自動精算機の相場はいくらか?

コロナ禍のため、診療費の会計もできるだけ非接触で行えるようにと、「自動精算機」の導入を行う病院が増えています。この動きは比較的小規模なクリニックにも広がっており、「うちもそろそろ……」と導入を考える医師・クリニック院長は少なくないでしょう。今回は、「自動精算機」についてご紹介します。

「自動精算機」とは?

まず「自動精算機」とは、診療費の会計業務を患者さん自身に行ってもらうための機器です。クリニックスタッフはほぼ会計に関わらずに済ませられるものを「自動精算機」と呼びます。

診療費の支払いは基本的に以下の流れで行われます。

  1. スタッフが患者の名前や受付番号を呼ぶか、または院内モニターに受付番号を表示することで、患者に診療費の計算が終わったことを知らせます。
  2. 患者は自動精算機のところに行き、診察券のバーコードや受付時に発行された番号入りの紙など、患者を識別できるものを自動精算機に読み取らせます。
  3. 自動精算機が患者の診療費を表示します。
  4. 患者は表示された内容を確認したら、支払いを行います。現金、クレジットカード、電子マネーなど支払い方法は自動精算機の対応状況によります。
  5. 支払いを完了したら、自動精算機が明細書・領収書がプリントアウトされるので、患者はそれを受け取ります。

このように、自動精算機をクリニックに導入すると会計業務にスタッフの手間がほぼかかりません。患者を識別できるように診察券にバーコードを印刷するなどの準備が必要ですが、自動精算機を導入するといくつものメリットを得られることを考えれば小さなことではないでしょうか。どんなメリットが得られるかというと、たとえば以下が挙げられます。

  • 会計業務がほぼ自動化されるためスタッフの負担が激減する
  • 入金間違い・釣り銭間違いが起こらないため、患者からクレームが入りにくい
  • 会計がスムーズになり患者満足度が上がる
  • レジ締めにかかる時間を大幅に短縮できる

また、あまり考えたくないことですが、邪(よこしま)な考えを起こしたスタッフが診療費を詐取するというリスクを大きく減らすことが可能です。さらに、自動精算機とレセコンが連携すれば、その日の売上がいくらだったのかが一覧管理できます。医師・クリニック院長にとっては毎日の励みになるでしょう。

 

「自動精算機」と「POSレジ」は分けて考えよう

「自動精算機」と似た機能を持つものとして「POSレジ」も存在しますが、この2つは操作方法に大きな違いがあります。


「POSレジ」というのは、基本的にはスーパーなどで見掛けるレジと同じ仕組みです。スタッフが診療代金を入力してレジに表示させて、患者がそれを見て精算するスタイルですから、クリニックのスタッフが会計に立ち会う必要があります。

ただし、最近のPOSレジのなかには、

  • 明細書に印刷されたバーコードをスキャナーで読む込むなどすれば、診療代金が表示される
  • 患者がお金を投入すると自動的につり銭が出る「自動釣銭機能」がついている
  • クレジットカード・電子マネー・アプリ決済に対応

といったものもあるので、機能が充実したPOSレジを選べば、会計操作はほぼ患者に任せることが可能です。

そうなると場合によってはほぼ自動精算機と同じなので、どちらを導入すべきか困ってしまうかもしれませんが、一社一社の自動精算機、POSレジを比較することで自院にとってのベストな選択を実現したいものです。

また、自院にベストなものを選ぶ際の見極めポイントのひとつに「価格」があります。そこで続いては、自動精算機の価格について詳しくみていきましょう。

 

■自動精算機はいくらくらい?

自動精算機の導入にあたって必要となる初期費用、月額費用はメーカーによってまちまちです。主なメーカーの自動精算機の仕様および初期費用、月額料金は以下の通りです。

事業者名初期費用利用費用
キオスク140万円~
350万円
1.2万円~
3万円/月
ティーエスアイ35万円~
182万円
8千円~
3.6万円
インテクア180万円~1.8万円~
三栄シスポ170万円~1.5万円~
2.1万円
日立
チャネル
ソリューションズ
要問合せ要問合せ

表を見比べると、初期費用、月額利用料ともにティーエスアイがもっとも安く抑えられる可能性があることがわかりますが、オプションをつけるなどすると相場よりやや安い程度の価格となりそうです。また、初期費用の目安がもっとも高いのはキオスクですが、機種が豊富なため、クリニックに合わせて選べることは強みと言えるでしょう。

そのほか、連携可能なシステムや独自の機能もメーカーや機種によって異なるので、自院では何を重視したいかを考えることで、最適な選択を実現してくださいね!

また、それぞれの自動精算機について詳しくは下記記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

参照: 【最新】ニーズ別・クリニック向けセルフレジ(自動精算機)のおすすめメーカー徹底比較|導入のメリットと選ぶポイントも解説

 

QR決済機能搭載セミセルフレジ

特徴

・キャッシュレス・QR 決済機能が充実し標準搭載 ・締め作業では遺失金ゼロ! ・残業時間の軽減、スタッフ様の業務も軽減されます ・バーコード付き領収書を印刷し、スキャナーで読み取るだけの従来通りの導線を確保できます ・両画面タッチパネルなので患者様と同じ画面を対面で操作できお会計のサポートが可能です

システム提携

電子カルテ レセコン

種別

レジスター POSレジ

決済

現金 クレジット 電子マネー

機能

会計機能 精算機能

タイプ

セミセルフ

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、
最も多くのクリニック、診療所に支持されてる自動精算機「新型ウイルスの感染拡大防止にも役立ちます」

特徴

1.クリニック様のような設置スペースが限られている施設でも置くことが可能なサイズ感。 2.95%のレセコンと連携可能。 3.領収書、診療明細書の発行可能。 4.会計業務削減、会計待ち時間の短縮、感染症対策。 5.オプションにて再来受付機能、クレジット決済が可能。

機能

会計機能 精算機能 領収書発行 明細書発行 自動再来受付

決済

現金 クレジット

タイプ

セルフ

システム提携

レセコン

種別

POSレジ

診療科目

内科、精神科、神経科、神経内科、呼吸器科、消化器科、、循環器科、小児科、外科、整形外科、形成外科、美容外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管科、小児外科、皮膚泌尿器科、皮膚科、泌尿器科、性病科、肛門科、産婦人科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、気管食道科、放射線科、麻酔科、心療内科、アレルギー科、リウマチ科、リハビリテーション科、、、、

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執筆 コラム配信 | クリニック開業ナビ

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