもこだわることがおすすめです。
どんな記念品を用意することが多い?
続いて、クリニックの内覧会ではどんな記念品が用意されることが多いかをみていきましょう。
ボールペン
もらった人が出先でも使ってくれる可能性があることを考えると、クリニック名を入れておけば宣伝にもなります。書き味のいいものを選べば、持ち歩いてもらえる可能性がアップするでしょう。
メモ帳、付箋
ボールペン同様、日常的に使うことが多い消耗品なので、もらった人に喜んでもらいやすいでしょう。
手ぬぐい、タオル
文房具同様、手ぬぐいやタオルなどの消耗品も、もらって困ることはないでしょう。
マスク
コロナ禍にニーズが増大したマスクは、何枚あっても困るものではありません。使い捨てマスクはもちろん、洗って繰り返し使えるマスクも喜ばれます。ただし、クリニック名やロゴを大きく入れすぎると、使いづらいと思われるでしょう。
ウェットティッシュ
除菌グッズのニーズが高まっているため、除菌効果のあるウェットティッシュならさらに喜ばれるでしょう。
ハンドソープ
ハンドソープはどの家庭でも必ず使うものなので、こちらももらって困ることがありません。ただし、洗面台まわりはごちゃごちゃさせたくないという人は多いので、シンプルなデザインが望ましいでしょう。
カレンダー
11月~12月頃におこなわれる内覧会であれば、カレンダーというチョイスもありです。メモを書き込みやすいシンプルなデザインのものほど、使ってもらえる可能性が高いです。
うちわ、ハンディファン
夏場の内覧会であれば、帰り道から早速使ってもらえるうちわもおすすめ。軽量でシンプルなデザインのものであれば、そのままバッグに入れっぱなしにしておいて毎日使ってもらえる可能性も高いでしょう。また、うちわよりは値が張りますが、ファンディファンも人気のノベルティのひとつ。ターゲットとする患者の年齢層が低めなら、より気軽に使ってもらえるでしょう。
使い捨てカイロ
冬の時期の内覧会としてもうひとつおすすめはカイロです。ほとんどの人に喜ばれる記念品のひとつです。
ブランケット
冬場はもちろん、冷房の寒さ対策として夏にも活躍するブランケットは、肌触りやサイズにこだわって選べば一年中使ってもらえるでしょう。
クリアボトル、タンブラー
SDGsの注目度が高まっている昨今、クリアボトルやタンブラーを持ち歩く人も増えていますが、自分ではなかなか買わないものなので記念品として配布すると喜ばれるでしょう。
マグネット付きクリップ
冷蔵庫の扉などにくっつけて使えるマグネット付きクリップなら、クリニック名を毎日のように見てもらえるのがメリットです。
競合と差をつけたいならこのノベルティ!
続いては、ちょっと珍しいノベルティとしてはどんなものがあるかみていきましょう。
食品用ラップ
ドラッグストアなどでおなじみのメーカーのものにオリジナルデザインを印刷することも可能です。
参照:クレライフ「ノベルティ・NEWクレラップ」
充電バッテリー
いまやスマホはほとんどの人が持っているので、出先で使える充電バッテリーはニーズが高いといえます。既に充電バッテリーを持っている人も、カバンのなかにも会社のデスクにも常備しておくと便利なので、気軽に活用してもらえそうです。
オリジナルお菓子
クリニックのロゴをデザインした飴、包み紙にクリニック名を入れたお菓子などは、内覧会参加者だけでなくみんなで楽しんでもらえます。
参照:DECOチョコ
参照:PAPABUBBLE(パパブブレ)のオーダーキャンディーについて
診察券・お薬手帳ケース
糖尿病内科をはじめ、定期的に通院する患者が多いクリニックや、骨などの老化に伴い通院機会が増えそうな世代の患者をターゲットとするクリニックなら、診察券・お薬手帳ケースも喜ばれるでしょう。診察券とお薬手帳をまとめて収納しておけるだけでなく、交通系ICカードなども一緒に収納できるものなら、多くの患者に日常遣いしてもらえそうです。
防災・防犯用 緊急ホイッスル
ここのところ物騒な事件が増えているので、クリニック通院時だけでなく、在宅時なども防犯に気を配って安全に過ごしてほしいとの思いを込めて、緊急時に活用できるホイッスルをチョイスすれば、「このクリニックは私たちが安心・安全に過ごせるよう気を配ってくれている」と思ってもらえるでしょう。
「品物」ではなく「体験」という選択肢もあり
最近では、記念品の配布ではなくユニークな「体験」を用意するクリニックも増えてきています。たとえば、兵庫県西宮市に2020年にオープンした『ますだクリニック』では、関西の調剤薬局『エコ薬局』とタッグを組んで、錠剤に見立てたラムネを薬包につつむ「薬剤師体験」を開催して子どもたちやその保護者に喜ばれたことが話題となりました。
参照:ますだクリニック
参照:エコ薬局
2017年に東京・東十条にグランドオープンした『クリニックステーション東十条』は、来場者が身体の仕組みや健康に関する三択問題に答える「クイズラリー」を用意。全問回答者には粗品がプレゼントされました。また、親しみやすさを感じてもらうために、院長の似顔絵を使ったトレーディングカードやタイ古式ヨガの体験会も用意。さらに、血液循環の7段階評価や骨健康度の5段階評価を受けられる「健康チェック体験」など、けがや病気とはこれまで無縁な人でも興味が持てる仕掛けがいっぱいでした。
参照:クリニックステーション東十条
地域のみんなに喜んでもらえる内覧会にしよう!
これらの具体例からわかることは、「内覧会記念品または記念イベントに決まりはない」ということ。「地域のみんなに喜んでもらうためにはどうすればいいか?」の観点からスタッフと一緒にアイディアを出し合うと、自分たちも一緒になって楽しめるはず。たくさんの人に喜んでもらえる内覧会になれば、クリニックの評価もアップすること間違いなしですよ。
特徴
対象規模
オプション機能
提供形態
診療科目
この記事は、2022年3月時点の情報を元に作成しています。